鎌倉朝日新聞 (8月1日号 2016年 第449号)

鎌倉朝日新聞社
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松尾崇鎌倉市長(中央)、龍 寶寺・梅田良光住職( 左)、大竹五洋画伯(右)と玉縄城址まちづくり会議の会員たち


空から見よう玉縄城址

龍寶寺のふるさと館に絵図を展示

鎌倉市植木の龍宝寺境内にある玉縄ふるさと館(歴史民俗資料館)に7月7日、「鎌倉・玉縄城址歴史ミュウジアム絵図」=写真=が寄贈され、展示されている。 「玉縄城址まちづくり会議」(荒井章代表)が文化庁から平成28年度の文化芸術振興費補助金をえて作製。ヨコ80㌢、タテ60㌢ほどの玉縄城址周辺を写した航空写真の4角に草花の絵が描かれている。絵は、市内在住の日本画家・大竹五洋さんが鎌倉の四季を表わす花、サクラ、ヤマユリ、カエデを描いた。 同会は境内の国指定重要文化財「旧石井邸」の修復、周辺地域の遺構の保全整備などを行いながら、玉縄城址を中心とする地域の活性化を手掛けている。


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海の安全願って

石上さまの例祭

鎌倉市坂ノ下の御霊神社境内にある石上神社の例祭の御供流しが、海の日の7月18 日に行われた=写真。 午後1時からの境内での神事の後、天王唄に合わせて海岸に移動。赤飯を持った若者15人が、宮司と神輿をのせた漁船と共に泳いで沖に向かい、赤飯を岩礁に沈めて海難者の霊を慰み、海の安全を祈願。飛び入りの外国人2人も完泳し、見物客に拍手で迎えられた。 石上神社の社の後方には大きな石が安置されている。昔、沖に大きな岩礁があり、船がこの岩に乗り上げて難破したので、岩礁の一部を安置して祠をつくって祀り、水難除けを祈ったという。



「鎌倉朝日」450号記念映画会

チケット好評発売中!

創刊37周年の「鎌倉朝日」が9月の450号発行記念に「鎌倉を舞台に撮影した映画上映会」を行います。映画の見どころなどを語る座談会の記事を4・5面に掲載しています。

「海街diary」
9月6日鎌倉芸術館小ホール◆午前の部11時◆午後の部13時45分、16時、是枝裕和監督ゲストトーク。
前売・シニア千円、当日1300円。

「麦秋」「それから」
9月10日(土)鎌倉生涯学習センターホール。
11時「麦秋」、13時50分、保坂和志氏(小説家)ゲストトーク、14時20分「それから」。
前売1500円、当日1700円。 Ⅰ+Ⅱセット券2300円、チケットは市内の書店などで好評発売中。


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鎌倉みほとけ紀行(62)

五大堂・明王院 千手観音立像

朝比奈峠を走り抜け鎌倉の入口、十二所の明王院さまをはじめて訪ねた。この地は鎌倉幕府から見て鬼門の方角にあり鬼門除けの祈願所として1235年に鎌倉幕府四代将軍藤原頼経によって建立された。夕方にもかかわらずご住職、副住職様が親切に対応下さった。 第一印象は「実に鎌倉らしいお寺」。梅雨の晴れ間涼しい風が谷を通り抜け、青年僧仲田副住職の笑顔とお話は実に爽やか。真言密教の話など興味深く伺った。 本堂横の御堂で千手観音様を拝観。まず、小さいお姿に少々びっくりした。だがよく見ると実に精緻を極めた美しい像。日常目にする仏像の大きさとはかけ離れて小さくも見えるが、古き時代にはよほどのブランド寺院の巨大仏は別にして、こうしたこじんまりした像を拝見すると人々の切なる祈りと地域に根ざした信仰を感ずる。 観音様の前に円筒型の堆朱のお厨子があり、気になりたずねてみると、これは「歓喜天(かんぎてん)」、秘仏で、目にすると目がつぶれてしまうほどのパワーがあり、観音様がしっかり見守っているという。 歓喜天はヒンズー教から仏教に取り入れられたガネーシャといわれる神。仏教を守護し財運と福運をもたらす天部の神は一生人を助けてくれる。お参りする者は願を裏切らず、受けた恩をまわりの人へ向けねばならない。つまり自分のことだけでは駄目だということ。 毎月28日は護摩を焚いて祈祷し、地域と寺が共存共栄している。寺の在り方として心清まる明王院。おみやげに人気の塗香を頂戴し清々しい気分で寺を後にした。 寄木造。玉眼、肉親金泥、衣漆塗。像高26・4㎝。江戸時代。


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暑さで巣が落下。外へ避難

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収穫6㎏くらいか

鎌倉つれづれ(51)

