鎌倉朝日新聞 (12月1日号 2021年 第513号)

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由比ガ浜海岸で地引網

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大漁の魚に目を見張る子どもたち=かまくらULTLAプログラム

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漁師の話を聞く子どもたち

子ども一人ひとりが自分らしい学習法を探求

かまくらULTLAプログラム

不登校や休みがちになっているなど学校に通うのがつらいと感じている子どもを対象にした「かまくらULTLA(ウルトラ)プログラム」の「海のプログラム」として、11月13日由比ガ浜海岸で地引網が行われ、小学校4年生の児童から中学3年の生徒まで約10人が参加した。 ULTLAはUniquness Liberation Through Learning optimization and Assessment(学びの最適化と評価による個性の開放)の略で、鎌倉市の教育委員会・教育センター相談室が学びを提供するSPACE社(東京都世田谷区、代表取締役・福本理恵さん)と共同で企画・運営している。 「海のプログラム」の初日は、「海や魚のことを知ろう」と、生きもののことを学び、商店街で魚を探す活動をした。 2日目の13日は午前9時すぎから海岸で漁師たちと地引網を引いた。子どもたちは、網にかかってぴちぴち跳ねる魚が次々に容器の中に放り込まれるのを見て歓声を上げた。体長80㌢を超える大きなスズキが8匹ほどかかり、コノシロも数十匹獲れた。タチウオやカマス、クロダイのほかゴンズイもいて、「この魚は毒があるから触っちゃだめだよ」と漁師から説明を受けた。スズキはその場で3枚におろされおみやげに。昼食は地魚丼と鎌倉エビの味噌汁に舌鼓。 これは、探求的なプログラムに取り組み、活動を通して一人ひとりが自分らしい学び方を見つけていくことを目指すプログラムで、講師には地域の人々も加わっている。地元の漁師・加藤彰一さん(70)もその一人で、「地引網は獲れたり獲れなかったりする。それと同じで、いいときも悪い時もあるけれど、いつか必ずいいことがあると思って生活している」と語った。 「たくさんの種類の魚が見れた」(4年生)、「魚をさばくの見たのはじめて」(6年生)とさまざまな体験に感動した様子の子どもたち。 岩岡寛人教育長は「子どもたちの生き生きした姿をみた。環境を与えて学びの個性化を支えていくことで、子どもたちを育てていきたい」と活動を見守っていた。 「森のプログラム」では、10月27・28の両日浄智寺で自然観察や精進料理の試食、竹で楽器などを作る作業が行われた。12月はそこで開催される映画祭に参加する。


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鎌倉みほとけ紀行(116)

荏柄天神社・天神立像

一度見たら忘れないようなそのお顔。両眼を見開き、うっすら口を開け怒りにも、うすら笑っても見える表情はどことなく畏怖を感じます。通称、怒り天神像と称される、祭神となられた菅原道真(すがわらのみちざね)公のお姿です。 菅原道真は、平安時代前期に活躍した学者、廷臣(ていしん)で宇多・醍醐天皇に仕えて右大臣にまで昇りますが、藤原時平の讒言(ざんげん)で失脚し、左遷先の太宰府で不遇の最期を遂げました。 道真の死後、都では道真の祟(たた)りとされる異変が相次ぎます。疫病、落雷、貴族の死、やがて醍醐天皇も亡くなったことにより、道真の怨霊は国家権力の中枢にまで祟るものとして畏(おそ)れられました。 そのため朝廷は道真に対し官位を追贈(ついぞう)し、社殿の造営や神宝の奉納といったことを繰り返し行い、やがて道真は怨霊から天  神として国家の守護へと変容を遂げました。 さらに道真の子孫が北野社(京都・北野天満宮)の運営にかかわり、菅原氏の家職との関連で儒家の神、詩文の神として崇敬され、学問の神として崇(あが)められました。 荏柄天神社の起源は、1104年(長治元年)8月25日に雷雨とともに、雲の上に立つ束帯(そくたい)姿の天神画像が天から降ってきた。そして降臨の地に社(やしろ)を建て、その画像を納めたこととされます。同神社はまた、鎌倉幕府の鬼門鎮守の社として崇められました。 菅原道真を神格化した天神ははじめ怨霊として畏怖されますが、やがて豊かな利益をもたらす万能神と変容し、殊に学問・文芸の神として広く信仰をあつめています。  お正月にはぜひ天神さまをお参りし、像が寄託されている鎌倉国宝館へもお立ち寄り、疫病退散を道真公に願いしていただきたいものです。
寄木造、彫眼、彩色(剥落)像高89・3cm 南北朝時代。


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福巌寺

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長柄の御霊神社

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石造りの祠

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御霊神社のパワースポット地図

かまくらの不思議を歩こう(45)最終回

葉山・長柄のパワー地図  大貫昭彦

*衣笠城の前線基地 「長柄」 鎌倉・逗子・葉山のパワースポットめぐりの最終回は、葉山町長柄地区です。古代、中世は三浦武士の長江義景が領した地域で、域内には、長江氏のゆかりの館跡や寺社があります。今回は禅寺の福厳寺と御霊神社を巡りました。
*福厳寺のパワースポット 福厳寺は鐘楼門の見事なお寺です。長柄義景の館があった殿ヶ谷(とのがやと)の入口に建っています。パワースポットは、本堂の扉の前の3か所と正面の階段から5mほど離れた所の計4か所です。パワーが最も強いのは、本堂前の中央のスポットで、大根会の皆さんからは温かい、前に強く引っ張られるなどの声が上がりました。大根師は殿ヶ谷の館跡から来るパワーではないかと推測されました。ただ、現在は私有地のため館跡へ行くことはできません。
*御霊神社の晴れやかパワー 御霊神社は、福厳寺の向かいの高台にあります。義景が祖父の鎌倉景政を祭った社です。パワースポットは、社殿の裏山にある石造の八幡宮の周辺に集中しています。前にあるタブノキの巨木もスポットのようで、しきりに熱心に手を当てていました。パワーのお陰でしょう。今日もみなさん、いい表情を見せて帰途につきました。
*最終回に際して 長い間、本シリーズにお付き合いいただきありがとうございました。俄かには理解できない内容もあったかと思いますが、最後に大根会の皆さんから学んだことを、私なりに解釈してまとめとしたいと思います。私見としてご理解ください。
*大根師の理論1 鋭いアースパワー・フィーラの肩書を持つ大根弘行師によれば、パワースポットは、ぼんやりした存在ではなく、宇宙のエネルギーが地球の一点を貫く、極めて緻密なものだということです。数センチずれるとエネルギーは弱まり、あるいは消滅する。またスポットは命に優しい条件を備えている場合が多いので、人の拠り所になり、やがてその周りに村ができる。歴史ある神社などにスポットが多い道理です。
*大根師の理論2 マイナスパワーも存在する 一方、偶にはマイナススポットも存在するようです。多くは長く忘れられ、人も通わぬ所にあるようです。大根師は時折、「ここのパワーは眠っている」といわれます。しかし、初めは感じない場所でもやがて見つかる。パワーは交信できる人に会うと目覚めるものらしい。また場を汚すような事件があった場所もよくない。スポットを不浄にするとパワーはマイナスに働く。プラスパワーもマイナスに転じることがあるそうです。ご用心を!
*大根師の理論3 パワースポットは祟る! 大根師の説にはリアリストには理解できないところがあります。ただ、パワーのある所は確かにいい環境です。優しい木陰だったり、いい風が吹いていたり、気分も温もる陽だまりだったり―これは筆者の感想です。肩こりが治った、足腰が軽くなった、目がすっきりした、気分も軽くなった―大根会の皆さんからいつも聞く感想です。その分、皆さんの祈りは丁寧です。「だから小さな社も、粗末にするといいことはない。石塔やそのかけらも、やたらに動かしていけない。スポットはいつもきれいにすること。これを守れば良いことがやってきます」これが大根師の口癖です。
ご愛読に重ねてお礼申し上げます。(完)


