鎌倉朝日新聞 (9月1日号 2020年 第498号)

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香川さんの作品を鑑賞する松尾市長ら

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玉縄城などの魅力を語る香川さん(右)と大竹さん

玉縄歴史館リニューアル

10月14日まで日本の城イラスト展

玉縄城や地域の歴史を伝える鎌倉市植木の玉縄ふるさと館が、8月1日、館内ギャラリーを併設した玉縄歴史館としてリニューアルオープンした。記念イベントとして、城郭イラストの第一人者として知られる香川元太郎さんの作品24点を展示した「日本の城展」が10月14日まで開かれている。 8月1日午前に行われたオープニングイベントでは、松尾崇鎌倉市長らが入口でテープカットを行った後、香川さんの作品を見学した。 松尾市長は「子どもたちが地域の歴史を知ることは、鎌倉を愛するためにとても大切なこと」と挨拶し、玉縄城址まちづくり会議の荒井章会長は「ここを拠点に玉縄の文化を守り、伝えていきたい」と抱負を語った。 午後からは「連続歴史セミナー第1回・戦国の城の歴史」と題して、城に詳しい日本画家の大竹正芳さんと香川さんが講演した。大竹さんは玉縄城について「谷戸をとても有効に利用し、鎌倉の城らしい特徴がある」と解説した。 香川さんは、自身の作品を壁に投影しながら戦国の城の特徴を解説。玉縄城を築城した北条氏の城の特徴を「それまでよりも深い空堀を使っている」「L字型に折れ曲がる枡形虎口を多く取り入れて真っすぐ進めないようにしている」「小さな曲輪である四角っぽい馬出しが使われることが多い」と指摘。玉縄城のイラストを描く際には「他の城よりも斜面が急なので、影を濃く入れるなどの工夫をした」と語った。 香川さんは現在、最新の研究成果を反映させた小田原城の詳細なイラストを制作中で、今秋に発売予定の雑誌「廃城をゆく」で初公開される。 玉縄歴史館は龍寳寺境内にあり、午前9時半から午後3時まで開館(無休)。入館料大人200円、小中学生100円。



創刊500号記念 投稿募集

感想・思い出・未来へのメッセージなど

鎌倉朝日新聞は、2020年11月号で、500号を迎えます。1979年(昭和54)4月の創刊以来40余年、毎月1回、地元の情報紙として話題を提供してきました。500号を記念して、読者の皆様から感想や、記事・連載ものとの関わり、思い出、後進へのメッセージなど、投稿を募集し、掲載します。応募要領は次のとおりです。
◆500字程度。住所、年齢、職業、電話番号を記入し、1面題字下住所の鎌倉朝日へ。趣旨は変えずに直すことがあります。原稿は返却しません。


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鎌倉みほとけ紀行(104)

安国論寺・大黒天立像

先行きも見とおせぬコロナ禍にあって、この福徳の御仏の笑みに心がとても和みます。 大黒天は古くヒンズー教でいうシヴア神(武神)でインド寺院の食堂や倉の入り口に祀られ、いつも磨かれて黒々としたその姿から大黒天と呼ばれたそうです。日本では南北朝時代頃から福徳の仏として信仰されました。左手に金(きん)嚢(のう)、右手に打出の小槌を持つ姿は、願いが叶うように、子孫、財宝、作物に恵まれるよう広く信仰され、七福神としても知られています。 さて、この福徳の御仏は名越、松葉(まつば)谷(がやつ)、安国論寺本堂に祀られています。日蓮聖人がこの地で草庵を結び、立正安(りっしょうあん)国論(こくろん)を著しました。時に鎌倉時代、正嘉元年(1257)には大地震が鎌倉を襲い、暴風、洪水、旱魃(かんばつ)、疫病、飢饉が相つぎました。日蓮がこの天変地異の要因を宗教者の立場から探求し執筆したのが「立正安国論」でした。法華経への回帰を願い執権北条時頼に提出しましたが、受け入れられず、逆に念仏信者らの強い反感をかい、草庵は夜討ちされます(松葉谷法難)。その後も迫害や流罪を幾度も受けますが日蓮の信念は揺らぐことなく厳しい主張と論争を繰り広げ生涯にわたって法華経至上主義を貫かれました。 「そんな歴史的な日蓮像をどう思われますか」と先代さまのあと入山された平井お上人(前ハワイ日蓮宗別院住職)に質問してみました。 「とても感情豊かで求道的な素敵な人です。あくまで民衆に幸せへの道を説かれた方です。当時の浄土思想のように来世を願うばかりではなく、現世を仏の浄土とする。来世だけではなく現世での在り方を常に問われたのです」。お話をお聞きして頷くものがたくさんありました。この大黒天のように「共に幸せに生きよう」そんな声が聞こえてきました。 帰路、境内の巡礼路、富士見台に汗かき登りますと、穏やかな鎌倉の景色が開け、とても気持ちよい涼やかな風が吹いていました。
一木造。彫眼、古色。像高9.9㎝。年代不詳。


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亀ヶ岡八幡宮

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延命寺

かまくらの不思議を歩こう(36)

逗子のパワー地図  大貫昭彦


*鎌倉文化圏 これからしばらく逗子・葉山のアースパワースポットを訪ねます。前回まで続けてきた鎌倉とは歴史・文化を共有する町ですから、縁のある社寺や史跡は豊かです。逗子地区は、JR逗子駅周辺、桜山、東逗子駅周辺、池子、小坪をめぐります。葉山町も5区に分けて訪ねる予定です。
*亀岡八幡宮の歴史 コロナ感染の心配もあって、大根会はごく少人数でした。初めに訪ねたのは、JR逗子駅とは目と鼻の先にある亀岡八幡宮です。逗子地区の鎮守で、八幡大神社と呼ばれていましたが、明治時代に鶴岡八幡宮に準えて現在名にしたようですが、境内がこんもりした砂丘で、これも亀を連想させます。古い社で、鎌倉時代に造られた本尊の阿弥三尊は、今も延命寺に祀られています。
*ご神木の力 境内へは逗子市役所側の鳥居から入るのが正式ですが、東側にも木の鳥居があります。会を主導される大根師は、両方の鳥居の前で足を止めました。手を打つ響きが変わるといいます。境内全域にパワーがあるようです。案の定、スポットはそこで見つかりました。東側の鳥居の手前に2カ所、潜った所に1カ所。大ケヤキの前でも、参加者は釘づけになりました。高さ17㍍、幹回り3㍍余、ご神木の貫禄十分です。みんな並んで幹に手を当て、割って入る隙間もありません。「足の裏まで温まる」「吸い込まれる感じよ」「左の手のひらが熱いわ」「南側の幹の方が暖かいよ」。様々な感想が聞こえます。
*社殿の不思議な写真 社殿の回りでも、2つのスポットが見つかりました。拝殿前にある賽銭箱の右手です。足の裏が温まるという声を耳にしました。もう1つは社殿の横。幣殿の軒下の辺りです。拝殿、幣殿、神殿と3つの建物が連結する様子を撮ったところ、幣殿の軒下に船形の光が写りました。大根師は、悪い光ではないと言われました。厳粛な光のように感じました。
*繁栄稲荷社の香り 本殿の左には、稲荷社の立つ小山があります。満栄稲荷社です。成り立ちは不明ですが、逗子は戦国時代には城が置かれ、賑わった所ですから、町の繁栄を願って建てられたのでしょう。ここでは社殿前の石段の左右に香りを感じさせるスポットがあるようです。社殿の裏にも、微小なパワーを発するスポットがあり、姿勢のぐらつく人がいました。ただ足元に石灯籠の破片が、半ば埋まっているのを見て、気持ちのいいスポットではないという人がいました。
*御最期川の石碑と墓石 亀岡八幡宮の参拝後は、清水橋近くの三浦胤義の遺児の碑と延命寺をめぐりました。三浦胤義は、承久の乱で朝廷方の将軍として幕府軍と戦って敗れた武士です。悲劇は子供にも及び、この地で処刑されました。田越川は御最期川とも呼ばれました。河原は刑場でもあったのです。昔は尼僧の住む庵があって、よく手入れされていましたが、今は夏草の中に立つばかりです。大根師は、石碑の10㍍ほど手前で手を合わせていました。その位置がスポットかと思ったのですが、尋ねても返事は頂けませんでした。延命寺は、奈良時代に始まる古寺ですが、戦国時代、北条早雲に敗れた三浦氏主従の墓を守る寺としても知られています。パワースポットは墓地と隣接する厨子弁財天堂の左、花木立の辺りです。


