鎌倉朝日新聞 (4月1日号 2020年 第493号)

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「地域で活躍できる看護師を養成したい」と語る荒賀学長=3月12日東京都千代田区の湘南鎌倉医療大学設置準備室で

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4月1日に開学した湘南鎌倉医療大学=鎌倉市山崎

湘南鎌倉医療大学 開学

関連病院と連携して実践的教育を

学校法人徳洲会が運営する湘南鎌倉医療大学(荒賀直子学長)が、4月1日、鎌倉市山崎で開学した。 1学年100人の看護学部看護学科を設け、大学院の開設も視野に入れている。国内最大の民間病院グループ・徳洲会の全面的なサポートを受けて、同市岡本の湘南鎌倉総合病院などと連携しながら、「地域に貢献できる看護師の育成を目指す」としている。 同大学は、徳洲会グループ初の大学として、旧湘南鎌倉総合病院の跡地にキャンパスを建設した。校舎は4階建てで、講義室、演習室の他、パソコンを多数配置した情報処理室や、350席の大講義室、体育館、図書館、食堂などを備えている。 同グループ共通の理念「生命だけは平等だ」を同大学も理念として掲げ、1、2年次の基礎教養科目では「人間の理解」「コミュニケーションの方法」などを重点的に学ぶ。専門科目では、24時間体制で「断らない救急」を続ける同病院の医師たちや、被災地支援などの経験が豊富な看護師たちが、実践的な講義を行う。また、同グループのネットワークを生かした訪問看護ステーションや地域包括支援センターなど、多彩な実習施設を用意している。 荒賀学長は「これからの看護師は病院に留まっていてはダメ。訪問看護などを通して地域医療を支える存在になるべき」との思いから、「在宅看護や公衆衛生看護、災害看護などを深く学べるカリキュラムを用意した」という。 鹿児島県・奄美群島などで離島の医療を支えてきた徳洲会の特色を生かす「島嶼医療」や、地域を深く知るための「鎌倉の文化と歴史」などの独自科目を学ぶこともできる。地域住民を対象とした「在宅ケアのコツ」など、身近なテーマを扱う定期的な公開講座も計画中。  新型コロナウイルスの影響で開校が遅れているが、荒賀学長は「日々の生活に役立つ看護技術を住民の方々にお伝えしたい。学生のボランティア活動なども後押しして、鎌倉の人たちとの繋がりを強めていきたい」としている。


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県営住宅跡地に整備された保育園と広場=鎌倉市浄明寺5丁目

4月に4園オープン

鎌倉市内の保育園 募集枠が増大

鎌倉市内の保育園は4月から4園が新規に開所した。 新設されるのは、鎌倉浄明寺雲母(きらら)保育園(定員40人)、北鎌倉SATONOMORI(69人)、グローバル・キッズ大船園(48人)で、それぞれ認可保育園。これまで小規模保育園だったまんまる保育園も定員15人が45人増の60人になり、認可保育所となって開所する。 8月には西鎌倉保育園内に小規模保育所(19人)がオープンするので、今年度は募集枠が前年より221人広がる。


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鎌倉みほとけ紀行(102)

海蔵寺・阿弥陀三尊来迎図板碑

春光うららかな日、新型コロナウィルス騒動もなんのその、扇ガ谷・海蔵寺の境内は日溜まりに包まれ心地よく気持ちを明るくしてくれます。 さて今回のみほとけ紀行は、板碑(いたび)の阿弥陀三尊来迎図です。板碑とは石造の供養塔で、中世、鎌倉武士(特に関東を中心)の間で広く信仰されました。 この板碑は海蔵寺の境内南側の十六の井(鎌倉時代の井戸と云われる)の窟(いわや)の奥の壁面にはめ込まれていたものです。現在は鎌倉国宝館に寄託され、今回は特別に拝観させていただきました。 やや青みがかった固い石に緻密に阿弥陀三尊が彫られています。中尊の阿弥陀如来は斜め左を向いておられ、額からはレーザービーム!(二条の光、大光明)が放たれていました。浄土に往生しようと願う人々を来迎(らいごう)(仏、菩薩が迎えに来ること)されています。 時にいつ死ぬかわからない鎌倉武士の不安、また戦で他人を殺(あや)めるかもしれぬ罪の意識、心に苦悩を抱えながら生きる人々にとって、来迎思想は大きな光明であったことが窺われます。 ふとこんな詩を思い出しました。 「どうあがいてもだめなときがある ただ手を合わせる以外には方法がないときがある。ほんとうの眼がひらくのはそのときだ」(相田みつを) この詩に自分はどれだけ励まされたことだろう、この板碑の作者もそんな思いもあったのではないかとふと思いました。 中尊の脇侍には蓮弁を捧げ持つ観音菩薩、合掌する勢至菩薩。その下には華(け)瓶(びょう)が供えられています。どれも素朴であって、とても趣きがあります。 冷たい石に刻まれた阿弥陀三尊仏はとっても温かくやさしさが込められていました。
石造、緑泥片岩製。総高103㎝。鎌倉時代。市文化財。


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かまくらの不思議を歩こう(34)

小町・雪ノ下のパワー地図  大貫昭彦


*竜神が守る宇津宮稲荷社 これまで市内のパワースポットを地域別に紹介してきましたが、そろそろまとめの段階です。そこで鶴岡八幡宮を忘れては画竜に目を欠くことになりますから、地域別紹介の最後に「小町・雪ノ下」を取り上げます。 まず立ち寄ったのは、以前紹介した宇津宮稲荷社です。本シリーズ第7回では、境内で夜桜を楽しむ人が撮った写真を掲載しました。画面中央に太い光の入った不思議な写真です。大根師の説では、竜が天に昇っていく姿だということでした。 パワースポットも鳥居や社殿の周りに4カ所ありました。今回は社殿の右に別のスポットが見つかりました。図のように計五つになったわけです。小さな境内ですが、市内でも有数の霊地と言えそうです。
*鍋かぶり日(にっ)親(しん)のパワー 妙隆寺では本堂前で強いスポットが見つかりました。江ノ島鎌倉七福神の寿老人の寺として親しまれていますが、室町幕府の役人に拷問され焼き鍋を被せられても、耐え抜いた日親上人の寺としても知られています。境内には上人修行の池があります。 パワースポットは本堂前の石段に2カ所あり、特に5段目に強いエネルギーがあるようです。日親上人の精神力も、この地のパワーと無縁ではないように思います。
*パワースポットの立ち方 鶴岡八幡宮では先ず上宮(本宮)を参拝しました。「氏名と住所を正確に伝えなさい」という大根師の声を背に、賽を納め二礼二拍一拝を守ってお参りしました。本殿の前はいつも参拝者でいっぱいですからスポットの探索は遠慮しました。 次に丸山稲荷社に向かいました。この社は鶴岡八幡宮が頼朝によって、現在地に移される遥か前からあった地主(じしゅ)神(しん)です。鳥居の並ぶ石段を上ると、右に朱塗りの社殿が建っています。会の皆さんは社殿の左手前で手を合わせます。中央は神様の位置で避けるのが常道だからですが偶然パワーポットでもあったようです。 他に社殿の横でもスポットが見つかりました。ただ立ち方によって感じが変わるようです。西に向くと体が温まり、北西に向くと、手のひらが熱くなり気分もよくなるといいます。スポットでは普通は西に向いて立ちますが、例外もあります。山頂の神社は境内全域がスポットのようです。気の流れやパワーの集散が特別なのかもしれません。
*由比(ゆい)若宮(わかみや)のエネルギー 山頂で元気をいただいた後、下宮(若宮)、由比若宮遙拝所(ようはいじょ)、白旗神社、旗上弁天社を巡拝しました。途中、皆さんが足を止めたのは由比若宮遙拝所と旗上弁天社でした。 由比若宮遙拝所は鶴岡八幡宮発祥の地(材木座)にある元宮を遥かに参拝するところです。スポットは左手前のようです。
*天地に通じる政子(まさこ)石(いし) 旗上弁天社は、北条政子が琵琶湖の竹生島から勧請したと伝えます。パワーも政子石にあるようです。位置は石の手前1mの辺りです。政子石は陰陽石、姫石とも呼ばれています。陰陽は性を意味することから夫婦円満、安産祈願の石として信仰されていますが、天と地の気が交わる位置を示すものでもあるようです。一行は石に向かって、思い思いに手をかざしたり、合掌したりしてエネルギーを受けました。 鶴岡八幡宮は地理的にも歴史的にも鎌倉の要です。まだまだ強力なパワーを秘めた所があるにちがい違いありません。