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有川さんとアルペなんみんセンター

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地域住民と農作業

農作業や〝まちのコイン〟で市民交流

鎌倉のアルぺなんみんセンター

内戦などで祖国を逃れて日本にたどり着き、難民申請中の外国人たちが身を寄せる国内最大のシェルターが、鎌倉市十二所にある。イエズス会が修道院の土地と建物を提供し、昨年4月に誕生した「アルぺなんみんセンター」だ。NPO法人アルぺなんみんセンターが全国からの寄付をもとに運営し、30の個室を備える。今年11月半ばにはウガンダ、コンゴ、ミャンマー、インドネシア、スリランカなどからの9人が生活し、彼らとの交流をきっかけに難民支援に関心を持つ市民が増えている。 難民とは、内戦や紛争、政治的意見の対立などで、自国にいると命の危険にさらされたり、迫害を受けたりする恐れがあるため他国に逃れた人々を指す。避難先で暮らすには、各々の国で難民認定を受ける必要があり、欧米諸国の認定率は20~50%だが、日本の認定率は1%程度と極端に低い。 祖国には戻れず、助けを求めた日本では難民と認められない。そのような外国人の中には在留資格を失って入管施設に収容される人も多い。日本の支援者らとつながって「仮放免」を受け、入管施設から出られた人でも難民認定を受けるまでは就労を禁じられる。認定されぬまま5年、10年と月日が経ち、路上生活に追い込まれる人も。「認定率の異様な低さをはじめ難民への冷たさは日本人が難民を知らな過ぎることに起因する」と同センター事務局長・有川憲治さんは指摘する。 有川さんは、大学在学中の1980年代にインドシナ難民支援に関わり、以後も東京のカトリック施設などで働きながら難民支援を続けてきた。有川さんらの努力で多くの難民が救われたが難民に対する日本社会の無関心や冷たさは変わらなかった。「知らないから怖がる。知らないから避けたがる。難民の人たちともっと交流できる場を作らなければ」。有川さんの長年の思いが形になったのが同センターだった。開設以来1年半ずっと泊まり込んで支援活動をしている。 同センターで暮らす外国人の中には、医師や教員、政府要人警護などの経験者もいる。その境遇ゆえに顔や名前は明かせないが、様々な技能や趣味、特技を持つ。そこで同センターは、IT企業カヤックと鎌倉市が取り組む地域通貨クルッポ(まちのコイン)の加盟スポットに登録。300クルッポの利用で、スリランカ人のリヴィさんから本場の紅茶の入れ方を学べる講座などを開講し、人気を集めている。毎週土曜はセンターの敷地内に作った畑で、入所者と地域住民が一緒に農作業をしている。11月半ばにはサトイモを沢山収穫した。難民を考えるセミナーの定期開催や市内の小中学校との連携強化なども計画している。 有川さんは「ここは単なる避難場所ではなく、苦境を乗り越えてきた難民たちが日本で生きていくための意欲や力を取り戻す場にしたい。地域の方々の協力で、木工作業の見習いや介護研修の受講を始めた人もいる。地域とのつながりを更に強めて、鎌倉から日本を変えていきたい」と話す。 同センターへの寄付は、同センターのホームページからクレジットカードで行える。


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自分探しのセミナー

星山麻木さんが鎌倉のカフェで

鎌倉市小町のMUJI鎌倉で11月6日から21日まで「いろんなカタチ展」が開かれ、14日、星山麻木さんのワークショップとトークイベントが開催された。 同店はホテルメトロポリタン鎌倉1階の無印良品の中のカフェで、トークイベントは初めて。店長の長尾亮さんが、福祉などの発信もしていきたいと子ども・子育てに関する活動を行っている「いろんなカタチ鎌倉」(小宅(おおや)まどか代表)との間で企画がまとまった。 「じぶんを知る、見つめる。」をテーマに、困ったときに見方を変えてみることで楽になる方法を伝授。講師の星山さんは明星大学教育学部教授で、市の「かまくらっ子発達支援サポーター養成講座」なども担当している。 この日の講座では、個性を赤青緑黄オレンジなどの色で表現し、色鉛筆で自分や家族が何色か塗ってみたり、隣りに座った初対面の相手と意見交換したりした。 星山さんは「自分を知ることが大事。自分の事がわかると他人のことがわかる」と話し、「みんなと同じでなくていい」と語った。


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フィリピンと国際交流

鎌倉学園中3生がオンラインで

鎌倉学園の中学3年生が、フィリピンのスラム街に住む同世代の少年と交流し、SDGsなどについて話し合うオンラインスタディツアーが行われた=写真。 ツアーは10月30日と11月6日行われ、3年生172人が2回に分かれて参加。大半が自宅参加だったが、登校した数人の生徒は担任の飯塚直輝教諭と各々パソコンを開いて通信した。 この企画は、英語の授業でフィリピンのゴミ山のことを学習することに関連して、オンライン国際交流プログラムを提供するWith(ウイズ) The(ザ) World(ワールド)(神戸市、代表取締役・五十嵐駿太さん)の協力で実現した。ツアー中の会話は英語で行われ、生徒たちはネイティブスピーカーの司会者の進行で、英語で自己紹介をした。 日本文化の紹介で、「福笑い」を説明しながら実演した薗口希海くんたち5人グループは、自分たちの意向がうまく伝えられず、段取り不足だったと残念がった。 紙飛行機を紹介した木嶋浩平くんは、「はじめはうまく話せなかったが、だんだんとコミュニケーションがとれるようになって、飛行機が飛ぶと喜んでくれてうれしかった」と手ごたえをつかんだ。 現地の高校生の生活の話を聞いたり、イロイロ市やゴミ山の実態やスラム街などの映像を見たりして町の様子を学んだ。 飯塚教諭は「今回英語がうまく話せなかったという経験も大切。次に頑張ろうという気持ちにつながれば」と話していた。


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広町緑地で発表と交流

かまくら市民活動フェス

鎌倉で市民活動をしている団体が成果発表や情報を発信する「第23回かまくら市民活動フェスティバル」が11月13・14の両日、鎌倉広町緑地(鎌倉市津)で開かれた。新型コロナ感染拡大防止で密を避けるため初めて屋外で行われ、木洩れ日の中での展示や、樹木観察ツアー、ネイチャーゲームなどがあった。竹細工をしたり、ガマの葉を編んだり=写真上、ほくほくの焼き芋に舌鼓を打つ子どもの姿も見られた。 13日は「第3回SDGsフォトコンテスト」の表彰式があり=写真下、受賞者がSDGsへの思いを語った。大賞の鎌倉市長賞は「青空市自主保育でんでんむし」の作品で、同会は広町緑地を拠点に自然の中でごみを出さないなど環境に留意した取り組みをしていることを紹介。市議会議長賞の大森剛琉さんは学生団体「ヨリドモ」を主宰し、海岸でのごみ拾いイベントなどを開催していること、鎌倉朝日賞の佐藤秀樹さんは家庭菜園のネギ坊主と親子の風景を撮り、日ごろから土と親しんでいること、SDGs活動支援センター賞の建長寺・鎌倉市観光協会は、建長寺に伝承されている「建長汁(けんちんじる)」のもったいない精神などをそれぞれ語った。


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朝日新聞連載時の挿絵(吉川英治『宮本武蔵』挿絵名作集より)

文学つれづれ(192)

吉川英治『宮本武蔵』 赤羽根龍夫

司馬遼太郎は宮本武蔵について二冊書いている。『真説宮本武蔵』(講談社文庫)では武蔵と同じ1582年(天正10)に生まれた幕臣・渡辺幸庵の聞書きを引用する。 幸庵は徳川家光の弟・忠長の付家老になり、柳生宗矩から免許皆伝を受け、1711年(宝永8)に130歳で没したという。 武蔵は宗矩よりはるかに強かったが、それほど強い武蔵が、将軍家の師範・宗矩と立ち合うことは無理としてもその門下の達人や小野次郎右衛門など剣歴の明らかな達人と立ち合わなかったという「武蔵非名人説」の根拠となっている疑問に対して、武蔵は、生涯風呂にも入らず風采も上がらず「偏執者に近いけん介孤高な性格」であったので権門に近づかなかったからであるという。 一方、司馬は、武蔵は武芸だけでなく詩歌茶道など諸芸に長じおり天才であったことは間違いないとして、『五輪書』の文章を絶賛している。 明治以前の文章家のなかで、平易達意の名文家は、著者不明の『歎異抄』や室町末期に本願寺を中興した蓮如上人(白骨の文章)と宮本武蔵のほかはみられない。 小説形式で書かれた『宮本武蔵』(朝日文庫)では、吉川英治が武蔵の剣と小次郎の剣の違いを「剣と技や力の剣」としたのに対し、武蔵の剣は道を求める技能者の剣であり、小次郎は単に早さだけを競う技術者の剣であるとする。 司馬遼太郎は吉川英治の「魂を磨」いたり人間形成をする武蔵像はない。むしろ吉川英治のそうした修養的な武蔵像を覆すことに執念を燃やしたと言えなくもない。 しかし、司馬遼太郎も吉川英治と同じように、武蔵の最終目的を「大将としての指揮」および政治に関わる「大なる兵法」の実践者たらんとしたという視点を堅持している。ただ吉川英治がそこに武蔵の真面目を見ているのに対し、司馬遼太郎はそこに武蔵の時代錯誤的な滑稽な姿を見ている。 司馬遼太郎の武蔵に対する歴史認識には吉川英治のような修養的な発想はなかったが、やはり武蔵を江戸中期以降の儒教精神から見る眼に曇らされており、武蔵を戦国時代末期から江戸時代初期に生きた人物であると正しく位置付けることが出来なかった。 歴史上の武蔵は『五輪書』でも「勝つ」「敵に勝つ」と何度も書いているように、29歳の巌流島を最後に決闘はやめても、天下一の兵法者たらんとひたすら「兵法の理」を求めた武芸者であり、そこに武蔵の真面目と偉大さがあったのである。 武蔵の江戸時代になっても大将や治世者たらんとした「いやらしい天才」像は司馬遼太郎が武蔵に付け加えた虚像であって、武蔵の実像からはかけ離れている。 さらに司馬遼太郎は吉川英治同様、武蔵は「剣禅一如」を求めたと考えている。 彼自身、この若さではなお途上のひとであり、ただ禅にすがり、禅によって剣を考え、さらに剣理よりもさらにそれ以上の空の心境にまで自分を深めようとしていた。 武蔵に「万理一空」という語があるので武蔵と禅を結びつけるが、「万理一空」は相手の見えない動きの中から意図を見るという剣の術理の問題であり、仏教的・精神的な「空」とは関係はない。 司馬遼太郎の真骨頂は幕末史であり、土方歳三を描いた『燃えよ剣』は素晴らしい!
(神奈川歯科大名誉教授)