帰って来たニホンミツバチ 池田正弘

手当たり次第に引き抜いていたヤブカラシを今年は抜こうか抜くまいか躊躇っている。昨年も兆しがあったが、この数年間姿を消していたニホンミツバチが再び帰って来た。4月から6月にかけてミツバチの分蜂群を捕獲したと市内の各所から連絡を貰った。鎌倉から大船エリアまで全域で、ニホンミツバチの絶滅が心配されていたがほぼ復活したと言っていいだろう。ヤブカラシの花の蜜は蜜を出す花が少なくなるこれから盛夏にかけての昆虫たちの大事な食糧となる。真夏の強い日差しの中、ヤブカラシの米粒状の花にハチやチョウなど昆虫が蜜を求めて集まっているのを見ることが出来る。現金なもので庭や畑で嫌われ者のヤブカラシもミツバチが帰ってくると貴重な蜜源だ、残してやろうかと考える。 セイヨウミツバチは養蜂業者から購入することが出来る。ニホンミツバチは販売されていない。山野に棲息している野生の群れを自分で捕まえるしかない。春も深まってくると巣の中は蜜も充分に蓄えられてハチの数も増してくる。と、女王蜂は新しい女王蜂の誕生を目前にした古巣から群れのハチの半分を引き連れ巣を離れる。これを分蜂といって新しい群れの誕生である。こうして種を保全し勢力を拡大してゆく。分蜂の時期が4月から6月で、この分蜂群を捕まえなければニホンミツバチは手に入らない。 何回位分蜂するものなのかハチを飼いはじめた頃、20年前のことだがセイヨウミツバチで試してみた。一群の管理を放棄し分蜂するに任せてみた。6回までは確認したが知らぬ間にあと2、3回は分蜂したようである。しかし気候不順で巣中の貯蜜が少ない年は群れの維持すらおぼつかない時もある。ニホンミツバチも分蜂群がそれぞれまた分蜂すると4群になるが稀なことではない。農薬の影響を被らず天候に恵まれれば、隣の家の羽目板の隙間に庭のウメの木の洞にと身近にともに生活していたかつてのような復活も不可能ではない。 さてニホンミツバチの一群からは年によってことなるが蜂蜜が1年に6㌔㌘前後は収穫できる。これに対してセイヨウミツバチは一群から100㌔㌘近く採れることもある。しかしニホンミツバチの完熟蜂蜜は発酵して、まさに醍醐味であり収穫量の少なさを補って余りある。草木の種類を選ばず鎌倉の山野のあらゆる蜜が含まれている。とは言うものの自然界は合理的であり授粉してくれる虫を色で呼び寄せるアジサイやチューリップ、香りで誘うバラやクチナシ、蜜で集めるヤブカラシやクロガネモチとそれぞれ方法が異なる。およそ蜜を出す植物は香りもないし綺麗でもない。天気が悪いとか気温が低く虫があまり飛んでこないと思うと蜜を出し渋る。 ニホンミツバチの完全復活を言うにはこの冬が越せるかにかかっている。寒い冬に集団で外に飛び出して全滅する例が多い。環境が神経系統に作用しているのではないかという説もある。 最後に今年はスズメバチも大発生するでしょう。クワバラ、クワバラ。


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海をのぞむ高台にある杉原千畝氏の墓

「命のビザ」杉原氏顕彰

決議文を遺族に進呈鎌倉市議会

第2次大戦中のリトアニアで、ナチスの迫害を逃れてきたユダヤ人に「命のビザ」を発給し、約6千人もの命を救い、晩年を鎌倉ですごした外交官・杉原千(ち)畝(うね)氏(1900~86年)を顕彰することが鎌倉市議会で議決された。 7月13日、四男の伸生(のぶお)さん(67)が妻のエシンさん(47)と鎌倉市役所を訪れ、中沢克之議長から「人道的行為を尽くされた杉原千畝さんを顕彰することに関する決議」の決議文を受け取った=写真。 千畝氏は1980年から亡くなるまでの6年間を伸生さんの西鎌倉の家ですごし、手記などを書いていた。海が好きだったので、没後は海が見える鎌倉霊園に葬られたという。 伸生さんは「急に顕彰の知らせを受けてびっくりした。名誉なことと思う」と話していた。現在、ベルギーのアントワープ在住で、千畝氏の生い立ちの真実を探り記録を残すために、今後、たびたび日本に足を運ぶという。


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ブルーフラッグ取得

安全・快適 鎌倉の海水浴場

アジア発のビーチの国際認証「ブルーフラッグ」を4月に取得した由比ガ浜海水浴場で、7月1日、鎌倉市海水浴場開き式が行われた。 海の安全を祈る神事のあとの式典では小磯一彦副市長が「マナーを向上して安全・快適な海水浴場にしたい」と挨拶。 ブルーフラッグの掲揚式=写真、今年から子供向けライフジャケットの貸し出しが行われるようになり、そのジャケットの贈呈式もあった。 ブルーフラッグは水質、環境教育と情報、環境管理、安全・サービスに関する厳しい基準を満たした認証で、世界50カ国、約4千カ所で取得されている。 開設は8月31日まで。