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東日本大震災から9年

鎌倉で追悼・復興祈願祭

東日本大震災から9年の3月11日、「東日本大震災追悼・復興記念祭」が鎌倉市雪ノ下の鶴岡八幡宮で行われ、鎌倉の神道、仏教、キリスト教の宗教者ら約80人が合同祈願をした=写真。主催は鎌倉宗教者会議。 2011年の震災発生1カ月後に第1回が行われ、今回で10回目。新型コロナウィルスの影響で事前告知はなかったが、会場となった同宮境内の舞殿のまわりをとり囲んで一般市民が参列、震災のあった午後2時46分に全員で1分間の黙祷をしたあと、神職の大祓詞斉唱、僧侶の観音経の読経、司祭・牧師の聖書朗読や讃美歌があり、参列者もともに祈りを捧げた。 同会議事務総長で浄智寺住職の朝比奈恵温さんは「忘れてはいないことを伝えるために祈り続けたい」と話していた。


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休校中の子どもたちを生活支援

市民団体が連携

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための取り組みとして、鎌倉市立の小中学校が3月3日から25日まで臨時休校となり、26日から春季休業に入った。それに伴い、3月2日分の市内の中学校給食用の生鮮野菜を届けていた鎌倉青果社に食材の返品があった。 3千食用の玉ネギ142㌔、ニンジン86㌔ほか古根ショウガ、ニンニクで、同社の高橋伸行社長はこれを廃棄処分するのは忍びない、母子家庭かどこかで役立てられたいかと考え、「ふらっとカフェ鎌倉」の渡邊公子代表に連絡したところ、3月3日に引き取りが決まった=写真。同団体は、鎌倉市内の鎌倉市内のカフェ・老人ホームを中心に、週1回ぐらいの割合で寄付を受けた食材を使って、栄養バランスの取れた食事や多世代交流の場として食堂(みんたべ)を開催している。 渡邊さんは、学校が休校となり困っている保護者のために子どもたちの居場所や食事面へのサポートをしようと市内で臨時の「子ども食堂」を開催している飲食店などにその食材を配布することを決めた。御成町の「鎌倉美学」や手広の「ステーキ7537」などに配布された。


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元気がでるお弁当

鎌倉・鉢の木が販売

新型コロナウィルス感染予防で3月中旬から休校になった小中高校生を持つ家庭を応援しようと、鎌倉市山ノ内の精進・会席料理「鉢の木」が3月9日から日替わり弁当を一つ200円で販売している=写真。被災著の支援を行っている東日本大震災雇用・教育・健康支援機構(田中潤理事長)の支援を受けている。 今回の影響で宴会などの予約がキャンセル、同店の藤川譲治社長は「今回のお弁当は、困っている方のためにも当店が何かできることがないかと始めた」と話す。 3月18日の献立は、定番のスマイルポテトと塩鮭、ちくわの天ぷら、卵焼きなど。ご飯にかけたおかかも「ちょっと醤油をたらして炒った」と藤川社長。料理店ならではの気配りがあり、「食べて元気をもらった」と大人にも好評という。 販売開始の午前10時になると、車で母親と小学2年生の男の子がやってきて「友だちの分も」と4つ買い求めて行った。 販売は平日午前10時~12時。4月3日まで販売予定。
予約・問い合わせ 0467・23・3723



電子書籍500点を無料開放

鎌倉・銀の鈴社

銀の鈴社(鎌倉市・西野真由美代表取締役)は、新型コロナウィルス感染予防防止の影響で学校が臨時休校、図書館も休館となったことから、電子書籍の無料開放を期間限定で行っている。 谷川俊太郎や井上靖、内田麟太郎などの名作をはじめ絵本や詩集など500冊。 電子書籍サイト、コンテン堂の「銀の鈴社電子ブックストア」で、3月9日から4月10日まで。 西野社長は「この時期を良書と出会う機会にしてほしい」と話している。


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木版画 藤本宿

谷戸の風(72)

鎌倉人  山 内 静 夫

亡くなった豊島屋の久保田雅彦さんは、豊島屋三代目頭主で、鎌倉の財界人として活躍された。 1991年に私は松竹を辞めて開局したばかりの鎌倉ケーブルテレビに入った。地元で仕事をすることになり、久保田さんにお目にかかった時、「鎌倉商工会議所に加入して一緒に鎌倉市の職業人として働きませんか、それと同時に商工会議所副会頭になってくれませんか」と真っ先に言われ、「私でよければ」とお引き受けした。地元に対する顔が全くなかったので、鎌倉のお役に立てれば結構なことだと思った。 久保田さんは幼稚舎からの慶應の学生で、私は中学4年から5年を飛ばして慶應の予科へ進んだ慶応の学生。それまで私との交流はほとんどなかった。むしろ私の母が、久保田さんのお母さんと親しいお付き合いをさせて頂いていた。私の方が2つか3つ上で、久保田さんは年は若かったけれど商工会議所会頭として先頭に立って活躍しておられた。威張らない人でお年の割には非常にゆったりした人柄であった。 商工会議所の会頭というような仕事は人の上に立つ役職でどんな仕事をするのか、私は全然わからなかった。 いずれにしてもかなり若い時からその仕事に携っておられたと思うが、余程の信頼がなければ出来ない仕事と思った。久保田さんはそれにふさわしい方だと思った。豊島屋という会社がいかに鎌倉の中で信頼を得ているか、鎌倉の町の著名な方々の推薦がなければなれないと思う。1982年から24年間地元の商工業を堅固なものにし鎌倉の発展に尽くされた。 私は久保田さんに地元とふれあいのきっかけをつくっていただいた。


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宮本無二の当理流系から出た鉄人実手流の、二刀を背にした構え「真乱」=故荒関富三郎氏蔵『実手流秘伝絵巻』より

文学つれづれ(182)

吉川英治『宮本武蔵』(九) 赤羽根龍夫

『宮本武蔵』や、それを題材とした映画やベストセラーとなった漫画『バガボンド』など、ほとんど全ての作品は70名の敵と戦い倒したことになっているが、刀は多くても三、四名しか切れない。実際の戦いはどうだったのであろうか。 早朝から一条寺下り松の藪の中に潜んでいた武蔵は突然踊り出し、無言のまま吉岡方の大将とされた少年の伝七郎を一刀のもとに切って自分の勝利を保証し、慌てふためいて切り掛かる三、四名の門弟切り倒し、比叡山の麓の広がる藪の中に逃げ込んだ。多くの吉岡方は何が起こったのかも気が付かなかったに違いない。 戦いの翌年書いた『兵道鏡』は戦いの極意は「先を懸けること」であるとして次のように定式化している。
敵の思いも寄らざる事して、拍子ちがいにして先を懸くべし
その、敵の思いも寄らぬ拍子ちがいの太刀の遣い方は第24条「多敵の位の事」に書かれている。
太刀、刀の先、後ろにて行き合う程に構え、敵にかならず当たらんと思う時、右足を出して、敵の目の通りを、太刀、刀、一度に出し、…
異様な構えである。太刀は普通、敵を切るためにも敵の攻撃を防ぐ為にも敵との間に構える。しかし武蔵は両刀を後ろに開いて構え、敵に太刀ではなく身体でぶつかっていき、敵の目の前で両刀を振り違え、また後ろに構える。武蔵の太刀が届かなかったと判断した敵は「しめた!」と武蔵の頭に切りかかる。それこそ武蔵が待っていた敵の太刀筋である。生まれた隙に静かに斬りつける。 武蔵が身体でぶつかったのも敵の目の前で二刀を交差させたのも敵に切りかからせるための武蔵の作戦であった。武蔵の戦い方は全ての点において常識破りであった。 武蔵の戦い方や考えを卑怯であるという人もいるが、「思いも寄らざることをする」ことが敵に勝つ極意であることは武蔵に限らない。日本の芸道論の最高の書である世阿弥の『花伝書』も同じ考えである。 世阿弥は『花伝書』で芸能の最高の境地を「花」と表現し、「秘すれば花なり。秘せずば花なるべからず」と書き、「人の心に思いも寄らぬ感を催す手立、これ、花なり」としてその説明に武術の例をひいている。 例えば弓矢の道の手立てにも、名将の案計らいにて、思いの外なる手立てにて、強敵にも勝つ事あり。これ、負くる方のためには(負けた方からみれば)、めずらしき理ことわり)に化かされて敗らるるにはあらずや(意外性に惑わされて負けたのではないだろうか)。これ一切の事、諸道芸において勝つ理なり。 室町時代の初期、最高の芸能者であることを目指した世阿弥は能の競い合いを「立合いに勝つ」と表現し、「天下一」が時代精神であった安土桃山期に生まれた武蔵は、生涯敵に勝って「天下一」の武芸者になることを目指した。 能芸と武芸の最高位に位置する二人が「勝つ理」を「思いも寄らないことをする」と表現していることは極めて重要である。 歴史的に見ても、義経の鵯(ひよどり)越え、信長の桶狭間の戦い、明智光秀の本能寺の変、秀吉の一夜城、敵の思いもよらざる事をして勝った例は多くある。 江戸時代を支えた儒教精神はそれを卑怯であると考えた。儒教は日本人から自由な発想を奪った面も否めない。武蔵の剣の根本に脇差を投げる手裏剣術があるが、手裏剣は卑怯であるとして江戸の町で道場を開くことは禁じられた
(神奈川歯科大名誉教授)


