鎌倉朝日新聞 (7月1日号 2020年 第496号)

鎌倉朝日新聞社

外出自粛で弱った体力を回復

自宅でできるフレイル予防

新型コロナウイルスが猛威を振るった今春、ほとんどの人が自宅で長い自粛生活を強いられた。その結果、心配されるのが高齢者の体力の衰えだ。あまり動かない生活を続けると、筋力などの身体機能や認知機能の低下がみられる状態「フレイル」となり、これを放置すると「要介護状態」になりかねない。さらに、フレイルになると体の抵抗力が落ちて感染症が重症化しやすくなるため、多くの自治体がフレイル予防を呼びかけている。 今春、平塚市は東京大学高齢社会総合研究機構の監修で「今だからこそ自宅でできる!フレイル予防」と題したリーフレットを作製し、同市のホームページに掲載した。 この中で「座りっぱなしは危険!何もしないと筋肉は衰えます」と指摘し、気づいたときにちょこちょこ動く運動として「ちょい筋トレ(片足立ち)」や「ちょい脳トレ(グーパー切り替えパンチ)」を紹介している。平ゴムでもできるオリジナルの「ゴム体操」の動画も配信中。 不活発な生活は会話の減少などにもつながり、口の機能が低下した状態「オーラルフレイル」を招く。すると、滑舌の悪さや噛む力の低下、飲み込む力の低下などが起こってくる。だが回復は可能だ。歯科医で専門のプログラムを受けて、自宅で実践すると、1カ月ほどで症状が改善するという。 神奈川県が作成した「オーラルフレイルハンドブック」(県のホームページに掲載)には、自宅でできる「かながわ・お口の健口体操 グー・パー・ぐるぐる・ごっくん・べー」=写真は同ハンドブックより=が掲載されている。顔面体操や舌体操などを合わせた口の体操で、簡単に覚えられる。 鎌倉市も近年、フレイル予防に力を入れてきた。市民健康課は「75歳以上の方には今春2回、簡単な運動などを勧めるチラシを配布した。理学療法士の協力を得て、フレイル予防のビデオを作る計画も進めており、自宅などで見られるようにしたい」と話している。


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納涼うちわ 今年は「花づくし」

鎌倉市観光協会の納涼うちわが6月上旬から販売されている=写真。 1977年に漫画家・横山隆一さんの作品で作製したのを初回に、毎年鎌倉ゆかりの画家が絵柄を手がけている。45作目の今年は洋画家・濱岡朝子さんの「花づくし」。タチアオイやヒマワリ、ダリアなどが華やかに描かれている。 1本350円(税込)。1万3500本作製し、うち8500本を一般販売。同観光協会事務所で購入できるほか、電話やFAX、通販サイトSTORESでも受付中。
問い合わせ同協会 0467・23・3050


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健康百科通信(130)

こどもと小型デジタル製品のつき合い方
  日本眼科学会眼科専門医、 蔵並貴子

新型コロナウイルス感染症による休校や休園で、子供が家庭で過ごす時間が長くなり、スマホやタブレット端末、携帯型ゲーム機などの小型デジタル製品を使用する時間が増えています。子供たちの目の健康を守るため、家庭内のデジタル製品の使い方に注意が必要です。日本小児眼科学会の提唱を基に説明します。 ①デジタル製品を見る時は、距離を30㌢以上離し、30分に1回は休憩しましょう。近視の進行、眼精疲労、斜視の原因となる事があります。近視は眼球が成長する7~17歳頃に進行し、近視が強度になると網膜剥離や緑内障などの病気になりやすく注意が必要です。遺伝と目の使い方や環境が、近視の進行に関係していて、デジタル製品の近距離での長時間使用は近視を進行させます。屋外での活動が一番の予防策です。 ②デジタル製品の過剰使用による急性内斜視も増えています。両眼の視線が合わなくなる斜視は、物を立体的に見られなかったり、二つに見えたりして、生活に支障を来します。 急性内斜視は本来稀な病気ですが、スマホや携帯ゲーム機を1日3~4時間以上、近くにピントを合わせて使用し続けた若年者に発症が増えています。デジタル製品を中止しても回復せず、手術が必要となります。 5歳までは目の機能が発達する大事な時期なので、小型デジタル製品の使用を控えた方が良いでしょう。小学生も長時間は使用せず、 30分に1度、5~10分休憩し、見る距離を30㌢以上離し、姿勢よく使って下さい。家庭内で使用ルールを決めましょう。