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湯浅物産館

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石島家住宅主屋

湯浅物産館、石島家住宅

国の登録有形文化財に

鎌倉の若宮大路に東面する「湯浅物産館」(雪ノ下)が今年度の国の登録有形文化財(建造物)に登録される旨の答申が7月に文化庁文化審議会に出された。 同館は1936年(昭和11)に貝細工の製造加工・卸売りの店舗として新築。間口6間、奥行11間半の2階建てで、横浜の貿易商社を模したという外観は、木造の建物の前に装飾を施した「看板建築」と呼ばれ、店の奥にトップライト付きの吹抜けを設けた近代的なつくり。正面はスクラッチタイル貼とし、2階に6連の額縁飾付半円アーチ窓を配して意匠を凝らし、街路景観に彩りを添える。 2014年から地元の建築業者・清興建設による耐震工事が行われ、外観はそのまま、内部空間の最小限の変更のみで必要な耐震性を確保したことが評価され、日本建築防災協会の15年度の「耐震改修優秀建築賞」を受賞している。 映画の国際交流に尽力した川喜多長政・かしこ夫妻の別邸として昭和初期頃に建築された木造2階建て洋館、石島家住宅主屋(雪ノ下)も登録の答申がなされた。これにより鎌倉市内の登録有形文化財は34件になる予定。


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「音楽をみんなでたのしもう」と語る田辺さん

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鎌倉ジュニアオーケストラの練習風景=8月16日新堀ライブ館で

コロナ禍で無観客演奏会

鎌倉ジュニアオーケストラ

鎌倉ジュニアオーケストラの第37回定期演奏会が8月30日、鎌倉芸術館で開かれた。コロナ禍の中、無観客の演奏会で、後日、ユーチューブなどで一般への配信を予定している。 同オーケストラには小学1年生から高校3年生まで56人が在籍し、創立者の田辺四郎さん(89)ほか、音大出のプロが各パートの指導にあたる。 1984年(昭和59)の結成以来、毎年、演奏会を開いているが、今年は新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛のため、練習を再開したのは6月からで恒例の合宿をできなかった8月14〜16の3日間、藤沢の練習場で集中練習を行った。 「スターウォーズテーマ」「弦楽セレナーデ」、「カルメン」などの演奏を副指揮者・長崎亜星さんが指揮をしたが、80歳を越えてもなお指導をつづける田辺さんも自作のKJO(鎌倉ジュニアオーケストラ)マーチなどで指揮棒を振った。 鎌倉FMで10月6日20時と11日9時放送予定。同オーケストラでは会員を募集している。
問い合わせ 080・5512・6137


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プラスチックから海守ろう

プラカード背に海岸清掃

プラスチック汚染のない日本を創ることを目的に、環境保全に関する研修育成や研究開発などの事業をしているNPO法人「プラスチックフリージャパン」(鎌倉市・小島政行代表)の海岸清掃が8月10日、鎌倉の由比ガ浜海岸で行われ、会員ら20余人が参加した=写真。 休日の人出の多い午後3時前後の活動を、人にみてもらい、いっしょに拾ってくれる人を募ろうという企画で、事前に環境保全を呼びかけるイラストをみんなで書いたもらい、それをプラカードにして背負って清掃した。 茅ヶ崎の山崎鮎美さんは気候変動対策の強化と改善を訴える若者を中心に、「フライデーズ・フォー・フューチャー」の運動をしている。「花火の燃えカスや、タバコの吸い殻のほか、波打ち際にも流れ着いたゴミが目立つ」と話す。 湘南台から家族4人で来た曽我菜々美さん(高2)は「思った以上にゴミが多くて瓶ビールのふたまであった」と驚く。 神奈川県海水浴場組合連合会の小西美恵子会長も活動に加わり、「今年は海水浴場を開設していないが、朝晩ビーチクリーンをしながら見守りをしている」と話していた。


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大切な人を守る「共助力」を育成

葉山で災害救援活動者認定講座

「有事の救援活動をこれだけリアルに学べる機会は他にない」と全国から受講者が集まる日本災害救援活動士協会(JDSA・本部墨田区)主催の「災害救援活動者認定講座」が8月9日同協会の葉山トレーニングセンター(下山口)で行われた=写真。 起こり得るトラブルや悪条件を想定した心肺蘇生法やAEDの使用方法、感染症予防、骨折や火傷などの応急処置を葉山、山梨、兵庫から参加した3人が学んだ。災害救援活動の基本的な知識と技術を持つ人材をこれまで4百人以上養成してきた同協会の馬場賢(けん)親(しん)理事長(59)は元スタントマンでありながら、世界安全機構公認の応急救護法指導員の資格を持ち、自身の持つさまざまなスポーツライセンスを活かした身障者へのスポーツの支援や企業に向けた車椅子介助のなどの講習も行ってきた。 阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震など、発災直後の過酷な現場では、民間人ながら救援の突破口となるような活動に従事。被災者同士の助け合いが命に直結する「共助」の力を育てようと2014年に同協会の設立に至る。講座は年4回行われ、救急救命法のほか要介助者へのサポートや災害地に入るための装備、心構えなど3過程を6千円で受講できる。 「私も助けられるのは目の前にいる一人だけ。だから多くの人が自分の大切な人を守れるよう共助の力を広げたい」と馬場理事長。 次回は10月10日に「災害救援活動の基本課程」を実施。
問い合わせ同協会 03・5637・7280、WEB申込可。(K)


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文学つれづれ(183)

閑話休題「野村野球と武蔵」 赤羽根龍夫

「マー君、神の子、不思議な子」「王や長嶋がヒマワリなら、オレはひっそりと日本海に咲く月見草」など多くの名言を残して、野球界の逸材・野村克也が世を去った。 私は彼の考え方・戦い方は武蔵と共通する点が多かったと思う。武蔵の『五輪書』が武術書としてだけでなく、人生論、組織論、経営論として世界中で読まれているように、野村の戦い方や人材の育成法、人生全般に渡る言葉は多くの日本人に共感を持って受け取られている。 野球着も買えない貧困家庭に育った野村はテスト生として南海(現ソフトバンク)に入団。一年目にクビを宣告され、「それでは南海電車に飛び込んで自殺します」と懇願し、契約を更新してもらった。    何とか使ってもらおうと猛烈に練習しただけでなく、自分の考えた理論を人に伝え納得してもらうためには「言葉」が必要であると、あらゆる書物を乱読した。 その研究熱心によって生まれた斬新な情報重視の理論により「野村のID野球」と云われた。 野村は「孫子の兵法」を引用して、「“彼を知り己を知れば百戦あやうからず”は常に真理です。まず相手を知ること。そこから戦が始まると云う。 一方武蔵は『兵道鏡』で、「まず仕合せんと思う時は静かになって敵の心をみるべし」と云い、「にわかに声高くなり、目大に、顔あかく、筋骨立て、すさまじげなる」は弱い敵であり、「言静かに、目ほそく、筋骨も出ず、太刀取る手が力なきように見え、指が浮いて持っていたら」強い敵であると敵を知ることから戦を始めている。野村は云う。
バッターが入るときの仕草や、ボールを見逃すとき、あるいは打ちにいったときのステップや肩の動き、タイミングが合っているか否かなどを注意して観察すれば、バッターのねらいというものは大体見当がつくものだ。
野村も武蔵もこうして得た情報をもとに最も成功する確率の高い作戦を選択する。しかしそれだけにとどまらない。有名な野村の「ささやき戦術」がある。 キャッチャーであった現役時代、マスク越しにピッチャーに対しては「まともに勝負するな、ボールから入れ」とバッターに聞こえるように、またバッターには「最近、銀座に行っている」などと話しかけて、集中力や積極性を攪乱させる。 巌流島の戦いで鞘を捨てた小次郎に武蔵が「小次郎敗れたり」と云ったのも野村と同じ言葉で揺さぶる作戦であった。 野村はこうした目にみえない「無形」の戦法を「選手時代から監督生活を通じて追及してきたもの」と云って「弱者の兵法」と名付けている。 弱いチームばかり預かった野村は、弱いチームで強いチームに勝つには普通の戦い方ではだめで奇策を用いた。奇と見せて正、正とみせて奇とよく言っている。 武蔵の戦法の核をなすのも奇策であった。『兵道鏡』で、自らの戦法を「敵の思い寄らざる事して、拍子違いに先をかくべし」と定式化している。 野村は江戸時代の剣術書を引用して「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし」と云う。また野村の言葉に「失敗と書いて成長と読む」というのがある。 60余度の勝負をして不敗だった武蔵は自分は実力で勝ったのではなく、単に自分が器用または相手が下手だから勝ったにすぎないと反省して、30歳から「なおもふかき道理を得んと朝鍛夕練」して50歳で兵法至極を得ている。野村は、野球を頭のスポーツと云って、 野球は気力一分体力1分残り8分は頭なんや 私も野村や武蔵に学んで、門人に剣術は技以上に頭を使うことが大事だと云っている。
(神奈川歯科大名誉教授)