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逗子斜面崩落事故踏まえ

中高生らがハザードマップづくり

東日本大震災の被災地との交流や支援活動を続けてきた逗子と葉山の中高生グループ「つなぐっぺし」が、逗子市池子2丁目の市道で2月に発生した土砂崩れに巻き込まれて女子生徒が亡くなったことから市内の危険な傾斜地を自分たちで検証しようと立ち上がった。 亡くなった生徒と交流のあったメンバーがいたことや、通学路で起こった現実を重く受け止め「二度と同じような悲劇を繰り返したくない」と事故のあった2月5日の誕生花に因む「忘れな草プロジェクト」を2月末に約10人で立ち上げた。3月16・17日には事故後に市が確認した17の危険箇所に加え、自分たちの通学路や生活道路上で危険を感じる約16カ所を自転車でまわり、歩道の有無、交通量、擁壁や崖の状態などをSNSで発信しながら検証した。 「市の確認した場所は広い道路沿いが多いが、実際は裏道も危険。逗子中学校の校門前の道は崖の前を生徒が広がって歩く可能性があり一番危ない」と総括。事故現場での献花後=写真、「こんなに高い擁壁の上が崩れるとは誰も思わない。擁壁上のフェンスも意味がない」と絶句した。 これまでの被災地支援活動で命を考えることを学んできた彼らは「防災意識を持つ人が少ない」と危機感を強める。 発案者の田島太地くん(14)は「市に確認後、独自のハザードマップを作り市内の学校に配布したい」と4月末を目途に検証内容の取りまとめを急いでいる。(K)


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鎌倉ガイド協会事務所移転

観光協会内へ

鎌倉ガイド協会(高橋健治会長・会員135人)の事務所が鎌倉市御成町の観光協会事務所内に移転し、3月16日から業務を始めた=写真。 同協会は、1991年に設立、鎌倉やその周辺を訪ねる人々や小中学生の校外活動で史跡、文化財などの案内をしており、年間約2万4千人の案内実績を持つ。2002年から由比ガ浜の事務所を拠点にしていたが、建物の老朽化から新事務所の移転を模索していたところ、昨年秋ごろ観光協会から話が起こり、今回の移転にいたった。 同会の髙橋健治会長は。「鎌倉観光の情報の受発信を行い、観光行政の一端を背負わせていただきたい」と挨拶した。 市観光協会の大森道明会長は「情報を共有し、鎌倉をよりよくしていきたい」と協力を求めた。 事務所は午前9時30分~午後3時30分。第二土曜日は休み。
0467・24・6548



台湾のWHO参加求める意見書を提出

鎌倉市議会

鎌倉市議会は2月定例会の3月12日、「台湾の世界保健機関及び国際民間航空機関の正式加盟を支持し、必要な支援を求める意見書」を提出した。 新型コロナウイルスの感染は日々拡大し、その対応に各国の連携は必須であり、連携において地理的空白があってはならないにもかかわらず、現在台湾は世界保健機関(WHO)及び、国際民間航空機関(ICAO)の加入が認められていない。 台北駐日経済文化代表処横浜分処の張淑玲処長によると、台湾では、新型肺炎での感染者は2月末時点で32人にとどまり、マスクは国民健康カードがあれば誰でも買えるし、1月末には台湾政府が世界4カ国しか成功していない新型肺炎の原因ウイルスの分離に成功したと発表し、その後も国家衛生研究院の研究開発チームがワクチン開発につながる成果を次々に発表している。これは世界の開発競争の中でも群を抜く速さで、ワクチンや治療薬の開発のほか病原性や発病メカニズムの解析の加速につながる。台湾は世界の防疫対策に貢献できる医療水準を有しているのは明白で、これらの成果をWHOなどの技術会議で共有し、各国の専門家と情報交換ができれば、治療法の発見やワクチン開発の一助となりえるという。 台湾の人口は2300万人、在留邦人数は2万人を超え、昨年、日本と台湾の両国間を往来する旅客は年間延べ710万人を超えており、鎌倉市にも多くの台湾人観光客が訪問している。 鎌倉市議会では、国際社会の平和的な発展と安定、日台両国の友好発展のためにも、台湾の国際機関への正式加盟について、 これまでに増して必要な支援をすることを要請している。


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「ひと」
清泉女学院音楽部の躍進を支える顧問

佐藤美紀子(さとうみきこ)さん

ラトビア国際合唱コンペティションで総合グランプリに輝くなど昨年度、国内外の名のあるコンクールで金賞を総なめした清泉女学院音楽部。20年以上にわたり顧問として同部を指導してきた。これからは「清泉にとどまらず、たくさんの人と多様でグローバルな音楽を楽しんでいきたい」と、新たな目標を掲げる。 その手始めてとして、自らが指導する音楽部OG合唱団「La Pura Fuente(「清き泉」の意)」と東京の男声合唱団とのジョイントコンサートを企画している。新型コロナウィルスの流行で開催時期は見通しにくいが、「このような状況だからこそ形を変えてでも」と実現を模索している。 小学校時代から合唱に親しんできた。中学から清泉女学院に進み、音楽部に所属。大学(横浜国大)時代からは学外の合唱団に所属し、有名な海外オーケストラと共演もした。 大学で生物生態学を学び、卒業後、母校に生物の先生として戻った。39歳の時、音楽部の顧問を本格的に引き受けた。中学が1年目に関東大会、5年目には全国大会に出場と「とんとん拍子」に躍進した。「凛(りん)として、透明で、あたたかい声」の「清泉サウンド」を作り上げ、音楽部の高い評価を確立した。 土曜の練習をのぞいた。部員が浴衣姿で「あんたがたどこさ」など、わらべ唄5曲を組み合わせたオリジナルの民族音楽を歌い踊る。「窓の外の空を見つめてね」「変顔して」。次々と指示が飛ぶ。 「ほら鳥が飛んでいるでしょ」などとよく情景を描いてあげる。そうすることで生徒たちの表現力が豊かになる。学生時代に高山植物の生態研究のため世界の山々を訪れ、いろいろな景色を見てきた。「おかげで、光景が次々と思い浮かぶの。合唱指導に役立っているんです」 教頭、教務部長などを歴任、超多忙な日々を過ごしてきた。でも「生徒たちの輝く顔が原動力になっていた」と振り返る。昨年4月から非常勤になり、ゆっくり合唱や授業の準備ができるようになった。保護者のお母さんコーラスも始めた。 「こまやかな指導で、先生についていけば自信が持てる」など評判はすこぶる良い。
夫と2人住まい。由比ガ浜の実家の一角に自宅がある。隣には母、姉夫婦、庭を挟んでめい夫婦とにぎやかだ。
(文・写真 三浦準司)