蔵並眼科医院院長
鎌倉市小町1丁目12−5
0467・22・2029


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7月からレジ袋有料化

鎌倉商工会議所がエコバッグ作製

7月1日から全国でプラスチック製買物袋の有料化が行われることを踏まえ、それに伴う不便を解消しようと鎌倉商工会議所(久保田陽彦会頭)は6月からエコバック「エコ!鎌倉」を販売している=写真。 素材にペットボトルの再生材を使用し、大きさはヨコ42㌢タテ32㌢。15㌢のマチがあるので「大きな鳩サブレー缶も入ります」と久保田会頭。たためば6㌢×9・5㌢のコンパクトサイズで軽いので背広のポケットに入れて携帯できるという。 表に大仏や流鏑馬、鳩などのイラスト、裏は鎌倉の地形の中にササリンドウの市章と文字が描かれている。色は青、水色、城の3色。1個770円(税込)で、売り上げの一部は市のSDGs活動に役立てるという。
同会議所、鎌倉市観光協会、同会議所の会員店などで販売。
問い合わせ同会議所 0467・23・2561


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だんかづら

あなご。3歳男の子。一緒に暮らしている弟犬(カツオ)に、オモチャを譲ってあげる優しい兄猫。洗濯カゴに入ることと、お風呂でパパと遊ぶのが日課です。
津西 伊豆山さん方


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玉縄城(部分)

み る

▼特集陳列「美術の中の動物たち」
7月10日まで鎌倉国宝館。鷹図屏風など。動物たちの登場する様々なジャンルの作品を展示。300円
22・0753
▼特別展 没後10年井上ひさし、鎌倉の日々
8月23日まで鎌倉文学館。鎌倉で暮らした井上ひさし没後10年の今年、数々の作品を発表し、緑地保全運動にも力を注いだ彼を創作者と生活者の2つの視点で紹介。500円
23・3911
▼御上洛東海道と幕末の浮世絵
前期7月5日まで、後期7月14日~8月30日、藤澤浮世絵館。東海道を京都へ向かう将軍の姿を描いた「御上洛東海道」のシリーズ作品うち74点を展示。予約制。無料。
0466・33・0111
▼川喜多映画記念館
▽企画展「映画ポスターの革命―ATG(アート・シアター・ギルド)の挑戦」9月6日まで。2百円。▽上映会7月7日~12日各日14時、「絞死刑」。21・23・25日10時半、22・24・26日14時「お葬式」。21・23・25日14時、22・24・26日10時半、「青春の殺人者」。28・30、8月1日10時半、29・31日、8月2日14時「彼岸花」。28・30日、8月1日14時、29・31日、8月2日10時半「秋刀魚の味」。各千円、中学生以下5百円。
23・2500
▼文学の森へ神奈川と作家たち展
9月27日まで近代文学館。神奈川ゆかりの文豪、明治・大正に活躍した漱石から朔太郎まで、人生と豊饒な文学世界を紹介。260円
045・622・6666
▼きらめく夏―清方と遊心庵
7月4日~8月25日鏑木清方記念美術館。遊心庵にゆかりのある作品や資料を通して金沢の景色を紹介。予約制。200円。
23・6405
▼花の絵画展
7月28日まで鎌倉市雪ノ下の道ギャラリー。障害福祉サービス事業所「道工房」の作品展。アートグッズの販売も。
23・8772
▼香川元太郎「日本の城」展
8月1日~9月30日玉縄ふるさと館1階ギャラリー。玉縄城、小田原城、安土城など日本の名城20城の日本画に解説を付けて展示。入館料2百円、子ども百円(市内の小学生8月中50円)。
▽歴史セミナー 8月1日14時、香川元太郎・大竹正芳・両氏による城の話。1500円。要申込。
玉縄城址まちづくり会議 45・7411