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鎌倉でSDGsの大切さ体験

湘南地区ボーイスカウトラリー

令和3年度湘南地区スカウトラリーが11月3日、鎌倉海浜公園で行われた=写真。 湘南地区のボーイスカウトとその指導者が集まり、ゲームを通じて交流し、スカウト運動への理解を深める催しで、昨年はコロナ禍でネット開催だった。会場に一同に会すのは2年ぶりで約500人が参加した。 テーマは「私たちに今できること」~わかりやすく理解できるSDGs。 開会式で協議会長・大会長の太田利子さんは、「SDGsの大切さを体験してほしい」と挨拶。 園児から大学生までそれぞれの団で、会場を巡って、風車を作ってエネルギーのことを考えたり、紙工作の葉っぱや果物を張り付けてオラウータンの森を再生して地球防衛団になったり、インドやアフガニスタンの貧困などをクイズに答えながら学んだ。目隠しをして歩き、身体に障害を持った人の立場で考え、行動するためのゲームもあった。 由比ガ浜海岸では、マイクロプラスチックの採取も行われ、小さなガラス瓶が30分ほどでいっぱいになった。 指導者の辰巳哲夫さんは「ボーイスカウトの基本はよりよき社会人をつくること。多くの子どもたちに参加してほしい」と話していた。


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新刊 『古都鎌倉 短歌を携えて巡る鎌倉の神社・仏閣』

平塚 宗(そう)臣(じん)  著

鎌倉の寺社など37カ所を巡り、解説と現地で詠んだ短歌を10首ずつ紹介する『古都鎌倉』が刊行された=写真。 地図に番号入りで場所も示されているので、短歌で観光のポイントをおさえながら古都を散策できる。 「参道は海に連なり頼朝に海路伊豆への思ひありけむ」。著者の平塚宗臣さんは若宮大路の歌を詠み、源頼朝が建造した若宮大路の参道は由比ガ浜の海へと伸びていて頼朝の思いを物語っていることを話す。 平塚さんは、銀行の副頭取を65歳で退任後、郷土史と短歌の勉強を始めた。三枝昂之氏に師事し、運動と頭の体操にと今も毎週講座に通っている。 所属する「りとむ短歌会」の会報に6年に渡り掲載してきた作品に手を加えて1冊の本にまとめた。100年後も使えるオンリーワンの歌集をつくろうと思ったという。現在、日本歌人クラブ会員、所沢郷土美術館館長。 1100円(税込み)角川文化振興財団刊。
◆読者プレゼント著者のご好意で5名様に。往復ハガキに住所、氏名、年齢、電話番号、鎌倉朝日の感想を書いて1面題字下住所の鎌倉朝日へ。12月10日必着。多数抽選。


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『鎌倉カルテット四重奏』

栂野 陽 著

鎌倉市大町在住の栂野陽さん(73)が鎌倉を舞台にした小説を発行した=写真。栂野さんは20年ほど前、東京から鎌倉へ転居した。小学6年生の時訪れた鎌倉に魅せられて以来、折に触れて鎌倉を訪れていたという。 小説を書き始めたのは、大学時代で、学内の同人雑誌に参加していた。 今回の作品は、10年ほど前から鎌倉のあちこちを散策するうちに鎌倉を舞台にした物語を作ってみようと思い立ち、60代初めから書き貯めていたもの。昨年、仕事をリタイアし、本腰を入れてそれをまとめて出版した。 鎌倉時代、江戸時代、大正、昭和の4つの時間軸でできあがった物語が鎌倉という共通の場所で、1つに繋がっている。 「果たしてこの四重奏が調和のとれた音楽を奏でているかどうか」とあとがきに書いている。 園芸が趣味で、この1、2年はコロナ禍で中止しているが、毎年5月に自宅のイングリッシュガーデンを公開している。 1980円(税込み)、港の人刊。


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「ひと」
かまくら地域介護支援機構20周年、理事長になった

佐藤秀之(さとうひでゆき)さん

介護保険制度のスタートに当たって、誰もが介護保険を上手に利用できるようにと設立された「かまくら地域介護支援機構」。今年で設立20周年を迎えた。その節目の年に理事長に就任。「これまでの実績を踏まえて、市民の方に協力を求め、地域で高齢者を見守り、支えるシステムを作って行きたい」と、これからの20年を見据える。 介護保険制度はスタート当初、医療従事者と介護従事者の連携強化が大きな課題だった。共通の言語を持っておらず、双方ともどう接していいか分からなかった。そこで、医療と福祉のネットワーク会議を年4回のペースで開き、事例検討を積み重ねた。「それが一定の成果をあげ、基盤ができ、(鎌倉)市にバトンを渡した」。   これからの課題は「住民の方との距離を縮めること」だという。介護保険料は毎年上がり、介護費用もうなぎのぼり、このままでは制度は立ち行かなくなる。そこを「地域共生の推進」で補おうというのが国の方向性だ。とはいえ、地域の人にもそれぞれの生活がある。「人間には誰かのためになりたいという気持ちがある。そこを信じて地域の人の“やる気スイッチ”を押せたら」と思案している。 山形県鶴岡市で生まれ育ち、北海道の大学で社会福祉を学ぶ。卒業後、神奈川県の知的障害者施設に2年。山形に戻り、老健施設の立ち上げに参加したあと、再び神奈川に。社会福祉法人「聖テレジア会」に就職。台の高齢者福祉センター、腰越の聖テレジア病院勤務を経て、今年6月から横須賀にある同会の聖ヨゼフ病院で在宅介護サービス部門を統括している。 支援機構との関わりは機構の内部組織「鎌倉ケアマネ連絡会」のメンバーになった2003年から。6年前には機構の理事に就任、機構全体を見るようになった。 高校時代に障害者支援のボランティアを経験したことがこの道に進むきっかけになったという。座右の銘は「温故知新」。「築いてきた人々の思いをくみながらも、今までにない活動をしないと」と力を込めた。 一人息子は独立し、藤沢市片瀬に妻と2人暮らし。アウトドア派で、キャンプ地に行ってたき火をしたり、オートバイでひとりツーリングに出かけたり。
今はゴルフにはまっている。52歳。 (文・写真 三浦準司)


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放課後かまくらっ子=玉縄

いざっ!!鎌倉てらこや(81)