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鎌倉の夏の風物詩

ぼんぼり祭

鎌倉市雪ノ下の鶴岡八幡宮で8月6日から9日まで「ぼんぼり祭」が行われた=写真。 1938年(昭和13)に鎌倉ペンクラブ(久米正雄会長)らの協力では始められ、今年で82回目。 鎌倉ゆかりの画家や作家など文化人から揮毫された書画を大・小約400基のぼんぼりに仕立てて境内に掲揚。コロナ禍であまびえや疫病退散の作品、初出展で脚本家三谷幸喜さ、ラグビーの五郎丸歩さん、建築家隈研吾さんら約10人が出展した。


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事業所の前で國友治久さん

介護、鍼灸マッサージ、健康相談など

鎌倉の「メディカルゆう」

鎌倉市手広の「ゆう東洋医学研究所(メディカルゆう)」は、鎌倉・藤沢・逗子・横浜近郊の在宅で訪問鍼灸マッサージ、介護を必要とする人たちへ居宅介護支援を行っている。 理事長の國友治久さん(45)は大学卒業後、鍼灸マッサージ師の国家資格を取り、整形外科で経験を積んだ後、2006年7月に特定非営利活動法人(NPO法人)として事業を立ち上げた。 事業内容は、ケアマネージャーによるケアプラン作成と鍼灸マッサージ治療の二本立て。介護保険を活用し、ニーズに即し生活をよりよく支えるケアプランを作成すること。又、医療保険を使って鍼灸マッサージ治療を受けることも可能となる。 スタッフは経験豊かな7人のケアマネージャーと國友さんの8人。國友さんは、「最初の10年ほどは大変だったが、ここ数年で軌道にのってきた。一緒に仕事をしてくれるケアマネージャーの仲間を増やしたい」と話す。若手から退職後のベテランまで年齢に関係なく生き生きと働き社会貢献できる職場である。 健康に関する相談も受けている。
ゆう東洋医学研究所 0467・33・5668
▼鎌倉朝日8月号1面「メディカルゆう」暑中見舞いの年号が令和元年となっていたのは令和2年の誤りでした。お詫びして訂正します。


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介新刊 『鎌倉 花和尚独語』

大下一真 著

鎌倉・瑞泉寺の住職で、歌人の大下一真さん(72)が『鎌倉 花和尚独語』のを出版した。 大下さんの2冊目のエッセイ集で、読売新聞夕刊「たしなみ」のコーナーに2017年から19年に執筆した24編と、雑誌『短歌往来』に2016年から17年まで連載した24編をまとめた。 「たしなみ」には、禅寺の衣食住のマナーなどが書かれている。住職としての檀家や観光客への応対や、収蔵物や庭園など文化財の管理の仕事のほか、本山円覚寺の行事参加、修行僧の接待、さらには、「仏教でないところで人が集まることも大切」と、同寺では毎年艸(そう)心忌(しんき)(吉野秀雄を偲ぶ集い)、方代忌(山崎方代を偲ぶ集い)を行うなどの心くばりをしながら多忙な生活を送っていることがうかがえる。 一方で、ケータイなどの文明の利器を使いこなしながら、どこに置いたか忘れてしまうなど、自らを「粗忽者」と称しているのも微笑ましい。 自坊を「鎌倉山中小庵」と称し、四季折々の花を愛でる。29世住持を引き継いで35年目、2027年には瑞泉寺が創建700年になる。これまでの節目の出版で、次なるステップは、「創建700年までに蔵の中のものの整理などしたい」と話していた。
1700円(税別)、冬花社 0467・23・9973



終の棲み家を考える77

セカンドオピニオン

体の具合が悪い時や、検診などで病院に行き、診察結果に不安や疑問があった場合、最近はよく他の病院で診察を受け、不安を解消したり手術をするかどうかの判断をしたりします。セカンドオピニオンの考え方で、良い事だと思います。 住宅に関する事で考えた場合、新築の場合その会社の特徴は完成現場を見る事で大凡の判断が付きます。しかし改装工事となるとなかなか難しく、他の会社が施工した住宅に改装を加えるので簡単には行きません。まして元の設計図のない場合などは、図面を起こす事から始めなければなりません。本体の腐りや歪み壊してみなければわからない部分もあり、見積りに表せない事も沢山あります。 仕事のボリューウムも事前打ち合わせ・採寸・図面落とし・積算・提出打ち合わせとかなりの人件費が掛かります。 病院での検診の場合、セカンドオピニオンでも必ず診察費が発生します。住宅の改装工事の場合はどうでしょう。電話で依頼を受け現地に出向き色々な作業をして、依頼に無料で応えることが多いのです。定価のない物の購入の判断に馴れていない依頼者は、殆どの場合総額だけを見て判断します。普段からの付き合いを怠ると、相見積もりの悲劇は依頼者の方にもふりかかります。
日向建設
鎌倉市大船1―15―3
0467・47・5454
http://www.hyuuga.co.jp/


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「ひと」
鎌倉市の教育長に就任した

岩岡(いわおか)寛人(ひろと)さん

文部科学省の官僚から、鎌倉市の教育行政を統括する教育長に8月就任した。「教員の働き方改革などの課題を抱える学校現場に寄り添うと同時に、社会が大きく変わる中で、子どもたちが20年後に必要となるビジョンやスキルを身につけさせてあげたい」と抱負を語る。 松尾市長からは、教育現場にパソコン整備を進めるGIGAスクール構想と小中一貫教育の推進が期待されている。GIGA構想は校内使用を前提としているが、子どもたちが街に出て校外学習をする際も「タブレット端末が使える環境にできないか検討を進めている」と、一歩踏み込む。 小中学校の接続・連係は「自分が文科省で取組んできた」。大人の都合でできた小中間のギャップを子どもに適応可能にしていく「地味な取り組み」と強調、「市の一部ですでに行われている交流会や合同研修の趣旨をとらえ直し、地域の方々に説明しながら前に進めていきたい」と述べた。 兵庫県出身。中1から岡山県にある学校で6年間寮生活をした。中3の時、世の中で役に立つ度合いの一番大きな仕事は何か」を考え、「教育行政」との結論に達した。そこから東大教育学部、文科省へと一直線に進んだ。 「教育の現場を知らない」との批判がある。教育長の役割には「教員の精神的支柱と行政手腕の二つの柱がある」と語り「校長会などの意見にしっかり耳を傾け、内面化し、自分が磨いてきた行政手腕とミックスすれば良いことが起きるのでは」と理解を求めた。 任命プロセスについては、市長との共通の知人が推薦し、それを受け、市長と鎌倉の現状、未来について話し合ったと明かす。起用が決まった後、文科省内の鎌倉出身者にも話を聞いたという。 国の方針策定を待っていたのでは社会の変化に追いつかない」と指摘。市町村がやるべきだと思うことをやり既成事実を作っていき、それに制度が追いついていく時代と見る。「既成事実作りができるのでワクワクする」。 東京・浜田山に妻と小学生の娘2人。引っ越しも考えたが、民間企業に働く妻と話し合い断念したという。長距離通勤だが「読書、資料チェックにと時間を有効に利用しています」。趣味はウェイトトレーニング。省からの米国留学中に米国人の友人に勧められて始めた。35歳。
(文・写真 三浦準司)



健康百科通信(131)