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幕田喜久枝「立木」

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江成光行「自然釉花入れ」

力作295点

第52回鎌倉美術家協会展

鎌倉美術家協会(峯尾直明理事長・会員180人)主催の第52回記念鎌倉美術展が6月27日から7月6日まで鎌倉芸術館で開かれた。日本画・洋画・工芸(染織・陶芸)の部門で、公募の124点と会員・会友の作品171点の合計295点が展示された。鎌倉朝日賞の幕田喜久枝さん(74・藤沢)の洋画は小さな沼の風景。江成光行さん(68・相模原)は「自然灰のいい色がでた」と話していた。 主な受賞者次のとおり。▽笹りんどう賞=粕谷雅光(日本画)中田翠(洋画)▽会員賞=佐藤静穂(日本画)太田秀雄(洋画)矢野史子(工芸)▽会友賞=糊沢いと子 (日本画)青木君子(洋画)斉藤智恵子(工芸)▽県知事賞=大方悦子(洋画)▽市長賞=芥川良子(洋画)桜井知治(洋画)▽県議長賞・クサカベ賞=細見京子(洋画)▽市議長賞=酒井尚平(日本画)▽県教育長賞=萩原和子(日本画) ▽県教育長賞=萩原和子(日本画) ▽県教育長賞・クサカベ賞=金子美佐子(洋画)▽市教育長賞-ホルベイン工業賞=矢ヶ部昭彦(洋画) ▽市教育長賞=吉田美代子(工芸)▽鎌倉商工会議所会頭賞=頭山ハト(日本画)▽鎌倉朝日賞=幕田喜久枝(洋画)江成光行(工芸)    (敬称略)


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湘南モノレール全線開通45周年

大船駅でセレモニー

湘南モノレール(鎌倉市常盤、尾渡英生社長)が7月2日、大船駅~湘南江ノ島駅間が開業して45周年を迎え、記念のセレモニーが大船駅構内で行われた。 藤沢、鎌倉の観光協会会長やミス鎌倉、湘南江の島海の女王&王子らによるくす玉割り=写真=などが盛大に行われ、1971年開通の式で運行した300形が描かれたD型入場券が2千枚限定販売され、好評だった。


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大会新記録5つ

鎌倉陸上大会

第58鎌倉市陸上競技選手権大会が5月29日、横須賀の不入斗(いりやまず)公園競技場で行われ=写真、5つの大会新記録がでた。新記録次のとおり(敬称略)

▼一般男子110㍍H=森遼河(国士館大)16・36
▼中学生2・3年男子▽3千㍍=金子伊吹(手広3)9・27・06
▽110㍍H=西原和志(腰越3)15・39▽百㍍リレー=大船45・67▽砲丸投=青田凌(岩瀬3) 10・56


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木版画 藤本宿

谷戸の風(38)

変らぬ味  山 内 静 夫

東京都荒川区南千住に、昔からの鰻の名店「尾花」という店がある。七月の始め、五十数年ぶりでその店に行った。 昭和三十年の半ば頃だったと思う。その頃、映画の仕事をしていた私は、小津安二郎監督の作品にずっと関わっていて、日常的にも小津先生と行動を共にすることが多かった。先生は今でいうグルメで、おいしいものを食べるのには目がなかった。先生は毎年年末大晦日にはうなぎを食べるのが流儀だった。細く永くと年越しそばなどけちくさい、太く永く生きようというのである。新橋あたりで、いつもお供する撮影スタッフ六、七人で集合して電車で南千住まで行く。大晦日だから、お店はそう混んではいなかった。酒好きの先生中心に、白焼、蒲焼など大いに盛り上って、帰りはぶらぶら歩いて浅草の観音さまへお詣りをしたものである。小津先生が亡くなってから五十数年、遠い昔の思い出だ。 店構えは変っていないように思ったが、内装は変っていた。変らないのは、味だ。ふんわりとした柔らかな焼き上りは、一口食べただけで、五十数年の時間が一挙に蘇った。機嫌のいい小津先生の笑顔と、仲間たちの顔も浮んだ。

開店の十一時半に行ったが、既に店内は満席、白地に大きく尾花と書いたのれんの表には三十人位の人が列をつくっていた。現代は列をつくって待つことは当前のことで、文句を言う人はいない。何年たっても〝おいしいもの〟は変らず、そこにあった。


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鴎外の2度目の妻=「新潮日本文学アルバム」より

文学つれづれ(142)

『舞姫』と『ファウスト』(12)

エリスとの交際が原因で免官された豊太郎は東京にいる親友・相沢謙吉の助けで新聞社のドイツ特派員となる。 このままエリスとの生活を続けていけば「この広漠たる欧州大都の人の海」に呑み込まれた一生を異教に送るはずであった。しかし天方伯爵に随行してベルリンにやって来た親友の相沢が『ファウスト』のメフィストフェレスの如く豊太郎の前に現れる。『舞姫』の舞台は中ほどの「明治二十一年の冬は来にけり」から場面を大きく転換することになる。 小説では相沢がドイツに来たとされるこの日付は、鴎外の実生活ではエリーゼを横浜港からドイツに帰国させた明治二十一年十月十七日からの鴎外の苦渋に満ちた日々に相当する。『舞姫』の実際の日付はこのから始まるのである。その意味で『舞姫』の深層意識の中で舞台は日本なのである。 再会した豊太郎の話を聞き終わった相沢は、色をなして豊太郎を諫めて、エリスとのことは汝の「弱き心」より出たことであるから、将来を考えるならば「意志を決して断」って汝の才能を認める天方伯に気にいられるように仕事をこなせと忠告する。 この忠告に対して豊太郎は相沢が示した前途とエリスとの愛の、いずれを選ぶかは「わが弱き心」では決めることは出来ないと言いながら、自分は敵に対しては抵抗するが、友に対しては否とは言えない性格であると自分に言い訳してエリスと別れると約束してしまう。 この直後、エリスを裏切ったという思いに耐えきれず錯乱し、顔面蒼白となり這うようにエリスのもとに帰りつくと、そのまま倒れて数週間人事不省に陥ってしまう。 鴎外はそうは書いていないが、実際はエリスを裏切ったという後悔ではなく、本当はエリスを棄てることをとうに決めていた自らの心の卑劣さを直視できないで、豊太郎は倒れてしまったというべきであろう。 そして倒れることで豊太郎が無意識に望んでいたように、後のことは親友相沢が現実的な処理をすることになる。相沢はエリスに豊太郎が日本に帰ることを承知したと告げ、それを聞いたエリスは、「わが豊太郎ぬし、かくまでに我れをば欺きたまいしか」と叫んでその場で倒れ気が狂ってしまう。 錯乱のうちにオムツを顔に押しあてて泣くエリスは、『ファウスト』第一部の終わりで、死なせてしまった我が子への哀切な想いを連綿と歌うグレートヒェンの姿を思いださせる。 相沢はエリスを精神病院に入れ、エリスの母に狂女の胎内に残された子供のことも含めて生活がなり立つだけの金を与える。今は病いが癒えた豊太郎はエリスを棄てて日本に帰る船に乗り込み、『舞姫』全編はエリスを精神的に殺してしまった相沢への豊太郎の一点の憎む心の表白で終わるのである。