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健康百科通信(128)

緑内障早期発見と視神経乳頭陥凹
  日本眼科学会専門医 西尾佳晃

緑内障は、視神経の障害により視野が欠け、放置すれば失明にいたることもある病気です。欠けた視野を回復させる方法はないため、早期発見と早期治療で進行をくい止めることが重要です。しかしながら、緑内障の初期には視野障害を自覚することは殆どありません。 では、早期発見にはどの様にしたらよいか。緑内障では、早期から眼底に視神経乳頭陥凹と呼ばれる所見がみられることが知られており、最近は、健診等の眼底検査で視神経乳頭陥凹を評価して緑内障の早期発見に繋げようとしています。 けれども、陥凹と緑内障はイコールではないので、視神経乳頭陥凹を指摘された場合は精密検査をする必要があります。 緑内障の精密検査としては、従来の視野検査に加えて、近年、OCT(光干渉断層計)を用いた視神経乳頭陥凹や網膜神経線維層の計測により、緑内障の早期発見や進行程度の評価を簡便に行うことができるようになりました。 緑内障がご心配な方や健診で視神経乳頭陥凹を指摘された方は、眼科専門医を受診されてみてはいかがでしょうか。

鎌倉市山ノ内1337-5
北鎌倉眼科 院長
0467・22・8852


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「第三の男」(年) 1952ポスター

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映画文化を紹介してはや10年

鎌倉市川喜多映画記念館

時と場所を超えて出演者が動き、会話し、それを背景と音楽が支える。映像娯楽として125年前に誕生した映画。今や私たちの日常生活の隣にあって当然の娯楽+芸術性=映画を紹介している「鎌倉市川喜多映画記念館」の総括責任者・増谷文良さんにうかがった。

長い歴史刻み発展続ける総合芸術

館名に「川喜多」と表記されていますが、どういう由来からですか。

現在当館があるここ鎌倉市雪ノ下の地にはかつて川喜多長政・かしこ夫妻が住んでおりました。川喜多長政は1903年(明治36)の生まれで、1928年(昭和3)に「東和商事」、現在の「東宝東和」という会社を設立して映画の輸入配給をてがけていました。この東和という名前には東洋と西洋の和を願ってという思いが込められており、映画を通して東洋と西洋の文化の懸け橋になりたいという思いから社名がつけられています。翌年入社したかしこと結婚し夫婦で映画を通しての国際交流に尽力してゆくことになりました。 夫妻は鎌倉を愛し、亡くなるまで雪ノ下のこの地に住んでいました。ここに海外からの映画人を招待するなど様々な映画を通した国際交流を行っていました。そして1981年に川喜多長政が亡くなり、1993年に川喜多かしこが亡くなると、鎌倉の映画文化発展のためにということで遺族からこの土地と建物が鎌倉市に寄贈され、それをうけて2010年4月に当館が開設されました。館名は、元の所有者=国際的映画人に由来してつけられています。 鎌倉という土地はもともと別荘地や保養地として開発されましたので非常にモダンな文化的土壌ということもこの地の魅力の背景にあったと思いますが、″鎌倉文士〟という言葉に象徴されるように多くの文学者がこの地に住んでいました。そしてその文学者が提供した原作が映画になり、映画文化を創っていったという面もあるなど、鎌倉と映画の縁は非常に深いものがあります。なかでも1936年(昭和11)に松竹大船撮影所が開設されたことにより多くの映画人が鎌倉に住むようになりました。

そもそも「映画」とは。

映画は1895年にフランスのリュミエール兄弟が、パリでスクリーンに動く映像を映したのが始まりです。今年で生誕125年目となります。もともと大衆娯楽の一つとして発達しましたが、それだけではなく、125年という長い歴史の中で培われたそれぞれの国の固有の歴史、文化の記録ともなっています。映画はそのような歴史や文化の積み重ねを背景としつつ、言葉では表現しきれない人間の本質を画面を通して伝える芸術と言えるでしょう。

川喜多夫妻の功績は。

映画の大衆性や浸透力といった力を使って私たちの知らない世界の国々の文化や社会、その芸術表現、そういったものを日本の人たちに伝え、一方で日本の歴史や文化、芸術を映画を通して世界の人々に伝えてゆきたいと考え、映画作品の輸出入の世界で活躍されました。映画は非常に個性的な本質を扱っていながら世界共通の言語でもあるわけです。

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左からアラン・ドロン、川喜多和子、かしこ(1956年、川喜多邸)

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川喜多映画記念館

映画の歩みを展示と作品で紹介

館内施設はどのように。

もともと当館は映画に関わる資料を展示することを主な目的にしており、展示室、映像資料室、情報資料室の3コーナーで構成されています。
展示室では年4回企画展を開催しています。
【第1企画】
◎映画ポスターの革命
ATG[アート・シアター・ギルド]の挑戦(6月14日まで)
川喜多かしこらが推進した日本アート・シアター運動の会、この会を前身とし、非商業的な芸術映画を紹介しようと1961年にATGが設立されました。商業的なベースでは上映できない世界の芸術的な映画、映画監督の野心的な作品を積極的に日本で上映しようと設立されたもので、現在のミニシアターのもととなりました。映画作品のみならず、その映画ポスターのデザインも非常に先鋭的なものがたくさんあり、大変重要な映画資料となっています。 1960年代は激動の時代で、若者たちの文化が全世界的に起こった時代でもあります。そのような背景から生まれてきた新しい映画の歴史、それを映画作品とポスターで皆さんに味わい楽しんでいただきます。

ポスターと映画との関わりは。

映画の配給会社が中心となり宣伝材料として作られるもので、日本映画のポスターの多くはスター俳優を中心に作られています。それに対して、ATGのポスターでは作品の核になることやテーマが重要視されて作られ、芸術的な評価の高いポスターがたくさん生まれています。
〈関連上映〉
「かくも長き不在」4月14日、16日、17日、19日
「去年マリエンバートで」4月15・18・19日
「気狂いピエロ」5月19・21・23・24日
「薔薇の葬列」5月20・22・24日
「絞首刑」5月29・30・31日
「お葬式」6月9・11・13・14日
「青春の殺人者」6月10・12・14日
〈関連イベント〉
4月18日15時30分
「1968文化論 50年前の我々はこんなスゴイ映画を見ていた!」ゲスト・四方田犬彦氏
6月6日14時
「体験的ATGポスターデザイン論 映画ポスターの熱い時代を生きた男」ゲスト・檜垣紀六氏
【第2企画】
◎国際映画祭への招待(仮称)6月19日~9月6日
【第3企画】
◎特別展
生誕100年 鎌倉ゆかりの大女優 原節子と山口淑子(仮称)9月11日^12月13日
【第4企画】
◎バレエ映画の世界~鎌倉とパヴロバ姉妹(仮称)12月18日~2021年3月14日
企画展に関連する映画を映像資料室(定員51人)で上映していますが、それ以外にも近年の話題作や新作など企画展関連以外の様々な作品を上映しています。 情報資料室では映画関連の書籍や映像資料をご覧いただけます。

具体的に、常設展示コーナーではどのような内容のものが展示されていますか。

川喜多夫妻の軌跡を年譜で紹介するとともに夫妻が歩んだ映画に関わる活動の歴史を映画史の内容と併せて紹介しています。また夫妻がこの地で多くの映画人を招待した際の様子も展示しています。 川喜多夫妻、特にかしこ夫人は日本人では唯一海外の26もの国際映画祭で審査員を務めていますが、それらの映画祭で活躍する夫妻の写真。夫妻が実際に映画の買い付けにヨーロッパに行った際のトランクやパスポート、戦前の貴重な夫妻ゆかりの品々も併せて展示しています。

鎌倉朝日新聞社

映像資料室

鎌倉朝日新聞社

映画文化を広め伝える伝道の館(やかた)