マスクによる皮膚のかぶれ
  日本皮膚科学会認定専門医    西山浩美

はじめまして。はつ花皮ふ科クリニックの西山と申します。残暑が厳しいなか、いかがお過ごしでしょうか。 今年は新型コロナウイルス感染症の流行で、夏にもかかわらずマスクを着用し外出されている方をよく見ます。今夏は例年になくマスクの蒸れなどによる、顔の皮膚トラブルが多いです。今回はそんな顔の皮膚トラブルについてお話させていただきたいと思います。 マスクによる顔の皮膚トラブルは大きく分けて、かぶれなどの湿疹とニキビの悪化があります。 なぜこの二つを分ける必要があるかといいますと、ニキビの悪化に湿疹の治療を行うと逆に症状が悪化してしまう場合があるからです。 マスク装着部位に痒み、表面にカサカサがある赤い局面があるときはステロイド剤を短期間外用することで症状の改善が期待できます。また、ニキビが増えた場合は抗菌薬の外用やピーリング作用のある外用剤を併用します。 マスクの刺激や汗の刺激から皮膚を保護するためには、保湿剤の外用が有効です。ニキビの場合はワセリンなどで毛穴をつまらせてしまいかえって症状が悪化する場合がありますので、ローションタイプの保湿剤がおすすめです。 いずれにしても肌のトラブルがありましたら、悪化しないうちに気軽に皮膚科にご相談ください。

はつ花皮ふ科クリニック 院長
鎌倉市大船3―2―11 大船メディカルビル301
0467・43・2468


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鎌倉市社協が入る鎌倉市福祉センター

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「胡蝶」を演じる中森貫太師

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毎年行われている赤い羽根共同募金(鎌倉市社協提供)

コロナ禍で困窮した市民を支援

鎌倉市社会福祉協議会

その名はよく耳にするのに、仕事の内容があまり知られていない社会福祉協議会。高齢者や障害者を支える福祉事業だけでなく、実は、コロナ禍で経済的に追い込まれた市民を助ける役割も担っている。鎌倉市社会福祉協議会の宇高毅事務局長に、コロナ対策を中心とした取り組みについてうかがった。

赤い羽根共同募金や様々な福祉事業担う

市社協は市の関連組織だと思っている人が少なくありません。行政機関との違いは何ですか。

市社協は社会福祉法第109条に規定された団体です。この法律に基づき地域福祉の推進を図ることを目的に設置されていますが、行政機関ではなく民間の社会福祉団体です。各都道府県と各市町村に設置されています。 福祉を中心とした仕事内容は行政機関と被る所が多いのですが、行政よりも制約が少なく、様々な民間組織との連携を生かした取り組みを進めることができます。鎌倉市社会福祉協議会は、1952年に任意団体として設立され、75年に社会福祉法人となって現在に至っています。

代表的な事業は何ですか。

一番知られているのは赤い羽根共同募金だと思います。戦後間もなく始まり、厚生労働大臣の告示によって毎年行われている「たすけあい」の運動です。鎌倉市社協は、神奈川県共同募金会鎌倉市支会として、市内で募金活動を展開しています。 集まった募金は、地域での様々な福祉活動や、国内で災害が発生した時の支援活動の準備金などに役立てられています。

ボランティアセンターの役割も担う

ほかにどんな事業がありますか。

鎌倉市からの受託により地域福祉を推進するため、市内を日常生活圏ごとに5地域に分けて、生活支援コーディネーターをそれぞれに配置しています。行政だけでなく、様々な民間組織と連携しながら高齢者の日常生活に必要な支援体制の充実や、健康増進と介護予防を目的とした社会参加などを推進しています。 軽い認知症の人などを対象に、自立した日常生活をサポートする日常生活自立支援事業にも取り組んでいます。専門知識が豊富な市社協の専門員や、養成講習を受けた生活支援員が対応します。 福祉イベントの開催や車椅子の貸し出しなども行っています。 しかし、残念ながら、例年9月第1日曜日に開催する鎌倉福祉まつりは、今年はコロナ禍で中止になりました。老人福祉センターの敬老祝賀行事や夏まつり、文化祭なども中止になっています。 ボランティア活動の支援も市社協の役割です。「かまくらボランティアセンター」を運営し、「ボランティアをしたい」「ボランティアをお願いしたい」という方々の相談窓口となっています。各種ボランティアの研修や講座も開催しています。もし鎌倉市が被災した場合には、市の要請に基づいて鎌倉青年会議所と連携し、災害ボランティアセンターを設置します。 このほか、サークル活動などで仲間づくりをするための老人福祉センター4カ所(名越やすらぎセンター、教養センター、今泉さわやかセンター、玉縄すこやかセンター)や、高齢者の相談窓口である地域包括支援センターを運営しています。

なんでも相談できる電話窓口も

市民からの電話相談は受け付けていますか。

なんでも相談窓口(0467・23・1075)を開設しています。生活する上でのちょっとした困りごとや、どこに相談したらよいのかわからない悩みなど、何でも相談してください。匿名、秘密保持で市社協の職員がお受けします。その場ですぐに対応できない場合も、専門相談窓口をご紹介したり、支援団体や関係機関に橋渡ししたりするなど、相談の交通整理を行います。 高齢者や障害者の権利擁護に関するご相談や、住宅の確保が難しい方のための居住支援事業などは、専門の窓口を設けていますので、お困りの時はご相談ください。

コロナ禍で福祉資金貸付が急増

コロナ禍では、市内の福祉施設へのマスク配布の他、事業や生活に行き詰った方々への生活福祉資金の貸付に取り組まれたようですね。

マスクの配布活動は、主に不足していた4月と5月に実施しました。市内の福祉施設との緊密なネットワークを生かして、使い捨てマスクを、足りている施設から不足している施設に譲ってもらうなどの調整をしました。 生活福祉資金貸付制度は、各都道府県社会福祉協議会が、低所得世帯などに対して生活に必要な資金の貸し付けを行う制度です。以前からあった制度ですが、コロナ禍の影響で対象者の拡大など特例貸付が始まり、申し込みが急増しました。主に休業された方向けの緊急小口資金と、主に失業された方向けの総合支援資金があります。両方を申請することもできます。 緊急小口資金の貸付上限額は10万円以内ですが、コロナ禍による休業などで収入の減少があり、生計維持のために緊急で一時的な貸付を必要とする世帯が一定の条件に該当すれば、貸付上限額は20万円以内になります。 一定の条件とは「世帯員の中に新型コロナウイルス感染症の罹患者等がいる」「世帯員の中に要介護者がいる」「世帯員が4人以上いる」など6項目です。どれかに該当すれば上限の増額対象になります。据置期間は1年以内、返済期限は据置期間経過後2年以内で、無利子、保証人不要です。 総合支援資金は、従来は離職者等に限定していましたが、コロナ禍で収入の減少や失業状態となり、生活に困窮して日常生活の維持が困難となっている世帯を幅広く対象としました。貸付上限額は2人以上の世帯が月20万円以内、単身が月15万円以内で、貸付期間は原則3月以内です。据置期間は1年以内、返済期限は据置期間経過後10年以内となっています。こちらも無利子、保証人不要です。

どのくらいの申請があったのですか。

8月7日時点で、緊急小口資金が576件、1億337万円、総合支援資金が333件、1億7489万円です。合計909件で2億7826万円になります。 自営業の方からの申請が多く、イベント関連会社の経営者や、学習塾の先生、歩合制で働くタクシー運転手など、様々な市民が厳しい状況に陥っています。コロナ禍はいつまで続くかわかりませんが、こうした経済的な支援はまだまだ必要になってくると思います。

鎌倉朝日新聞社

困窮した大学生らに提供したフードパッケージ

鎌倉朝日新聞社

給付金などの様々な情報を提供している

困窮した大学生らに食料提供も

市内の大学生らへの食料の緊急配布も行ったのですね。

フードパッケージの緊急配布を行いました。市民からのご寄付と、赤い羽根共同募金を原資に市社協で購入した缶詰やインスタントラーメン、菓子、米などを袋に詰めて、6月29日から希望者に配布しました。単身ならば1週間程度は持つ量です。用意した50袋は7月末にほぼ無くなりました。市内には、一人暮らしの学生さんが少なくありません。大学は閉鎖されているのに遠方の実家に帰省できず、バイトもなくなり、追い込まれた学生さんもいました。そのような方のお役に立てたことはよかったと思います。今後も必要に応じて継続する予定です。