建長寺イベント「夏をたのしんじゃいな祭(さい)」
鎌倉てらこや事務局 豊田 晋

爽やかな秋晴れのもと、建長寺イベント2021「夏をたのしんじゃいな祭(さい)」を臨済宗大本山建長寺で10月23日と11月13日開催した。 毎年恒例の「合宿事業」は新型コロナウイルスの感染拡大で昨年同様断念し、日帰りイベントとなった。当初8月の開催を予定していたが、緊急事態宣言の発令を受けて延期したため、イベントのタイトルには〝夏〟が入っている。 坐禅などのお寺の生活体験と学生スタッフの企画する特別イベントの2本立てで実施。 10月にはみんなで創るオリジナルのお神輿を担いで練り歩く「お神輿祭り」、11月には竹で作る水鉄砲を使ってミッションに挑戦する「水鉄砲祭り」が行われた=写真。両日合わせて総勢32人の子どもが参加した。 水鉄砲祭りに参加したある男の子は、対面の活動を自粛する前から活動に参加していた常連だった。水鉄砲には目もくれず、落ちている竹の棒を見つけるや否や、みんなの輪から抜け出し一人で棒を振り回していた。学生が駆け寄ると、ニコニコとおしゃべりをしているのだった。本当は学生を独り占めして、自分のことを受け止めてほしい。男子学生の腕を引っ張り、行く先々に連れていく後姿からそんな想いが感じられた。午後は、大きな竹を学生と一緒に運んだり、のこぎりを使ったりして水鉄砲づくりに専念していた。ミッションに対しても、水に濡れながら一生懸命挑んでいく姿が印象的だった。 男の子は、コロナ禍で今まで寂しかったのかもしれない。自分と向き合い、受け入れてくれる誰かを求めていたのだ。直接出会い、目を凝らし、耳を傾けることでようやく叶えられる想いがある。 短い時間でも、一人ひとりの気持ちに少しでも寄り添っていくことが大切なのだ。子どもたちとの出会いを通して、コロナで失われた夏を補って余りある、特別な体験を届けられたと実感できた1日だった。

鎌倉てらこや事務局
0467-84-9746(平日13~17時)
http://kamakura-terakoya.net/


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『小泉八雲』池田雅之著

心のふる里を行く(43)

近代文学の文体は誰が作ったのか 池田雅之

戦後生まれの者には、すでに明治の文学作品はむずかしくなりつつある。たとえば、泉鏡花の作品は、読みこなすのに正直骨が折れる。そこで、私などは金沢にある泉鏡花記念館館長の秋山稔さんの訳された現代語訳の助けを借りたりして読んでいる。樋口一葉の原文なども、私にはかなりの難物で、舞台朗読家の幸田弘子さんの朗々としたお声をCDで聴いて理解している。 しかし、夏目漱石や志賀直哉の文章は、今でもこうした助けなしに読めるのは、なぜだろうか。漱石が落語などの庶民の語り口に親しんでいたことも、現代でもよく読まれる理由であろう。漱石の文章は、現代人のお喋りのテンポによく合っているのだ。一方、志賀直哉は、文章の神様などといわれ、近代文学の文体の創始者のように言われている。これはどういう理由からであろうか。私は松江の観光文化プロデューサーで元文藝春秋社の名編集者だった高橋一清さんの『志賀直哉』(「季刊文科」第60号)を拝読する機会があった。そこで、志賀は「稲村談義」(昭和23年5月)の中で、「文章を書く上で一番参考になったのは八雲ではないかと想う。あの一種単純な書き方など、学ぶところがあったと思う」と述べている。志賀は明治38年初頭から、八雲を愛読していただけではなく八雲の英文を写し取り、文章の呼吸や語り口を学んでいたのである。 八雲によって志賀は、「効果のある文章を書くには、難しい表現はいらない、簡素な表現こそ、大切だと知らされた」のである。志賀は八雲の英文の文章を繰り返し読み、独自の写実的な文体を生み出したといえる。その後、多くの作家たちは、志賀の簡潔なリアリズムの文体に学び、小説を書いていったわけであるから、高橋さんの言うように、小泉八雲によって「日本の小説は拓かれていった」と考えてよかろう。 小泉八雲は1890年(明治23)に来日し、『日本の面影』や『怪談』を書くことによって辿り着いた文体の極地は、「簡潔でしかも深い」文体の追求であった。それを思うと、志賀、漱石、芥川以外にも八雲から文章作法の影響をうけた日本の作家は少なからずいるかと考えられる。 私はこのたび、『小泉八雲~日本美と霊性の発見者』(角川ソフィア文庫)という入門書を刊行した。こうした「深くて単純な文体」に彼自身が開眼してゆくドラマについても触れてみた。八雲は実は、日本の近代文学にも大きなインパクトを与えた作家である。『怪談』だけのお化け作家だけではないことは、志賀直哉への影響力を知っただけでも納得できることであろう。
(早稲田大学名誉教授・鎌倉てらこや顧問)


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明日への希望、暮らしの彩りに

2022年版カレンダー

鎌 倉

鎌倉市観光協会は、今年で22作目の「鎌倉カレンダー」と、今年初めて来年1月から放送予定のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にちなんだ卓上カレンダーを販売している。 鎌倉カレンダーは同協会主催の「鎌倉プロモーションフォトコンテスト2021」の1185点の応募作品の中から選ばれた入選作を掲載している。表紙は、最優秀賞の「コロナに負けん!」(大谷和男さん)のマスクをつけた鶴岡八幡宮のこま犬と、流鏑馬、江ノ電の写真が和モダンなデザインとの組み合わせで鎌倉らしさを表現。 1・2月「鏡水」の煌めく由比ガ浜海岸ではじまり、11・12月「錦秋への誘い」は錦秋の円覚寺で、どれも見応えがある。 季節の花暦付き。年齢や性別、障害の有無に関係なく、誰でも利用しやすいユニバーサルデザインで、SDGsを配慮した人や環境にやさしいインキや用紙を使用している。見開きB3サイズで1200円(税込み)。 卓上カレンダーは、ドラマの主人公の北条義時をはじめとする13人の重臣らをキャラクターにし、人物紹介とゆかりの地を写真付きで掲載。同会では「ドラマの放映をきっかけにより鎌倉を知り、鎌倉を盛り上げてほしい」と話している。 B6判、990円(税込み)同協会事務所(鎌倉市御成町)のほか市内外の一部書店で販売。
同協会 0467・23・3050

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鎌倉彩光

本紙1面「鎌倉みほとけ紀行」でおなじみの〟古都グラファー〟原田寛さんの作品集。 『湘南スタイル』の編集で、写真を1カ月毎に掲載し、鎌倉の四季12景が寺社の風景とともに楽しめる。 表紙は「明月院のサクラ」。さまざまな品種のサクラが百花繚乱に咲き、寺へと誘う。1月は「雪の鶴岡八幡宮神苑ぼたん庭園」で、寒さの中で咲くボタンの健気さが伝わる。3月の「長谷寺ウメ」、4月の「雨の段葛ツツジ」もさることながら、8月の「妙隆寺サルスベリ」もみごとに咲き誇る。11月の浄妙寺仏殿と紅葉」の色のコントラストも鮮やか。 B4ワイド、1650円(税込み)。
星月写真企画 0467・23・3694

鎌倉朝日新聞社

逗子旅カレンダー2022

今年3回目の「逗子旅カレンダーフォトコンテスト」の入賞作品集。「逗子旅プロジェクト」企画で、写真を通して逗子の魅力を発信する。応募作品204点から選ばれた16作品を紹介。 A3サイズの表紙を飾るのは「夏到来」(蔦垣岳士さん)。逗子海岸の波打ち際に立つ親子を撮っていて、マスクをつけた横顔がいかにも今の世相をあらわしている。3月は、絵画のような「夜、雨上がりの逗子市街」(山下純一さん、5月は「逗子の古刹」(米良慎一郎さん)は神武寺の神々しい風景、11月の「秋晴れを駆け抜く」(山内明徳さん)は逗子海岸での精悍な流鏑馬。壁掛けA3サイズ、ハガキとして使用できる卓上ポストカード型、各1部550円(税込み)。 逗子市観光協会(市役所2階経済観光課内)、スズキヤなどで販売。
逗子市観光協会 046・873・1111

鎌倉朝日新聞社

湘南モノレール

今年で5回目となる「2022年カレンダーフォトコンテスト」の多数の応募作品から選ばれた入賞作品14点で構成されている。 表紙は最優秀作品「50年の走り」(河野信紀さん)で、今年7月全線開通50周年を迎えた湘南モノレールの記念ロゴマークをヘッドマークに装備して疾走するモノレールの迫力のある写真。 12月の「クリスマスモノレール」から来年12月の「ふたつの光」までは優秀賞13点。富士山やサクラ、こいのぼり、アジサイなど四季の彩りを添えた作品それぞれ撮影に趣向が凝らされている。 「ダブルレインボーと湘南モノレール」(9月)の月野世紀さんは「人生で初めてダブルレインボーを見て、撮影に夢中になりモノレールを1本乗り過ごした」という。 見開きA3判、700円(税込み)。大船駅や湘南江の島駅で販売。
湘南モノレール 0467・45・3342