「映像資料室」と「情報資料室」の設置の趣旨は。

映像資料室はまさに映画館といってもよいスペースです。特徴は35㍉と16ミリ兼用の映写機を備えているということです。今も残っている日本映画の名作は35㍉フイルムしかないものもあり、それらを上映できる貴重な映写機となります。数々の名作を上映し鑑賞してもらうためにはこの映写機が唯一の方法です。フイルムでしか上映できない日本映画の名作を皆さんに鑑賞していただけるということで当館のこの設備は大変貴重です。 情報資料室では、映画鑑賞以外に映像資料をモニターで鑑賞することができます。基本的に企画展と連動して、例えば企画展関連の書籍を展示するなど非常に多様な機能を持ったスペースとして常時開放されています。

GWは家族で映画鑑賞を

ゴールデンウイークには特別な上映会があるようですが。

特別企画「春のシネマ・ウイーク」と題しまして4月28日から5月10日まで新作と近年の話題作を上映します。
「人生をしまう時間(とき)」4月28・30日,5月4・9日
「私のちいさなお葬式」4月28日、5月2・5・8日 「若おかみは小学生!」4月29日、5月4・6・9日
「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」4月29日、5月3・6・8日
「2人のローマ教皇」4月30日、5月1・2・5・7・10日
「家族を想うとき」5月1・3・7・10日

満10年を迎えこれからへの思いは。

これまで様々な視点で企画展を開催し多くの映画フアンに楽しんでいただきましたが、市民の日常生活に溶け込むような川喜多映画記念館でありたいと思っています。 鎌倉は多くの観光客が訪れる、世界的にもよく知られた場所の一つですので、この鎌倉から世界に向けて映画文化を発信できる記念館になれるようにと思います。

どうもありがとうございました。

鎌倉市川喜多映画記念館
0467・23・2500


鎌倉朝日新聞社

元気に遊ぶ子どもたち

いざっ!!鎌倉てらこや(67)

いま、なにができるのか
鎌倉てらこや事務局 豊田 晋

世界中で爆発的に感染が広がっている新型コロナウイルス。日本政府は2.月25日に、イベント等の自粛を要請する「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」を発表した。その政府の声明を受け、鎌倉てらこやでも、通常活動を自粛する決定をした。 27日には安倍首相が、春休みまで全国の小中高校へ臨時休校を要請した。状況を鑑みて鎌倉市も、市立の小中学校を3月3日から、春休みを含めた4月5日まで臨時休校とする方針を示した。突然の決定に、学校関係者及び子育て世帯に大きく波紋が広がった。子どもたちは、家庭による養育または、学童保育施設等で過ごすことが推奨されている。 学校へ通うはずだった約1カ月間、子どもたちは何をして過ごしているのだろうか。家や学童に籠もり退屈はしてないだろうか。見通しが立たない状況に不安を覚えてはいないだろうか。何よりも子どもたちの様子が気がかりであった。 そうした折、偶然にも行政より要請があり、遊びのサポート役として、地域の学童保育施設へ伺う機会があった。3月上旬、学童保育を利用していた児童は20人ほど、支援員も5人と十分な見守り体制が整えられ、施設には穏やかな時間が流れていた。 現場の支援員にお話を伺うと、想定よりも利用する児童が少ないそうだ。 子どもたちから「なんだかんだ学校は楽しかった、ないと暇」「家でたくさんゲームができるからそんなに退屈してない」と、様々な意見が挙がった。遊ぶときの友だちとの距離間等多少の制約はあるものの、危惧していた困難に直面しているような子は見られなかった。午後には学校の校庭で子どもたちとサッカーをして、汗だくになって思いっきり体を動かした。 しかし、今後も同じような状況が続くとは限らない。企業による在宅勤務解除等がなされれば学童の利用需要も高まる。そうなればより一層、大人の目が必要になる。社会が疲弊していけばそのしわ寄せは、子どもたちへと及びかねない。 子どもたちからは、「外にでて思いっきり遊びたい」「勉強が遅れないか心配」と不安の声も上がっている。一人ひとりの声に耳を傾けながら、今できることに取り組んでいきたい。

鎌倉てらこや事務局
0467-84-9746(平日13~17時)
http://kamakura-terakoya.net/


鎌倉朝日新聞社

左から筆者、その右が朴河教授

心のふる里を行く(30)

日韓和解のための土台づくり 池田雅之

韓国の世宗大学教授朴裕河(パク・ユハ)さんの来日を機に、2月15日、お話をうかがう機会があった。新型コロナ感染拡大騒ぎが始まったばかりで、一時開催が危ぶまれたが、なんとか少人数の集まりで切り抜けることができた。先生には7年前に大学院のゼミに来てお話をうかがったことがあったので、私の退職(2017年3月)後、初の院生OB主催によるゼミとなった。 朴先生のお話は「日韓の和解はいかにして可能か」というきわめて重いテーマであった。「日韓の和解」といっても安易な解決策があるわけではないことは、朴先生も私たちも百も承知している。しかし、二国がもっと歩み寄り、理解し合える土台作りはどうしても必要である。それはどのようにして可能か。朴先生はその土台作りのために日韓の過酷な歴史と双方の食い違う立場を冷静に、客観的にバランス良く語ってゆく。 今日のような朴先生の沈着で手堅い実証的な学術的方法が、当の韓国では日本に肩入れする親日家というレッテルを貼られ、法廷闘争にまで発展したことは記憶に新しい。先生は実際『帝国の慰安婦-植民地支配と記憶の闘い』(2013年、朝日新聞出版)という著作で慰安婦らの名誉を傷つけたとしてソウル高裁で有罪判決まで受けている。こうした判決が、学術書に下されることにわが耳を疑ったのは私だけではあるまい。 朴先生は日韓の和解と赦しに向き合って、現在に至るまでの30年間をとても静かに語って下さった。先生の沈着で誠実な話しぶりに耳を傾けていると、どこにこのような難問に挑むパワーが潜んでいるのか、不思議に思われた。もう一冊の代表作『和解のために-教科書・慰安婦・靖国・独島』(2005年、平凡社ライブラリー)を読んだ作家の高橋源一郎さんは、「事実を単純化させないために(日韓)両者の意見に徹底的に耳を傾けている」と評価しているが、全く同感である。 社会学者の上野千鶴子さんも「和解のために」の秀逸な解説で、朴先生のことを日韓間に燃えさかる「火中の栗を拾う人」と実に的確に評し、朴先生の孤独感と精神的な強靱さを伝えている。この言葉は彼女の闘いを象徴しているといえよう。 日韓の間に長らくわだかまっている葛藤の克服と和解への道は、今後見えてくるのであろうか。この母国と日本を愛する理想主義者の彼女は、一人、相互理解の隘路の坂道を登り続けようとしている。私たちは、彼女の勇気に対して何ができるだろうか。
(早稲田大学名誉教授・鎌倉てらこや顧問)



鎌倉市倫理法人会 通信

「いざ、鎌倉!」61 歴史と伝統のある鎌倉を梁山泊に!
 地球温暖化の原因

鎌倉朝日2月1日号で、地球温暖化の主因は、「大気中の温室効果ガスCO2の濃度上昇」ではなく、温暖化は、人類が地球上にばら撒くエネルギや無駄に取り込む太陽光エネルギによるとするのが妥当であり、CO2の温室効果はそれほど重視すべきではないとした。 下表に金星・地球の大気のCO2組成を比較した。金星CO2濃度は地球の2・4万倍と圧倒的であり、しかも大気圧は地球の92倍もあり、その温室効果はそれらの積(220万倍)に比例すると考えられるが、実際の金星の表面温度は464℃と案外低温であり、この算式を地球に当てはめてCO2の温室効果を求めると、無視できる程の微小量となる。 つまり、今までのCO2温室効果説から、海洋や大気を直接暖めている要因を一つ一つ突き止め、ばら撒かれているエネルギを最少化する努力をするべきであろう。 鎌倉市倫理法人会には人間の生き甲斐の基本を追究しようとする仲間が大勢います。入会して彼らの実話(成功・失敗・解析例)を聴いてみませんか?
(文責鎌倉市倫理法人会平松健男) 毎週火曜日午前6時半からネクトン大船(鎌倉市大船1-12-10湘南第5ビル)でモーニングセミナーを開催。
鎌倉市倫理法人会事務局 045・315・2433
鎌倉朝日新聞社