コロナ禍で外出を自粛した高齢者には、どのような対策を行いましたか。

市社協が運営する地域包括支援センターでは、担当エリアの高齢者を対象に、「ほうかつ社協通信」を配布しました。外出自粛中の高齢者が自宅で楽しく過ごせるように、「わくわく算数教室」(算数パズル)の問題を掲載すると共に、配布を通じて安否確認を行いました。

市社協で働く職員のコロナ感染防止対策はどのように行ったのですか。

市社協の職員は老人福祉センターを含めても50人ほどです。もし感染者が出ると、業務のほとんどがストップしてしまうかもしれません。しかし、生活福祉資金の貸付業務など、困窮した市民のための業務を多く抱えているので、大変なプレッシャーになりました。 コロナ禍をきっかけに仕事のオンライン化が進むと言われますが、市社協は市民のプライバシーにかかわる業務が多いため、家に持ち帰れない仕事が大半です。オンライン化には限界があります。職場の3密を避けるなど基本的対策を徹底してやっていくしかありません。

教養講座を動画収録して受講者へ

コロナ禍はまだ先が見えません。今後どのような対策をお考えですか。

感染を恐れて高齢者が家にこもり続けると、体力が衰えてしまいます。フレイル予防のためにも、無理のない範囲で外出の場を提供することが大切です。市内の老人福祉センターは春に閉鎖が続きました。その後、可能な限りの感染防止策を施して、再開に至りました。今後も状況を慎重に見極める必要がありますが、高齢者に活動の場を提供したいと考えています。 市内在住の60歳以上の方を対象に、教養センターで行ってきた一般教養講座など各種講座は、講師の方々の許可を得られれば動画収録したいと考えています。教養センターの講座は通常、会場に集まった人しか受講できませんが、動画にしておけば教室のモニターで何度でも再生できます。3密を避けるため、1回あたりの会場の定員を少なくしても入れ替わりで見てもらえるので、多くの希望者に対応できます。 受講者が自宅で講座の動画を見られるように、「動画de講座」と題して、教養センター講座の「桂歌助の落語面白講座」と「芥川龍之介が鎌倉で書いた作品を味わう」をYouTubeで配信しました。 コロナ禍はいつまで続くかわかりませんので、柔軟な発想で対応していきたいと思っています。

鎌倉市社会福祉協議会
鎌倉市御成町20-21
鎌倉市福祉センター2F
0467・23・1075


鎌倉朝日新聞社

暑さもコロナも吹き飛ばせ!=8月に建長寺で

いざっ!!鎌倉てらこや(69)

暑さもコロナも吹き飛ばせ!
鎌倉てらこや事務局 豊田 晋

例年より長かった梅雨も明け、肌をじりじりと照りつける日差しが訪れた8月8・9日の2日間、臨済宗大本山建長寺で建長寺2020一日特別イベント「暑さもコロナも吹き飛ばせ!」が開催された。 今年は新型コロナウイルスの感染拡大状況を鑑み、毎夏恒例の「本気de建長寺合宿」事業は延期せざるを得なかったが、子どもたちと対面できる事業として2日間の日帰りイベントを実施した。開催にあたって感染拡大防止策はもちろん、例年以上に熱中症対策を建長寺和尚様方とも確認した。 当日は建長寺ならではの坐禅体験と、建長寺裏山で思いっきり遊ぶ自由時間の二本立てで実施され、延べ子ども28人、学生スタッフ43人、保護者10余人の総勢80人が参加した。 久しぶりにてらこやの活動に参加する子どもたちは緊張した面持ちで建長寺へやってきた。今までとは違って学生とじゃれ合うことも、近寄って話すこともできない。戸惑いを見せる子どもがほとんどだった。本当にこんな状況で子どもたちと夏の思い出が作れるのか、不安が頭をよぎった。 気持ちを落ち着ける坐禅を終え、いよいよお待ちかねの自由時間。炎天下の中、ほとんどの子が水鉄砲で遊んでいた。子ども、学生、関係なく夢中で水を掛け合った。帰りがけ、ある子がずぶ濡れになった服を着替えながら「今日は楽しかった!」と、キラキラの笑顔で教えてくれたのが印象的だ。てっきりたくさん遊んで疲れたことや、外が暑かったことを口にするのかと思っていたが、何よりも先に「楽しかった」の一言が出るほど彼にとって強烈な体験だったに違いない。 開会式では和尚様から「只今、只今、目の前のことに無心になって取り組みましょう」とお話頂いた。 新型コロナウイルスの感染は収束の気配が見えず、先行きは不透明である。状況によっては事業中止となり、また子どもたちに会えなくなることもあるかもしれない。だからこそ、目の前の子どもたちとの関わりを大切に、一つひとつ思い出を紡いでいきたい。

鎌倉てらこや事務局
0467-84-9746(平日13~17時)
http://kamakura-terakoya.net/


鎌倉朝日新聞社

心のふる里を行く(33)

戦後の日本を救った二人の西洋人
  ― 終戦記念日に寄せて 池田雅之

今年、2020年は、終戦75年目の夏を迎えた。終戦記念日の8月15日はコロナ災禍のもと大幅に縮小され、全国戦没者追悼式が、日本武道館で挙行された。戦争の記憶が年々薄らいでゆく中、逆に今まで語られることがなかった、戦中、戦後の埋もれた多くの秘話が、ようやく日の目をみて、語られ始めている。今回は、あまり語り継がれることがなかった戦争秘話の一つを紹介してみたい。 それは、かつての日本人の美徳が生み出した「報恩」をめぐるエピソードである。明治時代の庶民がもっていた穏やかで人間的な美徳が、二人の西洋人に深い感銘を与え、戦後の日本を救うきっかけを作ったことがあった。二人の人物は、日本人固有の美徳と日本文化の穏やかな魅力に心を奪われていたのである。一人は、アメリカ人で知日家の軍人ボナ・フェラーズであり、もう一人は、イギリス人作家のラフカディオ・ハーン(帰化名小泉八雲)であった。 ボナ・フェラーズという名前は、ハリウッド映画「終戦のエンペラー」の主人公として知っている方もいるかと思われる。しかし彼の日本に対する最大の功績は、戦後GHQのマッカーサー元帥の軍事秘書として来日し、昭和天皇を戦犯から救ったことである。 連合軍による日本占領策の中で最も難題は、天皇と天皇制をどう扱うかという点であった。連合国やアメリカ国内でも、天皇に対する見方は、相当厳しいものがあった。マッカーサー自身も昭和天皇に個人的に敬意を抱いてはいたが、天皇の処遇に大いに悩んだといわれている。 その時、フェラーズは「天皇に関する覚え書き」という一文を草し、マッカーサーに提出した。彼は「もし天皇を戦犯として裁判にかけるようなことがあれば、日本中に暴動が起る。日本の平和復興は困難になるだろう」と元帥に進言したのである。結局マッカーサーは、この彼の見解に従い、天皇は裁かれず、天皇制は維持されることになったのである。そしてさらにフェラーズは、昭和天皇を現人神(あらひとがみ)という神格化された存在から象徴天皇へという人間宣言への道をひらいたのである。 つまりフェラーズは、昭和天皇を戦犯から救った恩人であるばかりか、今日の日本の平和国家誕生の礎を築いた人物といえるのである。(「ハーンを慕った二人のアメリカ人 ボナー・フェラーズとエリザベス・ビスランド」松江小泉八雲記念館=写真=参照)。 それではなぜ、ボナ・フェラーズは軍人として敗戦日本の戦後処理に積極的かつ好意的に関わることになったのであろうか。彼は大学生の時に日本人女性のすすめで、日本文化や日本人の精神性に関心を抱き、日米の架け橋になろうと決意したと伝えられている。それは小泉八雲の著作を通してであった。 フェラーズが日本について最も共感を覚えたのは、自然信仰からくる日本人のカミ観念やミカド(天皇)観、日本人の質朴で穏やかな心根であったと思われる。フェラーズの天皇制や日本人の霊性(美徳に)ついての深い理解は、八雲の著作からの影響であることは本人も自ら告白している。 八雲は日本の庶民の自然信仰や生活上の美徳を「日本の面影」などで称へ、西洋人に伝えようとした作家である。そして、八雲の日本賛美のスピリッツを受け止めたフェラーズは、日本文化の核心と考えられる昭和天皇を救済し、八雲の学恩に報いたといえるのではないか。この継承を時代を超えて起った「美徳の報恩」といわずして、なんと表現したらよいであろうか。 ところで、八雲が作品で称賛し、フェラーズが受け継いだ日本人の「美徳」は、果たして、今日でも私たちに受け継がれているであろうか。ポストコロナ禍の時代において、日本の美徳が発現し、再び世界に発信されることを期待したい。
(早稲田大学名誉教授・鎌倉てらこや顧問)