鎌倉朝日新聞社

江ノ電カレンダー

藤沢市にアトリエをもつ画家湯浅誠さんの江ノ電沿線の風景画7点で構成。今年で11作目。 表紙の「雪の散歩道」は、江ノ島と富士山を背景に、雪の線路を走る江ノ電。犬の散歩をする女性の姿も描かれている。 1・2月の「小動の船」の漁村の風景、7・8月「七里の坂」の坂を下る自転車や行き交う人の姿など四季の移ろいの中で生活に溶け込んだ江ノ電の風景が描かれている。 A2判、1300円(税込み)。江ノ電主要駅や売店などで販売。 卓上カレンダー~一日乗車券「のりおりくん」付き 表紙の1枚とカレンダーページ12枚の写真に江ノ電の車両と、沿線の雪景色、サクラ・アジサイなどの花、花火や夕暮れの風景が写っている。タテ178㍉×ヨコ153㍉。使用後はポストカードとして利用可。 1200円(税込み)。1800部作成し藤沢、江ノ島、長谷、鎌倉駅で販売。
江ノ電エリアサービス 0466・23・2351

鎌倉朝日新聞社

万葉 野の花

万葉集に詠まれている野の花を水彩でやさしく描き、万葉歌が添えられている。 1月はシュンランで「時に初春の令(・)月にして、気淑(よ)く風和(・)ぎ、梅は鏡前の粉を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫ず」(梅花の歌、32首の序)この歌は年号「令和」の出典となった。 ウメやフジ、アジサイ、「タデやクズなど絵はいずれも野の花画家・阿見みどりさんの作品。しなやかな線と淡い色彩が味わい深い。 和紙を使用したA4判額絵カレンダーは万葉集の意訳・英訳付き、880円(税込み)、ミニカレンダーは意訳付き550円(税込み)。卓上カレンダーは意訳・英訳付きで1650円(税込み)。
銀の鈴社 0467・61・1930

鎌倉朝日新聞社

鎌倉彫カレンダー

中世宗様仏具を源流とする鎌倉彫の中から、室町時代~大正・昭和期にかけて制作された作品を掲載している。 1・2月の「蓮華文碁笥」は1890年(明治23)後藤齋宮作。一百年間保證券付で、制作から131年を経てなお種の艶を増しているという。 5・6月「鉢 牡丹」は隅丸の鉢に満々と咲くボタンを配し、紅花緑葉に塗り分けた後藤俊太郎の意欲作。佐藤宗岳の作の木彫「老女像」(7・8月)、鎌倉国宝館蔵「椿文 笈」(11・12月)など仏師を起源とする鎌倉彫の技量の高さがうかがえる。 タテ685㍉×ヨコ330㍉。由比ガ浜の鎌倉彫工芸館と小町2丁目の鎌倉彫会館などで販売。1500円(税込み)。
伝統鎌倉彫事業協同組合 0467・23・0154

鎌倉朝日新聞社

天下禅林

北鎌倉の臨済宗建長寺派大本山建長寺の発行。臨済宗建長寺派管長建長寺第二百四十世栢樹庵吉田正道老師筆の揮毫の書で構成。1・2月の「徹(てつ)果(か)然説(ぜんせつ)了也(りょうや)」に始まり、3・4月「「枯木(こぼく)花開(はなひらく)劫(こう)外春(げのはる)」、11・12月の「坐水月道場」で締めくくる。 現代語表記が添えられ、月ごとの同寺の行事予定も記載。書は台紙から取り外して墨書作品として飾ることもできる。 タテ730㍉×ヨコ310㍉。1500円(税込み)。総門左側の朱印所で販売。
建長寺 0467・22・0981

鎌倉朝日新聞社

鎌倉ボンズくん

寺社を中心に鎌倉の魅力を発信するメッセンジャーとして2012年に登場したキャラクター「鎌倉ボンズくん」が来年10周年を迎えるにあたり作られたカレンダー。ボンズくんとワンちゃんの月ごとのイラストは、1月はかまくら(雪洞)の中でのお正月だったり、4月はお花畑、7月サーフィン、9月お月見だったりして微笑ましい。鎌倉の寺社の行事、禅語やお参りの心得も載っている。満月の日マーク入り。 鎌倉・北鎌倉・大船・藤沢、各駅周辺の書店や通信販売で。1192(イイクニ)円。(うち92円を鎌倉風致保存会に寄付)

鎌倉朝日新聞社

惠 風

北鎌倉の円覚寺発行のカレンダー。臨済宗円覚寺派第218世管長横田南嶺老師の毛筆の作品で、表紙は「惠風」、1月は「長閑さや願いなき身の神もうで」の句、 8月の「清香」には蓮の花、9月の「大悲無倦(だいひむけん)」の文字には観音様のほのぼのとした墨絵が添えられている。 卓上タイプでタテ10・5㌢×ヨコ20・5㌢。605円(税込)、境内売店で販売。
円覚寺 0467・22・0478

鎌倉朝日新聞社

鎌倉能舞台

鎌倉能舞台が発行しているカレンダー。表紙の「道成寺」にはじまり、「小鍛冶」(1月)、「善界」(3月)、「船辨慶」(12月)など月ごとに能の名場面を紹介している。シテを演ずるのは同能舞台主宰の中森貫太さんと、健之介さん親子。能面や豪華絢爛な衣装は見応えがある。能と狂言が英文で紹介されている。 見開きA3版、1430円(税込み)。申し込みは同舞台
鎌倉市長谷3―5―13 0467・22・5557

鎌倉朝日新聞社

藤澤浮世絵館オリジナルカレンダー

藤沢ゆかりの武士、大庭景親の姿や江戸時代の江の島詣を描いた浮世絵など、2022年に藤澤浮世絵館で展示予定の浮世絵12点を掲載。 広重「五十三次名所図会四十五石薬師義経さくら範頼の祠」(4月)、国貞「東海道五十三次之内 大磯之図」(6月)など。絵葉書としても使える。 卓上型A5版、900円(税込み)。
申し込みは同館 0466・33・0111
藤沢市郷土歴史課 25・1111

鎌倉朝日新聞社

ほっこりアートカレンダー

障害者の就労支援を目的に活動する特定非営利活動法人「道」の発行。同法人が運営する障害者福祉サービス事業所「道工房」では、障害の有無に関係なくアートをコミュニケーションツールとして会員たちが独創性あふれる制作に取り組んでいる。 1月「フジ山の光」の富士山、3月「花の香りににっこり」の猫の笑顔を描いた作品をはじめ、ほっこりとする12作品。 見開きA3版、900円(税込み)。道ギャラリー、島森書店、有隣堂藤沢店などで販売。収益は絵の作者たちのデザイン料に。
道工房 0467・23・8772

鎌倉朝日新聞社

今日の道しるべ

倫理研究所(5面に記事)発行の壁掛けタイプの日めくりカレンダー。 1日目「今が、スタート」3日目「愛するから愛される」と31日分の標語が日めくりになっていて、標語の解説も付いている。毎朝、仕事の前に、繰り返し、サッと目を通せると好評。 タテ38㌢×ヨコ13㌢の壁掛けタイプ。5百円(税込み)。
倫理研究所 03・3264・2446


*愛読者プレゼント

「鎌倉」を5人、「能」を10人に。往復ハガキに希望カレンダー名と鎌倉朝日の感想、住所、氏名、年齢、電話番号を記入し、1面題字下の住所の鎌倉朝日へ。12月5日消印有効。多数抽選。


鎌倉朝日新聞社

鎌倉市倫理法人会モーニングセミナー

鎌倉市倫理法人会 通信

「いざ、鎌倉!」71 歴史と伝統のある鎌倉を梁山泊に!
 傾聴力を磨く絶好の場

昨今、コロナ渦の影響もあって、オンライン上で人と対面せずに仕事も買い物も済ませられる世の中に移行しつつあります。対面のコミュニケーション機会が減った今、改めて実際に会って商談や打ち合わせをするときの熱気やパワーを感じることが多く「やっぱりリアルタイムに人と会うのはいいな」と感じさせられることもしばしば。 事務的なことはオンライン上でサクサク済ませて、ここぞという大一番の時はやはり実際に対面してビシっと決める。これが時流にあったビジネススキルと言えるのではないでしょうか。こんなときだからこそ、対面で相手にインパクトや説得力を与えるには、コミュニケーション能力を以前にも増して磨いておく必要性を強く感じます。円滑なコミュニケーションの第一歩はまさに「傾聴力」。これを磨かずして商談の成約率を上げることはできません。 私自身がここ数年〝傾聴力アップトレーニング〟に役立てているのは、鎌倉市倫理法人会モーニングセミナーへの参加。毎週火曜午前6時30分から行われる朝の勉強会では、否が応でも人の話を黙ってきく時間が40分以上あります。時には大きく頷き、笑ったり、相槌を打ったりして講師を盛り立て、例え興味がなかったり、正直面白くない内容だったとしても、その後感想シェア会で、約1分間どんな気づきを得たのかを約30人の参加者の前で発表することで、「インプット=傾聴力アップ」「アウトプット=伝えたいことの要約力アップ」これを毎週のルーティンとして経験を積み上げていくことができます。この繰り返しにより私が得られたこと、それは確実な商談成約率のアップです。自然と相手のニーズをしっかりヒアリングできるようになり、望んでいるものを提供し、無駄のない提案が短時間でできるようになっていたのです。 私にとってビジネススキルアップの場として欠かせないこのモーニングセミナー、どなたでもご参加いただけますので、是非一度足をお運びください。
専任幹事 澤野 優美子
鎌倉市倫理法人会問い合わせ kamarin0467@gmail.com