ああ、相沢謙吉がごとき良友は世にまた得がたかるべし。されどわが脳裡に一点の彼を憎むこころ今日までも残れり。

『舞姫』の豊太郎と同じように、実際の鴎外はドイツからの帰路、パリへの列車の中で、上司・ 石黒に後からエリーゼが自分について日本にやってくると告げ、石黒の強い反対に合い、その瞬間に日本での愛の続行は不可能であることを思い知らされ、その後、日本で弟や妹の夫が二人を別れさせるための交渉を続け、鴎外はエリーゼにほとんど逢うこともせず、周囲のなすがままに任せたのである。 そうでありながらも鴎外は、エリーゼがドイツに帰って行った後も、おそらく生涯エリーゼのことに拘り続けた。ゲーテが最後までグレートヒェンに拘り続けたように。 (神奈川歯科大名誉教授)


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神武寺山中突っ走れ!

逗子で県内初のトレイルラン

神武寺周辺の山中をコースに「第1回KANAGAWA Jr TRAIL RUN in 逗子・神武寺」が7月18日に行われた=写真。トレイルランニングとは自然の山道などを走る競技で、逗子在住のトレイルラン日本代表選手の宮地藤雄さん(38)率いるプロジェクトチームが市や商工会の後援を受け県内で初めての開催。 保護者とペアの未就学児・小学生・中学生・保護者4種目の部に市内外から約180人が参加し、応援の家族や友人らを含んだ3百人の催しとなった。未就学児が手を引かれて泣きながら走る姿や、親の手を振りほどいて走りだす子の真剣な眼差しに沿道から声援が集まり、修験道の聖地を走る選手らを応援しようと、薬師堂の中からは太鼓の音も響きわたった。滑りやすい石畳が難所の中学生と保護者の部には平井竜一市長も参戦した。 各部門男女別に上位3位が表彰され、全員に完走証が渡された。未就学児童の部で1位となった中村安孝さん(36)奏(そ)良(ら)くん(5)親子は静岡からの参加。司会と選手誘導に汗した宮地さんは「楽しく走りながら挨拶やマナーを学ぶトレイルランを県内に広められれば」と大会の成功に手応えをつかんでいた。  (K)



熊本復興支援に329,000円

鎌倉で映画と共に歩む会

「鎌倉で映画と共に歩む会」(藤本美津子代表)が6月6日に鎌倉生涯学習センターで「うつくしいひと」チャリティー上映会を行い、コミュニティシネマセンターを通じて行定勲監督熊本復興支援プロジェクトに328,908円を寄付した。 熊本出身の監督と俳優が熊本に生きる人々の日常を描いた映画で、当日は監督の「街の記憶」の話、きらくなたてものや日高保さんの熊本の被災地で考えたこと、建物で命を守るとはなどの話もあった。藤本さんは「急な上映乍ら多くの皆様の熊本へのエールを感謝している」と話している。


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親子で波乗りや帆船体験

葉山で海の学校

絶好の天候に恵まれた大浜海岸で7月16日町主催の「HAYAMA海の学校」が開催され、町内の小学生と保護者ら約50人が、マリンスポーツに挑戦した=写真。今年5回目で、青少年の健全育成と海の安全な楽しみ方を伝えようと海で活動する町内の8団体が協力。 救命救急講習の後、サーフィン・ボディーボード・スタンドアップパドルボード・沖縄の漁師が古くから使っていた帆船「サバニ」をローテーションですべて体験できるプログラムに4班に分かれた親子の列が連なった。子どもたちにはサーフィンが人気で、大人にはサバニが注目された。7年前から同海岸で活動している「葉山サバニクラブ」によると「本州でこの船に乗れるのは葉山しかない」とのこと。V字型の船底、四角い帆、エークという櫂で漕ぐ伝統の和船は「バランスは難しいが人の力と波の力が合う」「木の香りが心地よい」と好評。サバニを指導した中尾薫さんは「海は怖いけれど楽しい。この両方がある。葉山を海から見る機会を持ってほしい」と話していた。(K)