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き く

▼今井顕ピアノ&トーク・リサイタル
7月5日14時、藤沢リラホール。湘南モーツァルト愛好会第179回例会。ピアノソナタ第11番イたん長調K331など。4千5百円。
046・872・1963
▼スタジオエスポワールサロンコンサート
8月2日15時、鎌倉大町のスタジオエスポワール。廣瀬麻名(ヴァイオリン)宮城健(チェロ)村田望(歌・お話)コダーイ「カプリッチョ」など。3千円。
090・2207・0031
▼第7回東日本被災児童支援チャリティーコンサート
8月8日14時、鎌倉芸術館集会室。鎌倉マジシャンズクラブのマジックと丸山奏さん、丸山萌音揮さんのTSUNAMIヴィオラ2台によるコンサート。鎌倉市倫理法人会主催。2800円(前売2500円)、小学生千円。
申込はガソリンスタンドマツヤ 22・8537
▼第7回東日本被災児童支援チャリティーコンサート
8月8日14時、鎌倉芸術館集会室。鎌倉マジシャンズクラブのマジックショーと丸山奏さん、丸山萌音揮さんのTSUNAMIヴィオラ2台によるコンサート。鎌倉市倫理法人会主催。2800円(前売2500円)、小学生千円。
申込はガソリンスタンドマツヤ 22・8537


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「ひと」
コロナ最前線で闘う医療者への応援弁当を始めた

片根竜哉(かたねたつや)さん

新型コロナウイルスと闘う医療従事者に地元飲食店のお弁当を届ける「鎌倉医療エール飯(めし)」の発起人でリーダー。エール飯は忙しくて食事にも出られない病院関係者に歓迎されている。緊急事態宣言が全面解除され日常は戻りつつあるが、「やめないで」という声もあり「7月上旬までは続けていきたい」と決意した。 4月上旬に宣言が出されたのと相前後して、仲間内でよく行く鎌倉、大船のライブハウスや飲食店は自粛で客足が遠のき、なんとか生き延びようとテイクアウトをはじめていた。「それなら販路があればいいな」と仲間と話した。一方でコロナと闘う医療従事者への支援も話題になっていた。かつて看護師として働いていたことから病院に話を持ちかけ、プロジェクトがスタート。 感謝の気持ちを込め、どこのお店のお弁当も700円とした。注文を受け、お店か有志が配達する。4月末に6店舗、2医療施設で始め、9店舗、7施設にまで拡大した。 茨城県常陸太田市で生まれ育った。高校生の時に障害児の写真展で、子どもの明るい表情に心打たれ、福祉の道を選んだ。横須賀にある県立保健福祉大に進み、卒業後、看護師として鎌倉の病院に勤務。小児科を希望し、千葉県の東京女子医大八千代医療センターに8年勤務後、鎌倉に戻り、現在は生命保険会社のライフプランナーをしている。 エール飯は、せっかく仕組みができたので「コロナ後にも福祉系施設や子ども食堂などへのお弁当配達ができたら」と将来構想を膨らましている。 「エール飯」というネーミングは大分県発祥だそうだ。頭に「鎌倉医療」をつけ地域、目的をはっきりさせた。その本家から「医療機関へはどのように販路を切り開いたのか」との問い合わせがあったという。 手広に、看護師の夫人と1男2女。これまでで一番辛かったのは現在小3の長男が生後半年で悪性の小児がんと診断された時。国の補助はあったものの治療費は1000万円かかり、この経験から保険業に進むことを決意した。 いつも笑顔を絶やさない。行動力もある。それが人を引き付け、グループをまとめているようだ。趣味はランニングとスパイスカレー作り。鎌倉青年会議所の副理事長。34歳。
(文・写真 三浦準司)


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医療支援のお弁当

鎌倉の飲食店が協力


最前線で新型コロナウイルスと闘っている鎌倉市内の医療従事者を支援しようと5月から鎌倉・大船の飲食店が行っている「鎌倉医療エール飯」。 前日までにネットで注文を受けた弁当を、店やボランティアが配達するシステムで、9店舗が協力し市内7カ所の医療機関に届けている。緊急事態宣言解除後の6月から店の通常営業も開始し、弁当は昼食と夕食、曜日ごとで担当を分けて配達している。和食、中華、焼き鳥、エスニックなどの各店が献立を2種類ずつ提供し、料金は配達無料で一律7百円(税込)。(「ひと」欄に関連記事)