終の棲み家を考える91

値段は正直シリーズ〈断熱材編2〉

いよいよ本格的な寒さがやって来ます。隙間風が入ってくるような家は少なくなりましたが、家の中にいても寒くて居られないような家がまだあるようです。暖房機で幾ら温めてもその熱が壁やガラス窓からどんどん逃げているからです。 ガラスから逃げる熱はガラスの性能を良くすることで解決します。壁から逃げる熱は断熱材の性能を良くすれば解決するのですが、壁が仕上がってからでは中を見ることができません。性能は金額に比例するのでコストを抑えた家に性能の良いものが使われているケースは少ないようです。 今でも50㎜位のグラスウールが使われていて驚いてしまいます。性能は数値で調べることができ、一般的な100㎜のもので熱抵抗値が2・0、高性能グラスラスウールで2・63です。壁の中に施工する為隙間ができたりして実際はこの数値の60~70%位に落ちます。現場発泡式のフェノールやウレタン・ポリスチレン等は性能的にはかなり高い数値が出ますが、コスト的にも高くなります。 神奈川近辺の住宅では高性能グラスウールか吹込み式のセルロースファイバーがお勧めです。コストを下げる為に性能迄落としては意味が有りません。
日向建設
鎌倉市大船1―15―3
0467・47・5454
http://www.hyuuga.co.jp/



お知らせ

●まんだら堂やぐら群限定公開12月13日までの土・日・月曜10~16時。逗子市小坪7丁目史跡名越切通内。無料。
逗子市教育委員会 046・873・1111
●就職支援相談12月13日10時・15日13時半、鎌倉市役所。無料。15日は要申込。
鎌倉市商工課 61・3853
●葉山駅伝参加者募集1月23日開催。申込期間12月1~3日。葉山町陸上競技協会HPから申込。
●鎌倉・大町商店会ありがとうセール三角くじ(1万円~百円)12月10~24日。
●ペットの写真募集 掲載後、その写真をカレンダーにして進呈します。
●歌壇・俳壇の投稿 ハガキ1枚に3首(句)まで。住所・氏名・を明記(歌壇・俳壇は作品と同じ面に)、1面題字下住所の鎌倉朝日へ。


鎌倉朝日新聞社

ふたもの

鎌倉朝日新聞社

今道子《鰍+帽子》1986年 ゼラチン・シルバー・プリント 作家蔵 ©Michiko Kon, Courtesy PGI

鎌倉朝日新聞社

《Space of Magnetic Vision》2014年 オフセット

み る

▼川喜多映画記念館
特別展「田中絹代―女優として、監督として」 12月12日まで。鎌倉とゆかりの深い田中絹代の足跡を資料の数々で紹介。4百円。関連上映12月4・5日14時「映画をつくる女性たち」ほか2作品。千円、小中学生5百円。▽優秀映画鑑賞推進事業「女優と巨匠~田中絹代と溝口健二」8・10日10時半、12日14時「西鶴一代女」。8日14時、11日10時半「浪華悲歌」。9日10時半、10・11日14時「山椒大夫」。9日14時「雨月物語」。各5百円、小中学生250円。
23・2500
▼まちfes葉山
12月26日まで。「自然と野外活動」、「歴史と伝統」、「生活と文化」、「地域と助け合い」の分野で活動する約20団体を紹介する映像を配信。主催はまちfes葉山マネージメントチーム・葉山まちづくり協会。
▼魅惑の彩磁器展~藤本岳英・江里子 12月6日~2月7日小町通りのギャラリー一翆堂。長崎県佐世保の平戸藤祥五光窯の作陶展。三川内焼の皿など干支ものを中心に。
一翆堂 22・3769
▼県立近代美術館
▽鎌倉別館 「フィリア―今道子」 1月30日まで。日本の美術館での初個展。鎌倉を拠点に40年にわたる写真家活動を紹介。初期の代表作から初公開作まで約百点を展示。7百円。
22・5000
▽葉山館「矢萩喜從郎 新しく世界に関与する方法」 1月30日まで。世界巡回展「HIDDEN JAPAN自然に潜む日本」日本の風土と文化が織りなされて生まれる現象、気配をモノクロームの世界に呼び込んだ写真全点初公開。1200円。
046・875・2800
▼企画展「華やぐ舞台と女性―新春 押絵羽子板とともに」
12月2日~1月10日鏑木清方記念美術館。芝居絵と押絵羽子板など新春の風情豊かな作品展示。2百円。
23・6405
▼特別展 「密教相承―称名寺長老の法脈」
12月3日~1月23日県立金沢文庫。1267年に開山した称名寺の僧侶達が伝授した密教典籍からをもとに、称名寺が執行してきた密教修法の様子を仏像、仏画、仏具を交えて紹介。4百円。
045・701・9069
▼ファンタスティック・ガラコンサート2021
12月29日15時、神奈川県民ホール。上野水香さんのバレエやオペラ・アリア、オーケストラの演奏。R・シュトラウス「交響的幻想曲イタリアから」など。3千円~。
045・662・5901
▼冬休みの映画会ピーターラビット
12月24日14時、鎌倉生涯学習センター。世界で愛されるウサギの物語。鎌倉市在住優先。無料。1通につき1人(親子は2人連名)。催し名、住所、氏名、☎を明記し往復ハガキで小町1―10―5同センター。
14日必着 25・2030



き く

▼鎌倉を愛する音楽仲間による
ナショナルトラストコンサート「世界の古都、今これから」
12月19日14時、鎌倉生涯学習センター。1994年の鎌倉風致保存会の創立時から開催。国内外の世界遺産指定を受けた古都の現状を映像と語りで紹介。自然とどう共存していくべきか音楽を通して問い、語りかける。演出村田佳代子さん。ソプラノ村田望さん、テノール小嶋陽太さん、ピアノ鈴木菜穂子さんらで「月の砂漠」、「幻想即興曲」など。 2500円。
鎌倉を愛する音楽の仲間 090 ・2207・0031
▼ラブ&ピースmiracle(ミラクル)―奇跡
1月8日13時、逗子文化プラザ。2021ずし平和デー参加企画。クリスタルボール、バレエ、チアリーディング、フラなど。原田真二さんの平和トークとコンサートも。1700円、前売1500円、小中学生5百円。
青柳方 090・4365・6636
▼パラフェスタ・さかえオープンコンサート
12月7日14時、本郷台のあーすぷらざ。障害のある方や小さなお子様など、動き回ったり、静かに聞くことが出来なくても入場可能。無料。
横浜市栄区民文化センターリリス 045・896・2000