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被災地支援に54,000円

村田さん

鎌倉市大町在住の村田望さんが、7月3日に鎌倉生涯学習センターで開催した「J・アンドリュース オマージュコンサート」(村田良策記念アトリエM主催)で集めた募金54,350円を6日、カトリック雪ノ下教会(山口道孝神父)の東日本復興支援プロジェクト(雪プロ)に寄付した=写真。募金は熊本の被災地支援にも送られるという。


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「ひと」 鎌倉市商店街連合会会長に就任した

高橋令和(たかはしのりかず)さん

6月の総会で鎌倉市商店街連合会会長に就任して2カ月になる。小町商店会からの連合会会長就任は初めて。気負いは見られないが、市内全域の会員からの期待は大きい。 小町通りの現在地で職人の3男として生まれた。名前の「令和」は鶴岡八幡宮宮司につけてもらったと母親から聞かされた。「のりかず」と読める人は少ない。鎌倉市立御成小・中学校から鎌倉学園高校へ進む。明治大学を卒業するとともにサントリーの子会社に入社。姉が同社横浜営業所に勤務していたのが動機だった。ビール販売の営業で走り回ったものの、「さっぱり売れなかった」。  兄が東京・深川で営む銘木店が鎌倉に移転してきたのを機に、共同で事業に取り組むために1年半ほどで退社。床柱や板などの高級建材を扱った。鎌倉は需要が多く、飛ぶように売れた。当初は小町の現在地に仕事場があった。交通事情から大町に移った。 30代後半、銘木店で働きながら小町商店会の活動を始めた。青年部部長、副会長を経て会長となった。以来9期(1期は2年)にわたって会長職にある。「気がつくと、17年余りになっていた」。この間、兄の死去に伴い、銘木店は閉めた。鎌倉で高級建材の需要が少なくなっていたことも背景にあった。 青年部長時代に小町通りのタイル化に取り組んだ。不足の建設費は銀行から借り、保証人に名を連ねた。「今でも、印象に残る仕事だった」。2007年からは、電線の地中化に取り組んだ。役所や建設業者との交渉に奔走。「大変な事業だった」。 鎌倉駅東口から360メートルの区間に240店が加入する。恒例の七夕祭り、縁日、チャリティーもちつき大会などさまざまなイベントを行っている。昨年からは、出身校の鎌倉学園、御成中学校美術部、その他の作品を出品したぼんぼり祭を実施。「評判がよかったので、今年は出品を増やしたい」と語る。 小町商店会は国内外から多くの人が訪れる市内最大の商店会とはいえ、連合会会長を送り出すのは初めて。当面は会長、副会長、理事で構成する執行部の意思疎通を図ることに力を入れる。「名前だけの連合会ではなく、互いにしっかり協力したい」。自然体ながらも、秘めた決意が伝わる。 小町通りの自宅兼店舗で、高級家具や花瓶、手作りバッグ、洋服、アクセサリーを売る工芸店「たかはし」を営む。
小町の鎮守・蛭子(ひるこ)神社の氏子総代を務める。74歳。
文・写真 浅田勁


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健康百科通信(88)

気管支喘息について
  日本呼吸器学会専門医 遠藤高広

気管支喘息は季節や気温の変化、風邪をひいたとき、種々のアレルギー物質により増悪します。特にこれから迎える秋に症状が悪化することが多いので注意が必要です。 それらが原因になり気管支粘膜に炎症を生じ気管支が狭くなり、咳、痰、息苦しさの症状をきたします。症状が良くなったり悪くなったりすることも特徴です。 症状がない時に喘息は治ってしまったように思われがちですが、気管支の炎症は続くため、きっかけがあると再燃を繰り返します。再燃することで気管支の炎症はひどくなっていく可能性があるため、日頃から炎症をおさえる治療が重要です。具体的にはステロイドの吸入剤を中心に、症状により各種の薬剤が選択されます。 喘息はしっかりと治療を継続し、原因となる物質を避け、風邪の予防をすることが重要です。また喫煙や肥満は危険因子になり得るため十分に気をつけましょう。

遠藤内科クリニック院長
〒248―0027 鎌倉市笛田4―5―1
0467・32・5344


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山内さん

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藤本さん

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岡さん

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由比ガ浜 姉妹が語り合いながら散歩に

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極楽寺駅 主人公たちの住まいはこの駅の近く

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北鎌倉駅 北鎌倉はたびたび小津映画の舞台に

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「それから」の撮影が行われた旧華頂宮邸

「鎌倉朝日」創刊450号記念座談会
〝鎌倉製映画″を観よう!

「鎌倉朝日」は1979年(昭和54年)4月に創刊された月刊紙で、来月号(9月1日号)で発刊450号目となる。当社ではそれを記念して、9月6日と10日の2回「鎌倉を舞台に撮影した映画」上映会を開催する(1面参照)。そこで、3氏に作品の魅力、見所について語ってもらった。
司会は鎌倉朝日編集長・小林 千穂。


出席者プロフィール

山内静夫 1948年
松竹入社、プロデューサーとして28本の映画を製作。「東京暮色」「秋刀魚の味」など6本の小津作品を担当。鎌倉ケーブルコミュニケーションズ社長、鎌倉文学館館長、鎌倉同人会会長などを歴任。現在本紙に「谷戸の風」連載中。