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台湾から鎌倉へ

防疫物資 寄贈


新型コロナウイルス感染症に伴う防疫物資が、6月5日、台湾・屏東(ピンドン)県から鎌倉市に贈呈された。 昨年11月に台湾・屏東県訪問団として現地を訪れた神戸市市議会・上畠寛弘議員と鎌倉市議会日台友好親善議員連盟・松中健治会長を通じて鎌倉市に贈られたもので、内訳はフェイスシールド250個、医療用手袋2,500枚、医療用ガウン200着、ゴーグル250個。市では、鎌倉市医師会を通じて、市内の医療や介護現場で活用するという。 鎌倉市議会本会議場で贈呈式が行われ、台北駐日経済文化代表処横浜分処の張淑玲処長が来賓で訪れ、松中議員が屏東県知事からのメッセージを代読した。 鎌倉市医師会の山口泰会長は「現場では感染防御のための資材を必要といるので大変ありがたい」と礼を述べ、「防疫物資は余裕を持って備えたい。どう配分するか慎重に検討したい」と話していた。



購入新図書のリスト抄

鎌倉市中央図書館(5月分)

鎌倉市中央図書館(25・2611)は5月に一般165冊、児童書25冊を収蔵した。一般的なものは下記の通り。 ▼「知的再武装60のヒント」池上彰著 佐藤優著(文春新書)▼「ディープ・シンキング-知のトップランナー25人が語るAIと人類の未来」ジョン・ブロックマン編 セス・ロイドほか著(青土社) ▼「死ぬまで、努力-いくつになっても「伸びしろ」はある-」丹羽宇一郎著(NHK出版新書)▼「アドラーに学ぶ70歳からの人生の流儀」岩井俊憲著(毎日新聞出版) ▼「伝説の特捜検事が語る平成重大事件の深層」熊﨑勝彦著(中公新書ラクレ)▼「ア・ピース・オブ・警句-5年間の「空気の研究」2015-2019」小田嶋隆著(日経BP)▼「日中関係史-1500年の交流から読むアジアの未来」エズラ・F・ヴォーゲル著(日本経済新聞出版社)▼「日本企業復活の戦略-先が読みにくい時代の5つの定石」ベイン・アンド・カンパニー編(日本経済新聞出版社)▼「おひとりさまの老後対策」大村大次郎著(小学館新書)▼「英語コンプレックス粉砕宣言」鳥飼玖美子著 齋藤孝著(中公新書ラクレ)▼「池上彰が聞いてわかった生命のしくみ-東工大で生命科学を学ぶ」池上彰著 岩崎博史著 田口英樹著 朝日新聞出版(朝日文庫) ▼「日本酒の起源-カビ・麹・酒の系譜-」上田誠之助著(八坂書房)▼「昔農家に教わる野菜づくりの知恵とワザ」木嶋利男著(家の光協会)▼「患者になった名医たちの選択」塚﨑朝子著 朝日新聞出版(朝日新書)▼「基礎からわかる鎌倉スワニー大人スタイルのバッグ-ていねいなプロセス写真で、はじめてでも簡単」(主婦と生活社)



コロナに負けるな!

応援メッセージ

鎌倉朝日新聞社



コロナに負けるな!

メッセージはがき募集

4月7日に発令された新型コロナウイルス緊急事態宣言は、5月25日約1カ月半ぶりに解除され、その後1カ月が経過しました。 小中学校は6月から分散登校が始まり、嬉しそうに仲間と登下校する子どもたちの姿をたくさん見かけました。 外出自粛期間中、皆様はどんな気持ちですごされましたか。気づいたこと、仲間への応援メッセージなど皆様の思いを短歌にこめて投稿されませんか。形式は57577の短歌形式でお願いします。
(例)がんばろう
大切な家族守るため
いつか見えるよ希望の光
ハガキに作品と住所、氏名、年齢、電話番号を明記し、1面題字下住所の鎌倉朝日へ。
▼歌壇・俳壇の投稿 ハガキ1枚に3首(句)まで。同じ面に住所、氏名、電話番号を記入し、1面題字下住所の鎌倉朝日へ。