終の棲み家を考える72

出入り

昨年の台風は思いもかけない位の被害をもたらしました。特に屋根に関しては屋根屋さんが病気になる位修理の依頼が来て今なお手付かずのお宅があります。依頼者は「幾らかかってもいいから早く修理してほしい」と頼み込んできますが、そうはいきません。依頼順に来るわけではなく、付き合いの程度・深さで順番を決めているのです。依頼者にはそんな事は伝えませんが内心色々考えて対応しているのが本当の所です。 前回の記事にも書きましたが、どんな仕事でも相見積もりを勧める風潮がありますが、そんな人に限って業者はどんな事でも対応してくれると勘違いしてしまっているのです。新築時からの付き合いだったり、絶えず仕事の付き合いのある元請け業者からの依頼だったり、昔からその家の仕事している『出入り』だとしたら、「台風の被害があったので修理してほしい」と言われても、「待ってました、すぐ行きます」とはいかないものなのです。 業者は普段からの付き合いを大切にします。まして今回の様に台風被害で皆が困っているような時に来てもらうには普段が大事です。相見積もりを勧め、相見積もりで値段の安い所ばかりと付き合っていると、本当に困った時きくれなかったり、法外な料金を請求されたりします。自分の家の近くの業者と普段からのお付き合いをお勧めます。
日向建設
鎌倉市大船1―15―3
0467・47・5454
http://www.hyuuga.co.jp/


鎌倉朝日新聞社

だんかづら

11歳のミニチュアシュナウザーの女の子、名前はデイジー。海までのお散歩、大仏、長谷寺、江ノ電コースが大好きで、鎌倉の季節をいつも感じています!
笛田 島内さん方


鎌倉朝日新聞社

西川勝2020

画像・ギャラリー

●ギャラリー一翠堂 22-3769
~4月5日工芸の素敵展―春の華やぎ―加賀象嵌・鎌倉彫・三河内焼、7~12日西川勝やきもの動物展、15~19日工藤泰代・KIM松村久美子二人展



始めましょう

●英・仏会話初歩から芸術館徒歩3分。Pあり。元CA
0467・43・4788



お知らせ

●鎌倉中央公園の鯉のぼり
4月25日~5月6日修景池上空に鯉のぼりを吹き流す。
45・27503
●春の植物観察会4月18日10時、逗子の浪子不動園地。中学生以上3百円、小学生百円。申込~15日メール。まちなみの緑の創造部会


鎌倉朝日新聞社

鷹図屏風(部分)

鎌倉朝日新聞社
鎌倉朝日新聞社

山口蓬春《宴》昭和35年県立近代美術館蔵

み る

▼川喜多映画記念館
▽企画展「映画ポスターの革命―ATG(アート・シアター・ギルド)の挑戦」4月1日~6月14日まで。2百円。「1968文化論―50年前の我々はこんなスゴイ映画を観ていた!」4月18日15時半、映画史・比較文学研究の四方田犬彦さんをゲストに。千円。
▽関連映画4月14・16・17日14時、19日10時半「かくも長き不在」、15・19日14時、18日13時「昨年マリエンバードで」。各千円。▽春のシネマウィーク4月29日・5月3・6・8日13時「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」、5月1・3日10時半、7・10日14時「家族を想うとき」、4月29日、5月4・6・9日10時半「若おかみは小学生!」(家族割引あり)、4月28日10時半、30日、5月4・9日14時「人生をしまう時間(とき)」、4月28日、5月5日14時、5月2・8日10時半「私のちいさなお葬式」、4月30日、5月5・7・10日10時半、5月1・2日14時「2人のローマ教皇」。各千2百円。
▽旧川喜多邸別邸(旧和辻邸)公開中止。
23・2500
▼特集陳列「美術の中の動物たち」
4月1日~5月17日鎌倉国宝館。動物たちの登場する様々なジャンルの作品を展示し、美術における多種多様な動物表現について収蔵品の中で探る。「竹虎図」(建長寺)=写真、獅子頭(八雲神社)、高図屏風(鎌倉国宝館)など。
22・0753
▼企画展「江戸刷リ物品定メ―二代目金沢文庫長の秘策」
4月1日~5月24日県立金沢文庫。二代目金沢文庫長で県初の司書・熊原政男文庫長が品定めした江戸時代の刷り物で県立金沢文庫のはじまりの物語を紡ぐ。葛飾北斎画「東海道名所一覧」、高井蘭山作「絵本三国妖婦伝」など。▽特別公開「龍華寺の天平仏」4月10~24日、龍華寺のぼたん祭り(18~20日)にあわせて菩薩半跏像を特別公開。
250円。 045・701・9069
▼「工芸の素敵展―春の華やぎ―加賀象嵌(ぞうがん)・鎌倉彫・三川内焼」
4月5日まで鎌倉市小町のギャラリー一翆堂。長谷川真希さんの加賀象嵌、藤本江里子さんの三川内焼、木内史子さんの鎌倉彫の展示販売。花入れ、小箱、アクセサリー、皿など約百点。
同ギャラリー 22・3769
▼特別展「大岡昇平の世界展」
4月1日(見こみ)~5月17日まで神奈川近代文学館。昭和を代表する作家・大岡昇平を遺族から寄贈された「大岡昇平文庫」を中心に約4百点の資料で紹介。7百円。▽講演会「大岡昇平文学の展開」4月18日14時。講師は文芸評論家の湯川豊さん。「さすらう離脱者」29日14時。講師は作家で法政大学教授の島田雅彦さん。「兵士の地理感覚と客観的世界像」5月10日14時。講師は作家で評論家の池澤夏樹さん。各千円。
▽文芸映画を観る会「野火」4月10・11日13時半、8百円、前売6百円。
045・622・6666
▼春季特別展「山口蓬春と祭典―東京オリンピック」
4月11日~6月7日山口蓬春記念館。東京オリンピック開催3年前の昭和36年に「芸術展示特別委員会」の委員に就任し、日本でのオリンピックの成功と、日本の芸術文化の推進に貢献した山口蓬春の作品を展示。「宴」「競い」「祭り」をテーマに「宴」「瓶花」「細川夫人像」「十二ヶ月風俗図」など。6百円。
046・875・6094
▼御上洛東海道と幕末の浮世絵
4月18日~7月5日藤澤浮世絵館。歌川国貞「東海道 日本橋」、河鍋暁斎「東海道名所之内 箱根山中猪狩」、二代歌川広重、歌川貞秀の作品など約60点。無料。
0466・33・0111
▼秘密のインド展
4月18~6月21日本郷台のあーすぷらざ。個性豊かなインドの世界を写真や絵本、絵画、民芸品などで紹介。
▽旅音写真展「迷いこんでINDIA」常夏の南部、砂漠広がる西部、ヒマラヤの山岳地帯などインドの写真約40点。5月9日14時、旅音×山本高樹クロストーク。無料。要申込。
▽映画「あまねき旋律(しらべ)」4月29日10時・13時半。インド東北部・ナガランド州の棚田の自然と農作業中の歌声を巡る音楽ドキュメンタリー。4百円。
同ぷらざ 045・896・2121
▼第71回神奈川県華道展
4月15~20日鎌倉芸術館。県下23華道団体のいけばなを展示。
鎌倉華道連盟 25・1587
▼特別展「江戸東京の女性美―清方の美人画を中心に」
4月16日~5月20日鏑木清方記念美術館。清方の画業を通して江戸・東京の街や風俗の魅力に迫る。水野秀方など清方と同時代の美人画家の作品も。「早春」「一葉女子の墓」「かへり道」など。3百円。
23・6405
▼生演奏と語り付き無声映画上映会
4月19日鎌倉芸術館。11時半「ノートルダムの鐘」、14時半「笑う男」。活弁士澤登翠さんの語りと作曲家新垣隆さんのピアノ演奏で。各2千円、セット券3千6百円、学生半額。
0120・1192・40
▼第56回鎌倉書道協会展
4月21~26日鎌倉芸術館ギャラリー。書作品約百点を展示。
同協会☎23・2100
▼特別展「明治錦絵×大正新版画―世界が愛した近代の木版画」
4月25日~6月21日神奈川県立歴史博物館。橋口五葉「夏衣の女」、川瀬巴水「東京十二景」など世界に発信された近代の木版画、明治錦絵と大正新版画、昭和戦後に至るまでの展開を紹介。9百円。
045・201・0926
▼第23回称名寺薪能
5月3日17時半、称名寺(雨天時は金沢公会堂)。北斎の魂を讃える新作能「北斎」と、中世の様々な歌謡がテンポよく活かされた名狂言「呼声(よびごえ)」。櫻間右陣さん、野村萬斎さんほか。6千円~、4月11日から金沢区役所かチケットぴあで。
▽薪能協力講座「文庫の北斎版画―二代目文庫長の選択」26日13時半、県立金沢文庫。無料。申込は12日までに往復ハガキかHPで。
金沢区役所 045・788・7805
▼鎌倉彫白日会 小さな作品展は9月に延期。
矢島方 32・4687