岡博大 NPO法人
「湘南遊映坐」主宰。2013年に小津安二郎生誕110年&没後50年記念イベント「みんなの小津会」を初開催。「予告篇ZEN映画祭」を浄智寺で開催。立教大学福祉コミュニティ学部教育研究コーディネーター。

藤本美津子
鎌倉から映像文化を発信し、映画を通した芸術文化の振興に寄与するため2000年に「鎌倉で映画と共に歩む会」を結成。これまでに上映した映画は150本に及ぶ。


小林 6日には「海街diary」が、10日には「麦秋」と「それから」が上映されますが、この3作品を選んだのは。
藤本 昨年、発表されるや大きな話題となった是枝裕和監督の「海街diary」は、鎌倉が舞台で、撮影も鎌倉で行われたにもかかわらず、いまだ地元で上映会されていないので、今回が初上映となります。
また、鎌倉を舞台にした作品と言えば小津安二郎監督の名作「麦秋」でしょう。今年は、原作者である文豪夏目漱石の没後100周年となるので、原作では東京が舞台ですが鎌倉で撮影された話題作、森田芳光監督の「それから」を選びました。

海街diary ― 後味の良い映画です

小林 「海街diary」の魅力は。
藤本 原作は2007年に連載が始まった吉田秋生の連載漫画で、コアなフアンの多い方です。
山内 僕は漫画は読まないから漫画が原作とは思っていなかったけれど、一言で言えば、この映画は後味がいいね。小津先生は後味と言うことをよく言われていた。後味が大切だということですね。映画を観終わってどんな気持ちになるか。その意味では、この映画は後味が良くてすっきりしている。暖かく、ほのぼのとした気持ちにさせられる。いい感じの映画です。
藤本 漫画の設定では、姉妹が住んでいるのは極楽寺ですが、撮影に使われたのは台の方の家です。このお宅が、映画で観てもほんとに昔の風通しの良い、涼しい家です。縁側があって。そういうお宅がまだ鎌倉に残っているというのがいいですね。
山内 古い家なんですね。
藤本 築80年とか。

さわやかな海のイメージが底流に

小林 岡さんはどのようにお感じですか。
 新聞記者をしていたときに、是枝さんには取材で何度かお世話になりました。タイトルにある通り海ということを感じました。海の、しかも穏やかな時の海の音のリズムでしょうか。僕は2007年に映画の本を出しましたが、フイルムアート社というところの編集の方から締め切りを迫られてつらい時期がありました。その時に、何かの力にすがりという気持ちからでしょうか、小津先生が定宿にして脚本を書いていた茅ヶ崎館の2番の部屋でこの本を書いていたんです。その時、夜寝ていたら海の波の音がすごくよく聞こえてくるんです、枕元まで。後で茅ヶ崎館の方に聞いたら、先生が「自分の映画のリズムはここで聞いている波のリズムだよ」と言っていたそうです。その時「ああ、そういえば小津調ってそういうリズムがあるのかな」と感じていました。「海街diary」には、小津監督が感じていた海の波の音が底流に流れていて、海の青、さわやかな海のイメージがこの映画かな、すごい作品だと思いました。
小林 是枝監督が小津監督の影響を受けていたということですね。
山内 映画を観ると、そうとう影響を受けていると思われるね。

麦秋 ― 小津映画の魅力再発見

小林 今回、小津映画としては「麦秋」を上映することになりましたが。
山内 小津映画は、ここが面白いからこの映画は面白いというところはないです。どこも同じように淡々と、日常をありのままに、誇張をしないで、芝居にしないで、自然のように、生活そのものを表出するように心掛けて創っている。全てがそうです。それが小津作品の基調ですが、「麦秋」はその中では最もたんたんとして日常的な味わいが非常に色濃く出ていて、しかもキメ細かいです。どこの家庭にもあるような日常が映画になっている。そういうところが、観ていてすーっとくる。静かな鎌倉の海。ひたひたと波打っている、そういうリズムの映画として彼は完璧に近い映画を作った。小津作品の中でも一番出来の良い映画だと思いますよ。
藤本 ユーモアの部分がたくさんありますね。
小林 岡さんはどんな場面がお好きですか。
 「麦秋」をあらためて観ると、「晩春」「東京物語」と比べて家族の描き方がすごい。脚本家野田高梧先生が「東京物語よりこちらの方が上だ」おっしゃっていましたが、映画としてはすごい完成度です。
藤本 小津監督は、嬉しいときには嬉しいと言わない、悲しいときにも悲しいと言わない。マ逆と言うか、その時のせりふとかしぐさで人間をすぐに表現するものじゃあない、ということを生前俳優の皆さんによく言われていたと聞きましたが、小津監督のそこらへんのアジとコラボして鎌倉の良さみたいなものが、浸透すればと思います。
小林 いかに小津さんを鎌倉に根付かせるか、ですね。
山内 小津に対する若い方の関心は高まっています。表現が間接的で、裏で表を感じさせる。そういう表現がしゃれている、イキである、というのはだんだん若い人に分かってきているのではないか、という感じがしますね。いかに直接的ということがつまらないことかということです。品の良いものって何。そういうことを突き詰めて考えていくと、結局、直接的ではなくて、裏を見ると言うか、裏を知ると言うか、そういうところに、人間の気持ちがはたらいている。そのことの積み重ねが文化でしょう。その意味で「麦秋」はすばらしい作品と思います。
小林 岡さんは小津監督の映画に関する活動をされているのですが、魅かれるところは何ですか。
 大学時代に建築家隈研吾さんの授業を受けていたのですが、その時に色々日本の文化のことも学びました。そうすると自然に映画の分野にも興味が湧いてきて、小津映画に出逢ったのです。そしていつの間にか映画祭をやることになり、NPO法人「湘南遊映坐」というのも山内さんと立ち上げ、そんななかで小津先生生誕110年の年(2013年)に「みんなの小津会」を初開催しました。
小林 日常の小津さんはどのような方でしたか。
山内 物の見方が深いです。何でも、日常、目の前にあるものをけっしてないがしろに見ていない。いつも目が制作者なんです。ご自分の判断する目がね。非常に的確で、しかも奥深いんです。なんでもないことを話していても、ああそうか、ここをこういう目で見るのと後になるとやっと分かるんです。凡人じゃあない。物の見方が深くて暖かい。そういう人生の目を持った人だと思います。