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季節の心(46)

星、満天に輝く‥  佐伯 仁

七月。七夕伝説が囁かれる季節…日本人は古代から星に惹かれてきた。 「枕草子」(二六三段)には〝星はすばる。ひこぼし。明星。夕づつ。〟と最初にすばるを挙げ、その美しさを讃えている。 「すばる(昴)」とは冬の空に輝く一群の六つの星に糸を通してつないだ星々。」 また〝すばる〟とは古代の首飾り玉が「結ばれている」という意味もある。となると「すばる」という名称の古さがわかる。 たしかに「記紀」や「万葉集」にも〝美須(みす)麻流(るの)王(たま)〟の名がみられる。 宝石のように美しく輝く玉を環状につづり、首や腕に付けたのだろう。 いずれにしても美しい星=すばるは、れっきとした日本語の呼び名。 一方、子供たちに星の観察をすすめる若い天文学者がいる。兵庫県のある天文台で年間、百を越える講座を開いている。 その都度、子供たちに 語り伝えるのは〝星はみんな違っている、違っているから、みんないい〟確かに星の位置も輝きも同じものはない、違っているから、みんないい。 満天の星に個性を説く心遣いは、先祖が星に美を凝視した感性との深い結びつきが窺える。
 星月夜 空の高さよ
 おおきさよ   尚白


鎌倉朝日新聞社

自然栽培の畑で

子どもたちの健康願って

伊料理店と医師が弁当提供

鎌倉朝日新聞社子ども弁当

新型コロナウィルス感染拡大防止のため、全国一斉の自粛が5月6日まで呼びかけられた宣言を受けて、何か社会のためにできることはないかと、鎌倉市雪ノ下のイタリアンレストラン「トラットリアフォンテ」が学校休校の期間中、さかい内科・胃腸科クリニックの酒井太郎院長の後援を受けて、低価格でイタリアンを楽しめるテイクアウトの「子ども弁当」を提供した。 同店は、自家製自然栽培の野菜や秋田の実家から届く有機野菜などを使ったイタリアンで、地元の小学校出身の酒井さんから長期間の休みを余儀なくされてしまっている子どもたちの健康や、負担が増えた家族に素材の大切さを知ってもらいたいと相談を受けて企画した。 平日のランチとディナーで、3月31日から6月5日までの期間中、8百円相当の弁当を4百円で提供。297食の注文があったという。 5月は大人用にも、「ふらっとカフェ鎌倉」から寄付された食材を使って低価格で栄養バランスのとれる「ふらっとカフェ鎌倉弁当」を提供し、収益の一部をふらっとカフェに寄付した。 店主の原貴之・千夏夫妻は(41)は「店名に〝幸せの泉〟の思いを込めて開業して8年。今回は喜んでもらってよかった。今後も絆を大切に、助け合いながらやっていきたいと思う」と話していた。