まなぶ

▼私たちから始まる景観づくり
12月5日13時半、逗子市役所。第1回まちなみデザイン逗子賞の表彰・認定式とパネルディスカッション「私たちから始まる景観づくり」。無料。
逗子市環境都市部まちづくり景観課 046・872・8124
▼共生社会と多様性を考える
12月12日14時、本郷台のあーすぷらざ。パラスポーツを撮影する写真家越智貴雄さんのトークと交通事故で右手右足を切断したダンサーのキャロットyoshieさんのダンスで人間の多様性や可能性を考える。無料。要WEB予約。
045・896・2121
▼健康とお薬のお話し
12月6日14時、名越やすらぎセンター。鎌倉市在住60歳以上対象。講師は薬剤師・柿沼貞之さん。無料。
25・1188
▼作曲家が語る音楽史 音楽の源流J・Sバッハ
12月12日・1月9・23日10時、深沢学習センター。バロック、古典ロマン派から近代までを形式、楽器音楽形態から考察する。講師は作曲家、ピアニスト・太田彌生さん。無料。催し名、住所、氏名、を明記し往復ハガキで常盤111―3同センター。3日必着。
48・0023
▼モノとココロの整理術
12月15日10時、深沢学習センター。鎌倉市在住者対象。遺品整理や昔の物の片づけ方を学ぶ。講師は整理コーディネーター・石見良教さん。無料。要申込。
鎌倉市地域包括支援センターみどりの園鎌倉 62・0666
▼AIの社会的影響
12月18・25日14時全2回、腰越学習センター。鎌倉市在住者優先。AIが生活に与える影響を話す。催し名、住所、氏名、を明記し往復ハガキで腰越864同センター。
8日必着 33・0712
▼第18回福祉教育セミナー 誰一人取り残さないまち逗子を目指して
12月18日10時、逗子市役所またはオンライン。パネルトーク「つながり合うための課題を考える」、基調講演「インクルージョンと共生の文化づくり」。講師は日本福祉大教授・原田正樹さん。無料。
逗子福祉協議会 046・873・8037
▼太田道灌と鎌倉 その周辺の史跡探訪
12月22日13時半、鎌倉生涯学習センター。鎌倉市在住者優先。太田道灌の史跡や伝承地を紹介。講師は太田道灌顕彰会理事・尾崎孝さん。無料。催し名、住所、氏名、を明記し往復ハガキで小町1―10―5同センター。
13日必着 25・2030
▼鉄道の保安機器の歴史
1月9日14時、大船学習センター。鎌倉市在住者優先。表示機器や運転自動化の推進、事故防止策など。講師は日本セカンドライフ協会運営委員・槙卓さん。無料。催し名、住所、氏名、を明記し往復ハガキで大船2―1―26同センター。
20日必着 45・7712



さんか

▼逗子アートフェスティバル2021
12月3~5日逗子文化プラザホール。
▽らせんの映像祭アニメーションやメディアアートの展示、子供向けワークショップ。
▽ghost noteアーティストユニット「視聴覚派」のパフォーマンス作品発表。
https://www.zushi-art.com/art/ghost-note
実行委 046 ・873 ・1111
▼第16回湘南邸園文化祭
▽逗子の原風景を探る「黒門カルチャーくらぶ」トークイン12月4日14時半、黒門カルチャーくらぶ。千円。主催は原風景を生かすまちづくりの会。申込はメールgenfuukei2018@gmail.com
▽旧モーガン邸で楽しむクリスマスリース作り
12月8日11時(雨天時は19日に順延)、旧モーガン邸庭園。千円。主催は旧モーガン邸を守る会。申込はメール1122morganhouse@gmail.comかFAX0466・88・4388
▼大船フラワーセンターの催し
▽フラワーコンサート12月5日ヴァイオリン、19日歌、ピアノ、フルートコンサート。各11時・14時。無料。
▽フラワーパティシエ18日10時・13時半。ケーキのような花飾りを作る。2千円。申込はHPから5日まで。
▽干支植物展1月5~23日。寅にちなんだ植物の展示。各入園料別。
46・2188
▼鎌倉市市民健康課
鎌倉市在住、65歳以上対象。
▽かまくらシニア健康大学12月8日13時半、玉縄学習センター。健康長寿の秘訣、身体をつくる食事と運動。要申込。
▽月いち元気アップ教室12月9日たまなわ交流センター、22日鎌倉生涯学習センター。各9時半、フレイル予防運動。
61・3977
▼逗子の市(雨天中止)
亀岡八幡宮境内。 ▽フリーマーケット12月10日8時半~14時半。雑貨・衣類 ・手造り品など約20店。
▽骨董市11日7時半~14時半。出店者募集。
片岡方 090・5442・3778
▼人権作文入賞者表彰式&「グリーンブック」上映会
12月10日17時、逗子文化プラザ。全国中学生人権作文コンテスト入賞者の表彰と朗読、映画上映。無料。要申込。
逗子市生涯学習課 046・876・1111
▼鎌倉ユネスコ協会
▽バザー 12月12日10~14時、同会深沢倉庫(深沢中学へ上る手前の信号右折の長屋)。毎月第2日曜。雨天開催。※献品受付 衣類・着物・雑貨・支援用食糧品。
久保方 44・9830
▽書きそんじハガキでアジア寺子屋支援 未使用切手・プリペイドカードなど。鎌倉市御成町11―40Mビル3Fへ。
080・6602・9498
▼鎌倉をめぐる
12月12日13時、鎌倉駅西口時計台前集合。鎌倉の自然、寺社仏閣を探検。テーマは鎌倉の階段めぐり。講師は大貫昭彦さん。千円。小中学生、保護者対象。要申込。
鎌倉てらこや 84・ 9746
▼ふらっとカフェ鎌倉
食を通じて多世代交流
▽12月15日16時・17時、ソンベカフェ。店内飲食。
子ども2百円、大人5百円。16~18時、テイクアウト5百円。クリスマス会、ケーキ作りも。
▽17日17時半、二階堂デイサービスセンター。食育講座、クリスマスコンサート、弁当のテイクアウト。子ども2百円、大人5百円。メールで予約flatcafekamakura@gmail.com。
渡邉方 090・5199・1654
▼北鎌倉・台峯の緑をともに(8面に記事)
▽山の手入れ12月18日10時、山ノ内配水池横。
▽山歩き19日9時、山ノ内公会堂。
北鎌倉の景観を後世に伝える基金・望月方 45・7420
▼横浜金澤七福神めぐり 1月8日9時半、金沢文庫駅集合。正法院、伝心寺から富岡八幡宮まで約6㌔歩く。5百円(交通費等別)。24日までにHPから申込。横濱金澤シティガイド協会。



冬を彩るイルミネーション

▼鎌倉駅東口イルミネーション
12月1日~1月31日。鎌倉駅東口ロータリーから若宮大路まで。16~22時。鎌倉表駅商友会
▼長谷寺紅葉ライトアップ
~12月12日、日没~18時半。拝観料400円。
長谷寺 22・6300
▼大船フラワーセンター 夜間ライトアップ 12月18・19日、夕方~19時半、大船フラワーセンター各所。
入園料400円 46・2188
▼江ノ電江ノ島駅イルミネーション
~3月7日、16時半~22時。
江ノ島電鉄 0466・24・2713
▼湘南江ノ島駅イルミネーション
~2月23日、16時半~21時、湘南江の島駅館内と5Fルーフテラス。
湘南モノレール 45・3181
▼湘南の宝石 (江の島島内各所。シーキャンドル、サムエル・コッキング苑、岩屋は入場料別)~2月28日、平日・年末年始17~20時。土日祝日・12月23〜30日17~21時。
0466・25・3525
▼えのすいアクア・ツリー
~12月25日。開館~21時。 0466・29・9960
▼テラスモール湘南(JR辻堂駅)
~12月25日、17~23時。 0466・38・1000



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季節の心(62)

一陽来福 一春近し  佐伯 仁

●求めるのは春の光
2月。師走。雪見月。梅見月。春待月。極月。
冬の陽ざしは低く、人の影も長い。靴音は冷たく、春を待ち焦がれる。 間もなく冬至(12月22日)。一年で最も昼が短く、翌日から昼の時間が延びる。これが一陽来福。中国では「一陽嘉節」と讃えて祝った。 この「陽」は中国の易の思想=陰陽に由来し、陰が極まり陽が生じる。つまり命の甦り、これぞ誰もの歓びだろう。 一方、森に生きた北欧のゲルマンも長く暗い森の闇が明け、光の到来に感謝し祭りを開催。 森から常緑の樅の枝を切り出し、甦りの象徴ローソクに灯をともす。 キリスト教以前の信仰だが、後のキリスト教のクリスマスへ移行したと推察できる。 冬至を祝う我が国の風習では、この日に小豆の粥を食べた。小豆の赤い色で魔を退け、風呂に柚を浮かべ強い香気で精気を甦らせ、また冬至料理の代表はカボチャ(なんきん)を食べた。「ん」の付く7つの食材も人気。 最近は冬至よりも身近なのはクリスマス。街には電飾ツリー、人々はプレゼントを交換、光は人の心を弾ませる。
 橇の馭者 昴を帽に
  かがやかす  橋本多佳子



購入新図書のリスト抄

鎌倉市中央図書館(10月分)