鎌倉朝日新聞社

トイ村の簡易診療所開設後、初のお産、左が名知さん

発熱患者0人更新中!雨季のカンコーズ村
ミャンマー ファミリークリニックと菜園の会(35)

  代表理事 名知仁子

我々はミャンマーの僻地ミャウンミャという地域で15の村を巡回しながら移動クリニックと家庭菜園レベルの有機野菜栽培の支援を行っています。「医」だけでなく「食」の2本柱で人の「命」を育み、「夢」を繋ぐ活動をしています。 今回、このコロナの感染が拡がっている最中。当会の巡回しているカンコーズ村では、現在発熱患者発生0人という驚異の更新をしています。〝雨季〟にミャンマーの電気もない、無医村で「発熱患者なし」というのは殆どあり得ません。 「なぜこのような素晴らしいことができているのか」―それは、この村に地域健康推進員(CHP)の存在があるからです。我々は2015年からミャウンミャで巡回診療を開始しましたが、1つの村を訪問するのは2、3カ月に1回だけ。住民が病気になっても、治療も受けられず、お金もなく、亡くなってしまうことが殆どでした。 そこで「自分たちの健康は自分たちで守る!」を合言葉に各村でCHPを育成。トイレの後やご飯を作る前、食べる前に石鹸で手を洗う。さらに、トイレの蓋をつくり、ハエを予防する。ゴミ箱を設置し、家の中や村全体をきれいにするなど、約20項目を勉強し、村の住民コミュニティと共に創りあげてきました。 「病気になってから治すのではなく、予防し、健康になること」―この村のCHPは2015年に育成しました。石鹸で手を洗ったこともない住民にその重要性を理解してもらい、実践し、定着するまで1年間かかりました。家の手伝いのために小学校さえ卒業できなかった人もいますが、驚いたことに彼らはカンコーズ村全124世帯553人にトイレの設置を始め、すべて完了!ゴミ箱も全世帯に完備しました。その最中にコロナ感染が発生したのです。すぐに自分たちで村の住民に手洗いの重要性を徹底し、雨季になっても発熱患者発生率0人という偉業を成し遂げたのです。1軒1軒回り、保健衛生の大切さを再認識させている彼らには頭が下がります。また、誇らしくも思います。 人間は、無限の可能性を持っている! それを引き出すために当会の存在があるとしみじみ感じました。
「一人も取り残さない地球を!」
事務局 東京荒川区東尾久8―41―23
FAX 03・6807・7499
myanmarfcg.info@gmail.com
http://mfcg.or.jp/
https://www.facebook.com/mfcg.or.jp

【この記事は清興建設提供】



= 訂 正 =

鎌倉朝日8月号3面「ひと」欄のタイトルに「商工会のベストアクション表彰を受賞した」とあったのは「商工会議所」の誤りでした。
お詫びして訂正します。


鎌倉朝日新聞社

だんかづら

ダム。14歳、ラブラドール。
おじいちゃんですけど食べること大好きな元気なワンコです。誰にでも優しくみんなから愛されています。
鎌倉市津 見高さん方



お知らせ

●「ひとり親家庭への食糧支援」食材募集
新型コロナウィルス感染拡大の影響で家計が苦しいひとり親家庭に食糧支援。
米、根菜類、乾物・缶詰・調味料・飲料など。
次回の配布は10月を予定。
ふらっとカフェ鎌倉 090・5199・1654
●月いち元気アップ教室
鎌倉在住、65歳以上対象。
9月2日明治安田生命大船支社、7日市福祉センター、29日たまなわ交流センター。各9時半。一人一会場。フレイル予防のための運動プログラム。各無料。
市民健康課 61・3977
●あなたの「働きたい」を応援 9月16日13時半、鎌倉市役所。
女性のセカンドキャリアステップセミナー 9月18日鎌倉商工会議所。
各鎌倉市商工課勤労者福祉担当 61・3853


鎌倉朝日新聞社

《嫁ぐ人》1907年同館蔵

鎌倉朝日新聞社

み る

▼特別展 「国宝鶴岡八幡宮古神宝」
10月4日まで鎌倉国宝館。源頼朝が奉納したとされる国宝の古神宝や硯箱など、鎌倉時代の美術の粋を伝える。籬菊螺鈿蒔絵硯箱(国宝)など。4百円。
22・0753
▼「和のよそおい―清方の意匠・デザイン」展
10月20日まで鏑木清方記念美術館。作品に描かれた女性と着物の美とともに、娘のために図案を描いた婚礼衣装や清方がデザインした着物や和装小物を紹介。2百円。
23・6405
▼「生誕100年激動の時代を生きた2人の女優―原節子と山口淑子」展
9月11日~12月13日川喜多映画記念館。4百円。
▽上映会15・17・19日10時半、16・18・20日14時「東京物語」。15・17・19日14時、16・18・20日10時半「麦秋」。21・29日・10月4日10時半、24日・10月1日14時「人生をしまう時間」。21・29日・10月3日14時、25日・10月1日10時半「私のちいさなお葬式」。22・26・27日・10月3日10時半「若おかみは小学生!」。22・26・30日・10月2・4日13時「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」。24・30日・10月2日10時半、25・27日14時「家族を想うとき」。
各千円、中学生以下5百円。
23・2500
▼「山口蓬春が描く 花鳥の美」展
11月23日まで山口蓬春記念館。日本画や写生と下図、東京美術学校時代から続く古典模写とコレクションの展示。「夏の花」など。6百円。
046・875・6094
▼あさのこうへい「あそぶミュージアム旅する光の世界」展
9月1日~10月18日あーすぷらざ。旅と光をテーマに、遊びながら光の世界を感じる体験型作品10点を展示。3百円。
045・896・2121
▼「SUN SURFコレクションヴィンテージアロハシャツの魅力」展
9月12日~11月8日茅ヶ崎市美術館。1930~50年代の貴重なヴィンテージアロハや日本人に深く関わりのあるアロハシャツを紹介。
88・1177
▼能を知る会 東京公演
9月22日午後2時。東京・銀座の観世能楽堂。狂言「蚊相撲」野村萬斎、能「土蜘蛛」中森貫太。6300円~
鎌倉能舞台 22・5557



鎌倉朝日新聞社

き く

▼尾高惇忠&綾子ジョイント・リサイタル
9月20日14時、藤沢リラホール。湘南モーツァルト愛好会例会。モーツァルトのオペラのアリアや歌曲他。4500円
046・872・1963
▼村田望 音楽×言葉×演技vol.1「まず、言葉があった…」
10月4日14時、鎌倉の佐助サロン。村田望さんのヴォーカルと中澤美紀さんのピアノで、岩河智子編「おとなのための童話曲集」から七つの子、コープランドの作品からなど。4500円。
スタジオエスポワール 090・2207・0031
▼田村恵子アフタヌーンコンサートvol. 13 10月8日14時、逗子なぎさホール。60歳からシャンソンを始めた逗子在住の田村恵子さん(81)の歌とお話で「愛の讃歌」ほか、クラシックや昭和の歌謡曲も。孫でバイオリニストの茂原太朗さん(24)が賛助出演。2千円。
田村 090・4676・7176
▼かまくら名人劇場
▽第38回「三遊亭好楽・王楽 これがホントの親子会」10月9日18時半。開演前に寄席文字解説も。3800円。
▽番外編「紙工劇落語」10月25日14時。落語と紙切り。3000円。
各鎌倉芸術館 0120・1192・40
▼第16回身体にいい音楽会
10月18日栄区民文化センター。ピアソラ「ブエノスアイレスの四季」、医療講演「作曲家の病と音楽~チャイコフスキー」など。4500円。
045・896・2000。