鎌倉朝日新聞社

第21回風景写真講座作品展

「鎌倉の彩…そして古都へ」

4月9~13日鎌倉芸術館ギャラリー。 鎌倉を中心に、奈良、京都の伝統文化や地勢、歴史など古都の魅力を再認識させる写真89点を紹介。指導は本紙みほとけ紀行写真担当の原田寛さん。10日18時・11日10時ギャラリーツアー。
星月写真企画 23・3694



鎌倉女子大学生涯学習センター公開講座

鎌倉朝日新聞社

◆会場は大船キャンパス◆申込は往復ハガキに希望コース、講座名、〒、住所、氏名・フリガナ、、性別、年齢明記。◆申込・問合せ〒247-8512鎌倉市大船6-1-3鎌倉女子大学生涯学習センター44・2287



外反母趾と体の痛み

●関節炎
▽急性症:漿液性関節炎・滑液膜に炎症を起こし、関節の強い腫脹、疼痛、発熱など伴うが、炎症は比較的早く消退する。外傷性・関節の打撲、捻挫により血腫や水腫を起こし、関節の炎症を来たす。 ▽慢性症:結核性、慢性多発性関節炎、好んで小関節を侵し、腫脹や奇形が現れ、冷湿の天候に症状が増悪し痛みがあり、 早朝にこわばりを感じる。 尿酸沈着による通風性のものもある。変形性関節炎・老人や外傷後など。膝関節を侵すことが多いが、股、肩、肘、足、指、脊椎などの関節も侵される。 関節に疼痛、運動障害が起きる。
マザーハンド整体矯正院
要予約 月曜定休 10~19時
鎌倉市扇ガ谷1―13―51 0467・23・8166



まなぶ

▼古墳発見20周年記念特別講演会「東国における前方後円墳の終末」
4月10日14時、逗子文化プラザ。考古学者・白石太一郎さんが話す。7百円。要申込。
長柄桜山古墳をまもる会・青山方 046・875・8237
▼国際考古学フォーラム「ヒッポスとエン・ゲヴ―イスラエル、ガリラヤ湖畔の遺跡」
4月14日9時半、鎌倉女子大学二階堂学舎。鎌倉女子大学教育学部教授の牧野久実さん、ハイファ大学考古学研究所主席研究員のアイゼンバーグ・ミハエルさん、神奈川大学外国語学部講師の江添誠さんが、エン・ゲヴ遺跡とヒッポス遺跡の関連性について話す。無料。
鎌倉女子大学生涯学習センター 44・2287
▼名越やすらぎセンターの催し
鎌倉市内在住60歳以上対象。▽鎌倉生まれのバラを育てる4月21日~来年2月16日13時半の全6回。バラ12種の育て方を学ぶ。5百円。要申込。▽字幕付き邦画鑑賞会「恋妻家宮本」22日13時半。無料。要申込。
25・1188
▼憲法記念日のつどい「出会いこそ、生きる力」
5月3日13時半、鎌倉商工会議所。貧困やいじめを乗り越えた女優・タレントのサヘル・ローズさんが、命の大切さを話す。5百円(前売券のみ)。市内書店で販売。
市文化人権課 61・3870
▼チベット鉄道と中国一人旅
5月7・14日の全2回、14時、深沢学習センター。元鉄道総合技術研究所の小堀雄三さんが話す。無料。申込は22日までに往復ハガキで。
同センター 48・0023
▼点訳基礎講座
5月7日~9月24日毎木曜全15回、18時半、玉縄青少年会館。2千円。
鎌倉市点訳赤十字奉仕団夜間部・木村方 45・3555
▼点訳者養成講座
〔基礎〕5月7日~7月16日毎木曜13時、〔応用〕9月10日~12月17日、鎌倉市福祉センター。基礎・応用講座ともに出席可能で、講座終了後も活動できる人対象。2千円。申込は4月8日までにハガキで。〒248-0012鎌倉市御成町20-21鎌倉福祉センター内鎌倉市点訳赤十字奉仕団宛。
山﨑方 45・9739


鎌倉朝日新聞社

季節の心(43)

幼児(おさなご)、凛と立つ  佐伯 仁

●記憶に残る日
社会も人事も4月はスタートの季節。とくに新入学の少年少女の幼顔が眩しく輝く日こそ、入学式の当日。 その佳き日がなぜ4月1日に決まったのか。 明治の頃、新時代にふさわしい体制づくりが急務だった新政府が見習ったのが、大英帝国。当時、イギリスは「世界の銀行」と言われ、我が国は貿易・経済面で依存せざるを得なかった。日本へ赴任してきたイギリス人教師が、母国の制度とズレないよう配慮した結果、イギリスの会計年度、4月1日に日本の教育行政も合わせた。 日本の暦で切りがいい正月ではなく、4月になったのは有難いこと?桜の一番いい顔と挨拶を交わせる〝時〟にめぐり会えるから。俳人・芭蕉は、
 さまざまなこと
 思い出す桜かな
という句を残している。 桜が迎えるのが入学式、桜が見送るのが卒業式。「出会い」と「別れ」が交差するのがこの季節。ランドセルを背負った新入生にカメラを向けるとスッと背丈が伸びて見えるのは桜の後押し?家族の〝宝〟の凛とした姿を祝ってこそ〝春爛漫〟。
 入学の子の顔  頓(とみ)に大人びし 虚子


自宅でゆっくり読書のすすめ

~ 鎌倉とその周辺の本屋さんにお聞きしました

鎌倉朝日新聞社


万葉集の歌に親しもう

鎌倉万葉集講座 受講者募集

千年を越えて、万葉の歌を言葉そのままに受け止め、共感し感動できるのは万葉集ならではの文化的現象です。 楽しく万葉集の世界を探訪しましょう。 毎月第3日曜10時〜11時半、若宮大路ビル(鎌倉市小町2ー12ー35)。 参加費月額1200円。講師は菊池威雄さん(元県立衛生短期大学教授)。
カルチャースペース鎌倉 22・1496


鎌倉朝日新聞社

柳家さん喬さん・三遊亭白鳥さん・柳家三三さん

き く

▼特撰落語名人会
4月6日18時半、鎌倉芸術館小ホール。出演は柳家さん喬さん、三遊亭白鳥さん、柳家三三さん。3千7百円。
▽特撰東西落語名人会30日18時半、鎌倉芸術館大ホール。出演は桂文珍さん、三遊亭円楽さん、柳家花緑さん。2千9百円~。
エイフル企画 03・6240・1052
▼かまくらジュニアストリングス第11回定期演奏会
4月11日14時、深沢学習センター。小学生以上の子供によるバイオリンのアンサンブル。「ユーモレスク」「千本桜」など。無料。
河田方 080・1228・1088
▼女声合唱団『松』SHO第12回コンサート
4月26日14時半、鎌倉芸術館。「もののけ姫」「いつも何度でも」など。千円。
大野 080・5039・0119
▼帆船日本丸を愛する男声合唱団・第25回定期演奏会
5月5日14時、神奈川県立音楽堂。「ディープリバー」「ウィスキー・ジョニー」など。千円。
小永井方 44・0293
▼湘南モーツァルト愛好会例会 4月は中止。
046・872・1963
▼鎌倉の輪Ⅳコンサート~2VOICEと仲間たち 鎌倉朝日3月1日号で紹介した4月25日のコンサートは中止となりました。ご了承下さい。