鎌倉市中央図書館(25・2611)は10月に一般256冊、児童書27冊を収蔵した。一般的なものは下記の通り。 ▼「Excelパワークエリ-データ収集・整形を自由自在にする本」鷹尾祥著 翔泳社 ▼「開高健の本棚」開高健著 河出書房新社 ▼「色気は知性-読むだけで「いい女」になれる36の教養」いい女.bot著 サンマーク出版 ▼「日本列島四万年のディープヒストリー-先史考古学からみた現代」森先一貴著 朝日新聞出版(朝日選書)▼「立花隆最後に語り伝えたいこと-大江健三郎との対話と長崎大学の講演」立花隆著 中央公論新社 ▼「SDGsがひらくビジネス新時代」竹下隆一郎著 筑摩書房 ちくま新書 ▼「稲盛と永守-京都発カリスマ経営の本質」名和高司著 日経BP日本経済新聞出版本部 ▼「子どもの世話にならずに死ぬ方法」俵萠子著 中央公論新社 ▼「数学が好きになる数の物語100話」コリン・スチュアート著 竹内淳監訳 ニュートンプレス ▼「ケアとは何か-看護・福祉で大事なこと」村上靖彦著 中央公論新社(中公新書)  ▼「秘密のバルコニーガーデン-12カ月の愉しみ方・育て方」松本路子文・写真 KADOKAWA ▼「仕事と人生に効く教養としての映画」伊藤弘了著 PHP研究所 ▼「味・香り「こつ」の科学-おいしさを高める味と香りのQ&A」川崎寛也著 柴田書店 ▼「ちがうことは強いこと-その子らしさを大切にする子育て」星山麻木著 河出書房新社



鎌倉朝日新聞社



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オーシャンファミリ―のマリンキッズ

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海ごみゼロアワード授賞式=10月6日(写真は同会提供)

海ごみゼロアワード 日本財団賞受賞

葉山のオーシャンファミリ―

日本財団と環境省の共同事業「海ごみゼロアワード」の授賞式が10月6日、開催され、葉山を活動拠点にしている認定NPO法人オーシャンファミリ―が日本財団賞を受賞した=写真。 この事業は、海洋ごみ対策に関しての取り組みを全国から募集し、日本のモデル事例として世界に発信するもので、約270件の応募があった。 オーシャンファミリ―が受賞した取り組みは「プラごみ除去装置を生んだ3世代26年に渡る海洋環境教育」の題で、東京農工大学の高田秀重教授と、同会が開催している葉山キッズスクール参加者の塩谷廉くんとの連名で申請したもの。 同会は、1995年に海洋生物学者ジャック・T・モイヤー氏が東京都三宅島で海洋環境教育事業を行うために設立した「海洋自然体験事業所」が前身となり、2000年の三宅島噴火により、葉山町に拠点を移して活動している。 次代を担う子どもたちを中心に海の環境教育に関する事業として、スノーケリングや磯の生きもの観察などの自然体験活動を行い、魚や海の生きものについて学び、さらに海から地球環境全体を考える学びの場を提供している。 副代表の堀龍太さん(40)は、「今回の受賞で、当会の活動を多くの人に知ってもらい、海の楽しさ、すばらしさ、海を守りたいと思う子どもたちを育てていきたい」と話している。


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山の手入れをする会員たち(同会提供)


「北鎌倉の景観を後世に伝える基金」

NPO法人から任意団体に

「北鎌倉の景観を後世に伝える基金」は、1976年以降次々と明らかになった台峯地区の宅地開発計画への反対運動をきっかけに、台峯緑地の保全活動を積極的に展開してきた「台峯のみどりを守る会」のメンバーを中心に新らたにトラスト運動を行うべく、1998年10月、任意団体として発足し、やがて2001年5月にNPO法人として組織化された。 こうした活動の結果、2004年秋に鎌倉市が台峯緑地の購入と保全の方向性を示し、12月には全面保全が決定し、台峯を開発から守るという同会の目標は達成された。 その後も同会は、周辺緑地の保全のために集まった浄財を市へ寄付するとともに、「山歩き」や「山の手入れ」、市との協議などを行い、台峯の現状の自然が維持されるよう見守り続けてきた=7面に活動のご案内。 鎌倉市は山﨑・台峯緑地(約27・5㌶)の豊かな自然環境を保全・活用し、都市公園とするため2007年から整備をはじめ、昨年4月、その一部約19㌶を開園。今年度中には全面開園する見込みがついた。同会は、これを一つの区切りとしてNPO法人としての当基金の解散を9月23日の臨時総会で提案し、賛成多数で可決された。 今後、任意団体として、「北鎌倉の景観を後世に伝える基金」(元理事長・新会長 出口克浩)の呼称で「山歩き」「山の手入れ」、市との協議などの活動を継続していくという。


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「地域の人と高齢者を支える社会を」

かまくら介護支援機構20周年記念講演

誰もが介護保険を上手に活用できるようにと設立された特定非営利活動法人「かまくら地域介護支援機構」が20周年を迎え、11月20日、記念講演とシンポジウムが開かれた=写真。佐藤秀之理事長(4面「ひと」欄で紹介)が、これからの20年を見据え、市民が自分らしく暮らすために「どういう鎌倉を作っていくかの方向性を出していければ」と挨拶。会場の「KKR鎌倉わかみや」に50人が詰めかけ、オンラインでも50人が参加した。 「包括ケア」「地域共生」と、地域住民との連携推進が求められている。記念講演では、コミュニティデザイナーで関西学院の山崎亮大学教授が「興味のなかった人々を集めて、活動を起こし、地域づくりをするにはどうするか」を、自らが関わった野々市市(石川県)の「雑誌を作ろう」や秋田市の「展覧会を開こう」のプロジェクトを例に説明した。活動を通じて普通の市民が、自分たちも社会の役に立たねばと自覚、独創的なアイディアを次々と打ち出したことなどを、ユーモアを交えて紹介すると会場は度々笑いに包まれた。 すでに市民団体が沢山ある鎌倉では、情報発信の仕方など個々の団体が抱える課題を「ワークショップを通じて解決するのはどうか」と助言した。 第2部のシンポジウムは、市内で活動する専門職2人と高校生ボランティア2人が意見を出し合った。2人は「高校生は福祉に興味がないわけでないが、専門用語が多く、気軽に質問ができない」「防災や福祉のパンフでも(文中に)何か問いかけがあれば、自分にも関係があるかと興味を示めせる」と関係者には耳の痛い発言をズバリ。 グループホームの施設長杉原みどりさんは、ホーム建設に反対だった住民に施設のテラスを提供して話し合いの糸口をつかみ、地域との共存ができるようになった体験を披露した。鎌倉市社会福祉協議会の堀井久章さんは「地域とのつながりが薄くなっている。緩やかな形でいいので、今一度つながりを取り戻したい」との方向性を示した。 閉会にあたり樽井彰子理事(前理事長)が「認知症の方への生活支援、終末医療など介護保険でカバーできないものがたくさんある。鎌倉の高齢者、障害者を支えていける機構を目指す20年にしたい」と挨拶した。


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スケッチ日和(50)

「鉄路のある風景」  黒川 明

エドワード・ホッパーに「線路脇の家」がある。ヒッチコックの「サイコ」のヒントになったとも伝えられる作品だ。線路の向こうのミステリアスな家が印象的だった。 大船から北鎌倉に向かう途中に、土手の上の鉄路の向こう側に何軒かの家が並んでいる場所がある。手前は駐車場になっていて、尾花などの雑草が土手を覆っている。 家を邪魔する灌木を勝手に切り払い、ススキの穂を乱舞させて、線路を少し斜めにしよう。絵は自由自在だ。
水彩画 36×51cm



鎌倉年中行事

12月

▼成道会 8日於寺院。お釈迦さまが悟りを開いた日。
▼御鎮座記念祭 16日17時、御神楽奉納。鶴岡八幡宮。
▼歳の市 18日10時頃~20時頃、長谷寺参道。だるまや熊手の縁起物、しめ飾りなどの露店が並ぶ。16時半~拝観無料。
▼大祓・古神礼焼納祭
31日鶴岡八幡宮。
大祓11時・13時・15時。
古神礼焼納祭16時。
▼除夜祭 31日17時、鶴岡八幡宮。
▼除夜の鐘のつける寺
大船観音寺、浄光明寺、青蓮寺、瑞泉寺、長谷寺、満福寺、浄智寺など。
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、状況が変わる場合があるのでご了承ください。


プロムナード

今年も1年間が終わろうとしています▼ここ数週間の鎌倉駅周辺の駐車場は満車が多く、修学旅行生や観光客で活気が戻りつつあるように感じています▼鎌倉の歴史・文化・自然などはオンラインの画面越しではなく、実際に訪れて体感してもらいたいと思うので、感染拡大の部分を少し心配しつつも、とても嬉しい気分です▼その反面、この1年で近代における鎌倉の文化を継承・発展してくださっていた功労者の方々が相次いで旅立っています。葬儀も感染予防対策が講じられている関係で、充分なお別れができず、とても残念で悔やまれます▼鎌倉生まれ、鎌倉育ちで、「鎌倉の良心」と心から思える人たちの奉仕の精神には本当に頭が下がります。 (N)


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