まなぶ

▼認知症サポーター養成講座
鎌倉市内在住者対象。9月8日10時、市福祉センター。認知症の理解を深めるためのサポーター養成講座。無料。
市市民健康課 61・3977
▼心のストレッチでみんな笑顔に―いじめのない明日へ
9月12日13時半、藤沢市Fプレイス。子どもの自己肯定感を高めるための心のもち方を考える。講師は声優佐久間レイさん。無料。申込は11日まで。
藤沢市人権男女共同平和課 0466・25・1111
▼連続歴史セミナー
「戦国時代の鎌倉・藤沢の再検証」
10月10日13時半、玉縄学習センター。後北条氏一族の文化的活動を検証する。講師は鎌倉考古学研究所の伊藤一美さんら。
1500円。申込はartbank21@nifty.com。
玉縄城址まちづくり会議 45・7411
▼おとなのための手作り絵本講座 中学生以上対象。10月4・25・11月1日全3回13時半、逗子文化プラザ市民交流センター。逗子在住の絵本作家山本省三さんと絵本を作る。2千円。
046・870・6622
▼親子で楽しむ鎌倉彫体験教室
鎌倉市在住か在学の児童・生徒と一緒に参加する小4~中学生対象。
彫刻刀で図案を彫って作品を作る。10月31日(10月1日締切)、11月29日(11月1日締切)、2021年1月11・30・31日(12月1日締切)。児童1人につき1800円。申込はメール、FAX、郵送で。
鎌倉彫資料館 25・1502



さんか

▼福祉のしごと 地域就職相談会in藤沢
9月5日藤沢商工会館。福祉の仕事の就職支援や施設などへの就職相談会。無料。
かながわ福祉人材センター 045・312・4816
▼鎌倉市公園協会の催し
▽ミニ園芸教室9月5日各種樹木の挿木と育て方、6日ユッカランの花のはなし、19日果樹の植え方と手入れ、22日中央公園の植物めぐり、27日家庭果樹の土づくり。10時半、鎌倉中央公園管理事務所。家庭園芸のコツを学ぶ。▽海岸植物と野鳥の渡りイソギクを観察しよう9月20日13時半、鎌倉海浜公園。海岸植物と野鳥の渡り観察会。
各無料。鎌倉市公園協会 45・2750
▼高齢者いきいき課の催し
鎌倉在住、65歳以上対象。▽からだの元気アップ教室9月10日から木曜全6回。9時半、腰越なごやかセンター。フレイル予防の運動、口腔ケアなど。▽食べる事!人生100年時代を生きる17日10時、明治安田生命大船支社。健康寿命を延ばす秘訣や食生活を学ぶ。
各無料。市民健康課 61・3977
▼湘南フェスタ
9月12日10時半。鎌倉海浜公園稲村ガ崎。ハワイ、タヒチなどの踊りの愛好家が集うイベント。無料。
湘南フェスタ実行委員会 090・6535・5388
▼北鎌倉・台峯の緑をともに
▽山の手入れ9月19日10時、山ノ内配水池横。
▽山歩き20日9時、山ノ内公会堂。
北鎌倉の景観を後世に伝える基金・望月方 45・7420
▼逗子の市(雨天中止) 亀岡八幡宮境内。
▽フリーマーケット9月25日9~15時。雑貨・衣類・手造り品など約20店。
▽骨董市26日8~15時。出店者募集。
片岡方 090・5442・3778
▼健康チャレンジ
鎌倉市内在住者。10月1日~11月30日。期間内に自分で決めた健康づくりにチャレンジし、チャレンジシートに結果を記入し提出。無料。
医療生協かながわ 045・862・9834
▼たたいてみようタブラ体験ワークショップ
9月26日14時半、本郷台のあーすぷらざ。インドの楽器タブラの演奏技法を体験、ミニコンサートも。無料。
045・896・2121
▼鎌倉てらこやの催し
対象小中学生と保護者。▽出張!お出かけてらこや9月5・13・19・22・27日14時、大船駅笠間口横の広場集合。
▽平日てらハウス9月3・11・14・23・29日15時、てらハウス集合。
各日てらこやの大学生と一緒に笠間中央公園で遊ぶ。無料。
84・9746
▼すこやか歩こう会
10月27日までの毎週火曜日17時半、逗子市役所前集合。海まで20分程度歩いたあとクラリネットの伴奏で歌う。2百円。要申込。
服部方 080・5095・5763


鎌倉朝日新聞社

季節の心(48)

萩が咲く  佐伯 仁

●萩よ、美しい女性よ…
9月。長月。快い風に揺れる花は萩。季節に敏感な万葉人は萩を称え、「万葉集」に142首、第2位の梅の花の124首を大きく離している。山上憶良の有名な「秋の七草」の歌でもトップに詠まれている。 たしかに萩は草冠に秋と書く。まさに秋を告げる花といえよう。咲く姿は可憐でも秋風にこぼれ散る花は哀しい。 その愛らしさと切なさに魅かれ万葉人が愉しんだのは「萩の花見」。萩に憧れる心は〝花の名所〟を生んだ。当時の風流な貴族が愛したのは飛鳥、高円、春日野。花盛りの名所を今は亡き貴人と訪ね、在りし日の面影を偲んで詠んだ挽歌(巻2・231)も残っている。現代でも大和路の花の寺、白毫寺や新薬師寺の人気は高い。 一方、江戸期、1809年(文化6)商人と文人の手による「向島百花園」は今も健在、見所は「萩のトンネル」。全長30メートル、園内でひときわ目立つ赤や白の萩の花のパレード。来園者が喜々としカメラを向ける後ろ姿に今は亡き園芸好きの先輩の言葉が重なる。 「萩の花は健気に生きる女性の姿にも似て美しい」と。  まどろむや ささやく如き
  萩紫苑 杉田久女


鎌倉朝日新聞社

第56回村田佳代子個展

「風化してしまう前に」を題に

鎌倉在住、村田良策記念アトリエM主宰の洋画家・村田佳代子さんが9月1日から6日まで鎌倉駅東口のカトレヤギャラリーで個展を開く=写真。 第二次世界大戦の戦争体験を持つ村田さんは、国際平和美術会に創立会員として参加。第26回個展は「戦後50年」、戦後60年には画文集「60年」を出版している。 戦後75年の今年は、広島や長崎の被爆を描いた1979年頃の作品から新作まで17点をメッセージをつけて紹介する。 「『何があっても乗り越えていこう』のメッセージで締め括りたい」と話している。
問い合わせ村田さん 090・4958・1709



第15回鎌倉歌壇さきがけ

源実朝公顕彰歌会

新型コロナウイルスの影響で集まることができないため、誌上歌会を行う。 選者は大下一真さん、香山静子さん、木村雅子さん、津金規夫さん。 【投稿要綱】B5判200字詰め原稿用紙に新作1首と住所、氏名、、使用かな(新・旧)を明記。3首まで投稿可(原稿用紙1枚に1首) 出詠料1首千円。振込先ゆうちょ銀行00260―4―59248 鎌倉歌壇。締切10月15日当日消印有効。全投稿歌を載せた歌集と選考結果を12月中に送付。入選者には賞状と賞品を贈呈。 鎌倉歌壇事務局 66・3297



自宅でゆっくり読書のすすめ

―庭から広がる世界を楽しむ―

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購入新図書のリスト抄

鎌倉市中央図書館(7月分)

鎌倉市中央図書館(25・2611)は7月に一般167冊、児童書46冊を収蔵した。一般的なものは下記の通り。 ▼「すべて名もなき未来」樋口恭介著 晶文社▼「宿無し弘文-スティーブ・ジョブズの禅僧」柳田由紀子著 集英社インターナショナル▼「景観からよむ日本の歴史」金田章裕著 (岩波新書) ▼「不条理を生きるチカラ-コロナ禍が気づかせた幻想の社会」佐藤優著 香山リカ著 ビジネス社▼「AI世界秩序-米中が支配する「雇用なき未来」」李開復著 日経BP日本経済新聞出版本部▼「年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声」吉川ばんび著 (扶桑社新書)▼「腸内細菌の逆襲-お腹のガスが健康寿命を決める」江田証著 (幻冬舎新書) ▼「医師が認知症予防のためにやっていること。」遠藤英俊著 日経BP ▼「すべての不調は口から始まる」江上一郎著 (集英社新書) ▼「もう一度見たくなる100本の映画たち-外国映画編」立花珠樹著 言視舎▼「捨てない暮し-ひとつ目の役割を終えたものは、第2の人生を考えます。」宝島社(TJ MOOK) ▼「会計の神さまが教えてくれたお金のルール」天野敦之著 日本実業出版社 ▼「スマホでもできるあきの新ズボラ家計簿」あき著 秀和システム▼「世界一簡単なだし生活。」梅津有希子著 (祥伝社黄金文庫) ▼「快眠ごはん-眠れるカラダを自分でつくる」坪田聡著 海竜社