それから ― 名作の舞台鎌倉に

小林 映画鑑賞のポイントは。
藤本 鎌倉を舞台にした作品というよりは鎌倉で撮影された映画で、旧華頂宮邸がふんだんに出てきます。夏目漱石没後一〇〇年で製作された映画ですが、名作を映画で鑑賞したいという方も多いのでは。
山内 映画には奥深いものがある。色々な映画の中に色々な人間の生活があり、色々な社会の形態があり、色々なことが楽しみながら勉強できる。そういう、映画に接する機会が今の街にはないというのはすごく寂しいです。映画館のない街は、文化に対する理解がないのではと思うぐらい。毎日映画を楽しんでいた頃を思うと、余計そう思う。鎌倉のためにも映画を観る機会があることがすご良いし、それをきっかけに映画に親しむ人が増えてくればと思います。映画文化は広く大衆的で誰にでも簡単に親しめるもの、手に入れられるもの。映画が大事な文化として親しめる街であってほしいですね。
 いい映画は、土地に根ざしている映画だと思います。3作品とも鎌倉を舞台にしていて、鎌倉の空気感、風、匂い、その後味を感じられるものがあると思います。「それから」などは鎌倉の異空間の感じがすごく出ていると思います。鎌倉に出入りするたびに感じられる、都心から近いのに別世界のような感じ。この不思議な独特の時間の流れ方。それぞれが鎌倉を味わえる良い作でます。


鎌倉朝日新聞社

蜜源になっている北鎌倉の緑地

いざっ!!鎌倉てらこや(27)

そのままを受け入れ、認めてくれる場所 小木曽 駿

鎌倉てらこや事務局に届いた、ある保護者からのメールを紹介したい。 「うちの子は発達障害(ADHD)の診断を受けています。てらこやの魅力はたくさんありますが、一つは子どもの都合を優先させてくれることだと思います。世の中のルール上OKなことなのに、大人の都合、学校の都合、社会や環境の都合でダメと言われることが多いので、その部分の経験をさせてもらえます。 もう一つ挙げるなら、一人一人の個性やペースを尊重してくれることです。うちの子は得意不得意の差が激しく、新たな活動に参加するときは、親としてどこまで我が子の事を説明した方がいいのか、本人に言い聞かせるかを悩みます。 でもてらこやの場合、そんなことを求めていないことです。こちらから何かを言わなくても、そのままを受け入れてくれて、認めてくれている事が、本人にとっても親にとってもどんなにストレスフリーなことか!貴重な場所です」 子どもたちは、大人と同じように、多かれ少なかれ何かを心に抱きながら生きている。てらこやが、そうした心のわだかまりを、自然と受け入れられる場所たり得ていることが嬉しい。そして、そうした場所を作る上で、子どもたちと本気で関わる大学生スタッフの存在が、何よりも大きい。 子どもたちと学生の関わりを通して、たくさんのストーリーが育まれている。学生に話を聞くと、必ず一つは、とっておきのエピソードを持っているものだ。 そこで、そうしたエピソードを集めた絵本の作成に取り組んでいる。絵本を通して、子どもと大学生との本気の関わり合いを、鎌倉だけでなく、多くの皆様に知ってもらいたい。しかし、絵本作成には多額の資金が必要となる。そこで現在、クラウドファンディングに挑戦中だ。子どもたち一人ひとりに寄り添い、本気で関わり合う環境を全国の子どもたちの元へと届けるため、多くの皆様からのご支援・ご協力を賜りたい。

鎌倉てらこや事務局
0467-84-9746(平日13~17時)
http://kamakura-terakoya.net/


鎌倉朝日新聞社

滑川(青砥藤網ノ古跡)

鎌倉の失われた風景(27)