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心のふる里を行く 32

コロナ禍の日々をどう生きるか  池田雅之

私たちはコロナ禍の日々、仕事や生活基盤を奪われたまま、日々をすごしている。そんな中、心身の不調を訴える人は少なからずいる。コロナ鬱という言葉が生まれたが、私などもそんな気分でいまだステイホームの生活を送っている。しかし、そんな時だからこそ「何を守り、何を捨て、僕らはどう生きていくか」(パオロ・ジョルダーノ)というポストコロナ問題を考えてみる時期に入ったのであろう。 人類の歴史は30万年といわれているが、この1万年は感染症との闘いの歴史であったといってよい。人類が狩猟採集生活から農耕牧畜生活に移行した1万年前あたりから感染症は頻繁に発生するようになった。開墾と農耕による自然破壊、家畜によるウイルスの拡散により人間は頻繁に新しい病原菌と接触する機会をもつようになったのである。 しかし、今回の急速な新型コロナウイルス感染拡大の世界的規模は、人類史上、未曾有の〈地球難〉といってよい。人間の1万年に及ぶ破壊と収奪、そしてその消費行動による奢りのツケが前代未聞のパンデミックとなって発現したわけである。今回の大惨事は、私たち人類への最終通告といえる生態系からの異義申し立てであり身勝手な人間への報復とさえ考えられる。 そんな折り、私は一冊の本に出会った。若いイタリア人作家のパオロ・ジョルダーノ『コロナ時代の僕ら』(早川書房)である=写真。このエッセイ集はコロナ禍の日々をどう過ごすか、どう生きていったらよいのかのメッセージが反省をこめて明晰に語られている。ジョルダーノは、コロナ時代を生きる私たちに3つの問いかけを行っている。「感染症とは僕らのさまざまな関係を侵す病だ。僕らは何をするべきだったのだろうか。何をしてはいけなかったのだろう。そしてこれから、何をしたらよいのだろう」。 この3つの問いかけは明らかに読者一人ひとりへの語りかけでもある。「ウイルスは、(人間の)環境破壊が生んだ難民の一部だ。自己中心的な世界観を少しでも脇に置くことができなければ新しい微生物が人間を探すのではなく、僕らの方が彼らを巣から引っ張り出しているのがわかるはずだ」。 私たちはコロナ感染の恐怖をいまなお生きている。しかし、彼はこうした「事態」を引き起こした人間の側の自己中心的な生き方を強く批判している。そうであればこれからの日常生活をどのようなかたちで回復していったらよいのだろうか。著者の声に耳を傾けてみる必要があるであろう。
(早稲田大学名誉教授・鎌倉てらこや顧問)


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コミュニティガーデン

コロナが繋ぐご縁―6年前と現在までのMFCGの活動を配信

ミャンマー ファミリークリニックと菜園の会(34)
   代表理事 名知仁子

我々はミャンマーの僻地ミャウンミャという地域で15の村を巡回しながら移動クリニックと家庭菜園レベルの有機野菜栽培の支援を行っています。「医」だけでなく「食」の2本柱で人の「命」を育み、「夢」を繋ぐ活動をしています。 現在、地球上でコロナ感染の影響があります。そのような中で人々は様々な試みを行い、自分たちにあった環境や状況を創ろうと頑張っています。人間の力の凄さを感じています。 当会も同様で、毎年開催している年1度の報告会の中止ほかイベントの断念、活動地ミャウンミャの無医村でさえ4人以上は集まれません。そのため手洗いなどの保健衛生活動も中止、さらに、ミャウンミャから空港のあるヤンゴンへの交通手段も止まり、私自身もヤンゴンに避難せざるを得ない状況になりました。 リモートでヤンゴン―ミャウンミャのスタッフ―現場のコミュニティガーデンの4人のメンバーとのやり取りは、電気のない環境でかなり困難もありましたが、当会に新しいチャレンジの機会を与えられたと思います。トイ村のコミュニティガーデンのメンバーは自立・自律の精神で3月は200円ほど赤字でしたが、4月には長インゲンの収穫で1500円の黒字を出すことができました。コロナの環境下であっぱれです! 6月11日最後のヤンゴンの夜に、毎日、石谷崇氏が放送している新・南洋音工作室という番組に生出演させていただきました。 石谷氏は約6年前にミャウンミャまで来て、当会のビデオを撮ってくれた方です。その時は活動はまだなく、これからどこの村で活動をするか県立病院の院長と相談していたくらいの時期です。石谷氏は普段中国にいて、コロナのご縁で再度その時の映像と現在までの活動の経過を観ることができます。当日はニューヨーク、フランス、台湾、日本は青森から福岡まで多数の地域から参加してくださいました。視聴はこちら
https://web.facebook.com/watch/live/?v=558543381527156
皆様もコロナが繋ぐご縁を頂いているかもしれません。お互い様の精神で切り抜けていきたいと思います。
事務局 東京荒川区東尾久8―41―23
FAX 03・6807・7499
myanmarfcg.info@gmail.com
http://mfcg.or.jp/
https://www.facebook.com/mfcg.or.jp

【この記事は清興建設提供】


スケッチ日和(34)