鎌倉朝日新聞社

小津安二郎監督

鎌倉朝日新聞社

小津画 湯呑図

鎌倉文学館で小津安二郎展

愛用の文机や日記など

鎌倉文学館で8月29日から9月22日まで特別展「小津安二郎」が開かれている。 「晩春」「東京物語」「彼岸花」などの作品で知られる映画監督で脚本家の小津安二郎は、1952年(昭和27)から1963年まで北鎌倉に住んだ。 本展では、小津監督の遺族と小津映画で撮影を担当した厚田雄春さんの遺族からの寄託品を一堂に展示。小津監督の高校時代から亡くなる年までの日記約30冊をはじめ、小津監督がデザインした赤漆の文机、湯呑みや万年筆などの愛用品、里見弴や谷崎潤一郎の書などの愛蔵品など約160点の資料を紹介する。 日記がこれだけまとめて展示されるのは初めてで、丸みを帯びた柔らかい字は小津監督の人柄が表れているといわれる。 2012年に世界の映画監督358人が投票で決める優れた映画の1位に「東京物語」が選ばれ、近年デジタル修復された作品が次々上映されるなど、小津映画は今も根強い人気がある。同館では、「〝小津安二郎〟という世界的な監督の人柄に触れていただければ」と話している。
入館料一般500円。鎌倉文学館 0467・23・3911


鎌倉朝日新聞社

コロナ禍のなか新形式で食事会

「ふらっとカフェ鎌倉」

〝食を介した心豊かな地域共生社会づくり〟を目指す「ふらっとカフェ鎌倉」(渡辺公子代表)が、週1回、鎌倉市内で開催している食事会が8月21日、鎌倉市二階堂の二階堂デイサービスセンターで行われた=写真。主に寄付してもらった食材を使って料理を提供している。 コロナ禍のなかでの開催とあって、従来のようにみんなで調理してみんなでテーブルを囲む形式は避けて、調理はボランティアスタッフが行い、地域住民を中心に事前予約の20人の参加者がテーブルの一方に座り、ギターの生演奏を聞いた。 会場を提供したきしろ社会事業会の田代充理事長は「お役に立ててうれしい」と挨拶。コロナ禍で学校が休校の間、子どもと親のために弁当の提供をしていた地元レストラン「フォンテ」店長原貴之さん、小学校の父親の会やまちのネットワークづくりをしている波多周さん、いつも会のために食材などの寄付をしている掛札寛治さん、学校休校に伴い給食で使われなくなった食材を渡辺代表とともに引き取り、必要とされるところに配達したかまくらベーカリーの山本眞揮さんら参加者の紹介があった。 昨年4月に熊本から鎌倉に転居したというギタリストの積道英さん(71)が、子どもたちの健やか成長や鎌倉の緑への思いをこめて歌とギターを演奏し、それに聴き入っているうちに同施設の厨房で4人のスタッフが作ったちらし寿司弁当がテーブルに運ばれた。 8月から鎌倉教育長に就任した岩岡寛人さんを伴い、初めて参加した松尾崇鎌倉市長は、「和気藹々の多世代交流、雰囲気づくりがすばらしい。幸せな気持ちになった」と話していた。 「ふらっとカフェ鎌倉」は、困っている人への食糧支援も行っている。渡辺代表は、「ご家庭で余っている食材などがあればご寄付ください」と呼びかけている。
090・5199・1654


鎌倉朝日新聞社

鎌倉生涯学習センター=8月20日写す

鎌倉生涯学習センター10月再開

コロナ禍で利用座席数が激減

2018年12月から耐震補強工事のため休館していた鎌倉生涯学習センター(鎌倉市小町1丁目)の工事が完了し、10月1日から再開館する。 市では「利用者等の安全・安心を確保するため、ガイドライン等を踏まえつつ、新型コロナウイルス感染症防止対策の徹底を図る」として利用方法の当面のルールなどを定めた。 ホールの座席数は280、車イス席6の計286席あるが、座席の間隔を2㍍空けるガイドレインに則り使用できるのは最大24席(固定席22、車イス席2)となった。近隣の施設では、逗子のなぎさホールは座席数555席で最大280席使用可、戸塚区のさくらホール451席のところ、223席使用可、栄区リリスホール300席のところ、150席使用可となっており、利用者から鎌倉生涯学習センターホールの使用制限に疑問の声がある。
投稿
鎌倉市へ質問と要望
鎌倉市文化協会理事長 村田佳代子
逗子や横浜の各ホールは、市役所の管轄になる文化施設です。鎌倉市だけが公民館であり教育委員会の管轄であるということは納得できません。かつては「中央公民館」でしたが、平成になり「生涯学習センター」と呼称を変更し、「きらら」と愛称がついて親しまれてきました。ホール使用のルールを近隣市区町と同様にしてもらえませんか。10月の施設再開から是非とも新ルールにしてください。 尚、ホールの客席は前列2列まで使用不可とし1席置きに前後の間隔を交互に空ければ280席の内100席~120席の使用可能となるはずです。ご検討お願いします。



スケッチ日和(36)

「名越切通し」  黒川 明

鎌倉には七つの切通しがあり、これを鎌倉七口と呼ぶのだそうな。 どれも、古い古い道だけれども、名越のそれは森は暗く道は糸のように細い、大きな岩の間をくねくね、ずるずると上り下りする道でな。魔物がいてもちっとも不思議でない。そんな道だが、登りきると、木々のあいだを通り抜けたおひさまと風が、そりゃあ気持ちいいもんだ。ススキや野菊も友達みたいに温かいぞ。 峠から道は二手に分かれるが、どちらへ行ってもその先は「現在」だ。
アクリル画 10号


鎌倉朝日新聞社

「自動車税の還付手続きも行います(軽除く)」

車の売却を検討している方へ
地域密着・安心の車買取店

電話一本、無料で出張査定

「乗らない車がある「車をできるだけ高く売りたい」そんな人にお勧めしたいのが、鎌倉で多数の実績をもつ、車買取店 「ハッピーカーズ 鎌倉店」。 大きな店舗を持たず、地域密着の出張査定に特化することで、抑えた経費を買取金額に還元し、高額買取を実現。「大切にしてきた車を手放すのは不安なこと。丁寧・確実な対応で安心して売却できる地元車買取店の当店に、お任せください。」と坂野代表。 同店では他社で査定額が0円と言われた車も最低2万円以上で買取る(1600CC以下は5千円以上)。出張査定だから外出不要。 手続きから引き取りまで無料で行ってくれる。売却を考えている人は一度、査定を依頼してみてはいかがだろうか。
ハッピーカーズ 鎌倉店
0467・81・4641
9時〜21時・定休日なし



鎌倉年中行事

9月

▼十二所神社例祭
6日例祭。関係者のみ。 ▼森戸大明神大祭(葉山)8日例大祭神職のみで斉行。
▼甘縄神明神社例祭
14日例祭。関係者のみ。
▼龍ノ口法難会 11日仏舎利塔平和記念法要。12日18時法難会。龍口寺。
▼鶴岡八幡宮例大祭 14日18時宵宮祭。15日10時、例大祭、神幸祭、各関係者のみ。16日15時、鈴虫放生祭。流鏑馬神事は中止。
▼遊行寺の法要(藤沢)15日すすき念仏会関係者のみ。22~24日秋季開山忌。
▼御霊神社例大祭18日関係者のみ。
▼松葉ヶ谷法難会 27日14時。安国論寺。
▼人形供養 10月4日13時、本覚寺。9月中受付。


プロムナード

「100年に一度の異常気象」という言葉を頻繁に聞いている気がしますが、今年の夏も暑い日が続いています▼「地震、雷、火事、親父」と言いますが、ここに「猛暑、大雨、ウイルス、自粛警察」も加えてもらいたい気分です▼海水浴場が開設されていない今夏は、広々とした海岸を想像していました▼しかし、海辺は人で賑わっており、さらに例年9時から17時は禁止されているサーフィンやウインドサーフィンに制限がないため、入り乱れています▼この状況は、感染以外の危険性まで高まっている気がします▼自宅の小さな庭の小さなプールで満足している子どもたちを見ながら、微笑ましい気持ちと切ない気持ちが入り混じる夏でした。(N)


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