さんか

▼ふらっとカフェ鎌倉
食を通じて多世代交流。4月22日ソンべカフェ、24日鎌倉静養館、いずれも16時。大人4百円、子ども2百円。申込不要。
渡辺方 090・5199・1654
▼逗子ふれあいフリーマーケット(雨天中止)
4月22日水曜9~15時、亀岡八幡宮境内。雑貨・衣類・手造り品など約20店。出店者募集(食品応相談)。
片岡方 090・5442・3778
▼公園サポーター養成講座「〈雑草と育てる〉畑づくり土づくり」
4月24日~11月27日10時、月1回金曜全8回、鎌倉中央公園。
※4・5月分は延期または中止。鎌倉市在住・在勤者対象。無料。申込は8日までにメールかハガキで。
鎌倉市公園協会 45・2750
▼鎌倉史跡めぐり
4月分中止。
▽北大路魯山人、北鎌倉に面影を求めて5月7・8・11・14日9時、北鎌倉駅東口。臥龍峡跡、星岡窯跡、鎌倉中央公園、台峯展望台。5百円(交通費・拝観料別)。申込は1週間前までにハガキかF。
鎌倉ガイド協会 24・6548 24・6523
▼鎌倉歩け歩け協会
4月は中止。
090・2633・3715
▼北鎌倉・台峯の緑をともに 4月は中止。
北鎌倉の景観を後世に伝える基金 45・7420
▼鎌倉てらこや 4月は未定。
84・9746
▼歌のサロン 4月は中止。
古川方 22・2131
▼第52回慈善茶会 5月9日は延期。
鎌倉青年会議所 25・5538
■開催の有無は各問合せ先に随時ご確認ください。



購入新図書のリスト抄

鎌倉市中央図書館(2月分)

鎌倉市中央図書館(25・2611)は2月に一般161冊、児童書22冊を収蔵した。一般的なものは下記の通り。 ▼「LIFE 3.0-人工知能時代に人間であるということ」マックス・テグマーク著 紀伊國屋書店▼「池上彰と現代の名著を読む-東工大・白熱読書教室」池上彰著 筑摩書房▼「書物の宴」大石嘉美著 港の人▼「二十二社-朝廷が定めた格式ある神社22」島田裕巳著(幻冬舎新書)▼「鎌倉札所めぐり御朱印を求めて歩く巡礼ルートガイド」鎌倉札所めぐり編集室著 メイツユニバーサルコンテンツ▼「「馬」が動かした日本史」蒲池明弘著(文春新書)▼「これからの地方自治の教科書」大森彌著 大杉覚著 第一法規 ▼「2060デジタル資本主義」岩田一政編 日本経済研究センター編 日本経済新聞出版社▼「「年金20万・貯金1000万」でどう生きるか-60歳からのマネー防衛術」岩崎博允著(ワニブックスPLUS新書)▼ 「ボクはやっと認知症のことがわかった-自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言」長谷川和夫著 猪熊律子著 KADOKAWA▼「女は筋肉男は脂肪」樋口満著(集英社新書)   ▼「老人流」村松友視著 河出書房新社▼「資産寿命-人生100年時代の「お金の長寿術」」大江英樹著 朝日新聞出版(朝日新書)▼「作っておける前菜、ほうっておけるメイン」若山曜子著 主婦と生活社▼「子どもに伝えたい歳時記ごはん-家族と楽しむ季節のイベント」えとにママ著 講談社


鎌倉朝日新聞社

ふれあい鎌倉ホスピタル 外観

鎌倉朝日新聞社

透析室

ふれあい鎌倉ホスピタル

リニューアル開院

鎌倉駅西口に程近い、鎌倉市御成町のふれあい鎌倉ホスピタルの改築工事が終わり、4月1日、3年半ぶりに開院した。 医療法人大樹会が運営する「ふれあい鎌倉ホスピタル」は、築60年の建物の老朽化に伴い、耐震性強化のため、2016年11月から旧病院の解体を行い、全棟完全建て替え工事をした。 新病院は地上4階建て、外来の診療科目には、新たに腎臓内科やリハビリテーション科などが加わり全13科目の予定(一部順次開始)。透析センターには25台を上限とし透析機器を設置し、100人の患者に対応する。 急性期医療を中心に、回復期のリハビリテーションにも力を入れており、約400㎡の広さのリハビリテーションセンターでは理学(運動)療法、作業療法、言語療法の各療法師がリハビリを行う。 手術室が2つ設置され、外科手術にも対応。救急拠点病院としても24時間365日医療に貢献する。 病床は従来の112床に44床加えた全156床で、一般58・障害者48・回復期リハビリ50床となっている。他の医療機関とも連携をとり、患者を受け入れていく。 「医療は継続が大切」と、病院再建中も新病院前にふれあい鎌倉クリニックを新設し、外来診療、訪問看護や訪問リハビリを継続してきた元院長で新病院の名誉院長となる峰野元明さんは、「地元で診てほしいという方々が増えている。まさにそういう方々が待ち望んでいた病院になると思う。患者や家族、高齢者にもわかりやすい説明を行い、全職員で患者ケアの向上に取り組んでいきたい」と話す。 看護部長の森口喜美代さんも「工事期間が伸びて開院を心待ちにしていたが、新しいスタッフも揃えて準備を整えている」と新病院の開院に期待を寄せていた。


鎌倉朝日新聞社

井上ひさし(撮影:佐々木隆二)

「井上ひさし、鎌倉の日々」

鎌倉文学館で特別展

鎌倉市長谷の鎌倉文学館で「井上ひさし、鎌倉の日々」の特別展が4月18日から7月5日まで開かれる。 1934年(昭和9)山形県東置賜郡生まれ。1960年に上智大学を卒業後、放送作家として活躍。「ひょっこりひょうたん島」などを手がけ、劇団こまつ座を立ち上げた。 日本ペンクラブ会長、日本文藝家協会理事、日本劇作家協会理事などを歴任。2009年、日本藝術院会員に選ばれた。 1989年(平成元年)から亡くなる2010年まで鎌倉で過ごし、鎌倉ゆかりの作家らでつくる「鎌倉ペンクラブ」の主要メンバーでもあった。 1998年にNPO法人「鎌倉広町・台峯の自然を守る会」の初代理事長に就任し、緑地保全運動をしている。 晩年は「九条の会」の護憲運動に力を入れ、2005年、精神科医で作家のなだいなださんらと「鎌倉・九条の会」の結成を呼び掛けた。 今回の展示では生活者としての目線と創作者として戯曲などを制作した井上さんを原稿、草稿、著書など約60点の資料で紹介する。
問い合わせ鎌倉文学館 0467・23・3911





スケッチ日和(31)

「ミモザ」  黒川 明

この大木のミモザは、鎌倉駅西口の洋菓子店のシンボルだ。 ニ月も終わりという頃に咲き始めるミモザ。その色が好きだ。柔らかな形、檸檬色の花と銀鼠を帯びた葉が見事に調和している。 花のついたミモザの枝を沢山いただいたことがある。くしゃみが連続して、この花の花粉症があるのを初めて知った。それでも、愛らしい姿を描かずにはいられない。まるいふわふわの春を。 明るい花が先へ、先へと開いてゆく。春が次々と生まれている。
水彩 31×41cm



鎌倉年中行事

4月

▼若宮例祭 3日10時、鶴岡八幡宮。
▼釈迦如来立像開扉 7・8・9日極楽寺。
▼灌仏会(花祭り)8日各寺院。
▼忍性塔公開 8日10~16時、極楽寺。
▼丸山稲荷社例祭 9日10時、鶴岡八幡宮。
▼鎌倉まつり 中止
▼義経まつり 中止
▼鎖大師正御影供18日青蓮寺。


プロムナード

コロナウイルスの関係で多くのイベントなどが中止や延期を余儀なくされています▼小中高の学校まで休校を要請され、子どもたちが在宅を強いられています▼子どもだけではなく、大人たちも時差出勤だけでなく、在宅テレワークなどを導入する契機となりました▼流言飛語によってトイレットペーパーなどが品薄になるなど、社会全体で様々な混乱が生じています▼鎌倉市内は観光客が激減して渋滞も少ない日々が続いており、商売をする人々にとっては厳しい局面にあると思います。国をあげて世界規模で心静かに、この試練に耐えるときです▼それでも、ウグイスの声がいちだんと際立って聞こえる鎌倉の豊かな自然にほっと心が救われる思いです。(N)


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