「幼なじみ」  黒川 明

梅雨を間近に控え、薄日でもありがたく思えた。ここは小町通りと若宮大路を結ぶ路地。初老の男性が路地を抜けようとしているところへ、同じ年恰好の男性がやってくる。知り合いのようだ。挨拶を交わして分かれていく。古い町だから顔見知りも多いだろう。ひょっとしたら幼なじみかもしれない。顔を合わせるだけで互いを理解しているらしいから。薄日は二人に、若葉の桜にも、傾いた塀にも、みんなに届いていた。
水彩 31×41cm


鎌倉朝日新聞社

「感染症対策も万全にして査定に伺います」

鎌倉で安心の車買取店

電話一本、無料で出張査定

「乗らない車がある」「車をできるだけ高く売りたい」そんな人にお勧めしたいのが、鎌倉エリアで多数の実績をもつ、車買取店 「ハッピーカーズ 鎌倉店」。 大きな店舗を持たず、地域密着の出張査定に特化することで、抑えた経費を買取金額に還元し、高額買取を実現。 「乗らない車を売ったらスッキリしたという声も多く聞きます。ご相談だけでもお気軽にお電話をください」と坂野代表。 同店では他社で査定額が0円と言われた車も最低2万円以上で買取る(1600CC以下は5千円以上)。 出張査定だから外出不要。引き取りから手続きまで無料で行ってくれる。売却を考えている人は一度、査定を依頼してみてはいかがだろうか。
ハッピーカーズ 鎌倉店
︎0467・81・4641
9時〜21時・定休日なし



終の棲み家を考える 75

室内の温度

暑さが本番の季節になりました。いよいよエアコンに頼る訳ですが、室内の温度が40度以上になっている部屋を涼しくするには相当のエネルギーが必要です。部屋の温度が上がる理由は、窓から入る太陽のエネルギーです。大きく開いた窓から遠慮なしに日差しが入り温室状態になっているのです。それと西日で外壁が温められじわじわと熱が室内に入り込んでくるのです。 セメント系のサイディングやモルタル塗りは特に熱を蓄えるので、日が沈んでからも室内を温め続けます。解決策は2つ、窓を性能の良いものに取り換えること。木製のサッシがお薦めですが、費用が上がるので最低でもアルミ樹脂複合サッシのペアガラスのLow―Eタイプを薦めます。サッシ本体の交換が必要で室内と外部の工事費が掛かります。 効果が多少劣りますがサッシ本体はそのままで、ガラスだけを交換する方法もあります。 もう一つ、壁からの熱を止める方法ですが、断熱材を性能の良いものに取り換えます。グラスウールではなくセルロースファイバーがお勧めです。熱伝導を抑えて室内温度を一定に保つことで、夏も冬も快適に暮らせるようになります。
日向建設
鎌倉市大船1―15―3
0467・47・5454
http://www.hyuuga.co.jp/



鎌倉年中行事

7月

▼天王祭 中止。小動神社・江の島八坂神社の合同祭礼。
▼鶴岡八幡宮の七夕祭 7日17時。
▼大町・八雲神社例祭 11日。関係者のみ。
▼亀岡八幡宮例祭 16日。関係者のみ。
▼荏柄天神社例祭24・25日祭事関係者のみ。
▼三浦義明墓前祭 22日関係者のみ。来迎寺。
▼施餓鬼会 24日宝戒寺。関係者のみ
▼鎌倉花火大会 中止。


プロムナード

世界ではロックダウンなどの影響により、営業を停止しなければならない企業もあり、大量の失業者が問題になりつつあります▼そのようななか、インドではロックダウンによって、ガンジス川が透き通るほど綺麗な水質になり、数年ぶりにイルカが泳いでいたそうです▼また、中国でも一時的に大気汚染が劇的に改善したことを、NASAが宇宙から確認したそうです▼自然界において、動物や植物が今回の事態で「活動自粛」をしていることを聞いたことがありません▼人間が数カ月間活動を停止しただけで、地球環境が清浄化された証といえるのかもしれません▼鎌倉の海水浴場も今年は開設しないそうです。さて、どうなるでしょうか。(N)


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