滑川と東勝寺橋 島本 千也

鎌倉の古い絵葉書の中に滑川と東勝寺橋のものがある。木橋時代のものが大部分である。滑川と東勝寺橋、青砥藤綱旧蹟は鎌倉の名所の一つであった。滑川はこの辺りで名前の通り川床の岩盤が露出した滑場状なので踏み石で渡れるくらい浅い流れとなっている。現在はコンクリート製の東勝寺橋が架かっているが、かつては川面を踏み石で渡っていた。その階段や踏み石が今も残っている。 東勝寺橋を渡って右に行くとトンネル(俗称お妾トンネル)を通って大町方面へ出られる。この辺りは鎌倉時代の御家人、葛西三郎清重の館があったことから葛西ヶ谷と呼ばれている。 左へ行くと東勝寺跡、腹切りやぐらを経て祇園山のハイキングコースへ続いている。1333年(元弘3)5月22日、新田義貞の鎌倉攻めに際し、北条方が最後の砦とした場所である。 東勝寺旧蹟の石碑には「・・・一族門葉八百七十余人ト共ニ自刃ス 其ノ北条執権史終局ノ惨憺タル一齣ハ実ニ此ノ地ニ於テ演ゼラレタルナリ・・・」 と記されている。北条方余人の終焉の地で、鎌倉の中でも最も血なまぐさい戦場の跡地と言える。 明治15年測量の「二万分ノ一地形図」には八幡宮の前辺りに古戦場の記号が付けられていた。 滑川対岸の宝戒寺は、北条高時以下一門の慰霊と鎮魂のため、後醍醐天皇が足利尊氏に命じて建立させた寺院である。東勝寺跡から古骨を拾集めて埋葬し、五輪塔を置き、その上に本堂が建てられていると伝う。5月22日に北条高時以下の菩提を弔う供養(得宗権現祭)が行われている。 鎌倉のガイドに聞くと、東勝寺橋を渡り腹切りやぐらあたりで突然足が止まり先へ進めない客がいるという。小中学生に多いと言う。東勝寺跡や東勝寺橋あたりは鎌倉幕府終焉の地だからであろうか、鎌倉の中でもっとも記憶(地霊)の濃い場所の一つである。


鎌倉朝日新聞社

鎌倉市倫理法人会 通信

「いざ、鎌倉!」39 歴史と伝統のある鎌倉を梁山泊に!

大学受験を最終目標として勉強に励む人は多いのですが、そこで息切れし大学を遊びとアルバイトで暮らす人も多いと思います。大学生を受け入れる日本の企業や官僚機構も、採用の際に大学で学んだ基礎学問より、部活やどのような生活をしてきたかなどを重視して採用するようです。しかし、社会人(特に経営者)にとって大切な能力は、以下2項目ではないでしょうか。 ①課題解決力(創造力)
課題解決力をアップするには数学や物理学の基本を使いこなし、新たな仕組みを創り出す創造力が重要です。
②マネージメント力
組織内部(先輩、後輩)、外部(取引先などを含む)の関係者に最大限の仕事をして貰うには、相手に尊敬して貰える人間性と、他人の成長を心から願える愛情とが必要ではないでしょうか? つまり、根底に他人を思いやる倫理観を持っている人間こそが真のマネージメントを発揮できるのではと思います。大学を首席で卒業した秀才が、末は学者か大臣かと本人も周囲も期待していたのに、凡人以下の業績しか挙げられないという例は枚挙にいとまがありません。 今の学校教育にも問題がありそうですが、受け入れる社会(企業や組織)にも問題がありそうです。組織人・社会人として実績を挙げるには、創造力を磨くこと。そして、周りの人へ惜しみなく愛情を注ぐことのできる倫理観を持つことではないでしょうか。 倫理法人会の学びの中には、②を向上させるための手法が散りばめられています。私たちと一緒に倫理を学びませんか? 皆さんと相手の喜びを我が喜びとする術を磨きたいと思います。 鎌倉市倫理法人会では、毎週火曜日午前6時半から由比ガ浜公会堂で多彩なゲストによる講話(経営者モーニングセミナー)があります。仕事・家庭・親子等の様々な悩みの解決や、あなたの心の琴線に触れることを願っています。参加無料。

鎌倉市倫理法人会事務局
045・315・2433
045・315・2434


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だんかづら

名前はレイラ。「レイちゃん」と呼ばれています。お庭が大好き。昼間は番犬のような顔をして門のところに座っています。友達が通ると嬉しくてクルクル回ります。ご近所の皆さん、これからもどうぞよろしく!極楽寺 横山さん方



画廊・ギャラリー

●棟方志功・藤田嗣治ほかギャラリー伸(絵画売買)
24・4081



始めましょう

●深沢フルートアンサンブル初心者OK。
下田 44・7321
●楽しいインドネシア語文法・講読。火曜月3回、月2千円、腰越学習センター。
今村 22・7279


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お知らせ

●桐ケ谷まり著『生粋』プレゼント本紙7月号で紹介した『生粋』(冬花社刊)を著者のご好意で10人にプレゼント。申込は8月10日までにハガキに氏名・住所・年齢・を記入して1面題字下住所の鎌倉朝日へ。
●鎌倉中央公園の催し
▽ミニ園芸教室8月6・8・13・15・19・20・21・28日10時半。秋やさいの土づくり(13日)、ウメの夏せん定(28日)など。
▽自然観察会21日13時半。夏の動植物。
各無料。 45・2750


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後藤聖子さん

鎌倉朝日新聞社
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柳家権太楼さん

き く

▼後藤聖子ソプラノリサイタル「恋歌」
8月27日19時、鎌倉生涯学習センター。ウィーンの香り溢れるオペラ、オペレッタの名曲。前売3千5百円、学生千円。大里書店、松林堂扱。

▼鎌倉芸術館の催し
▽舞台「わかったさんのクッキー」8月3日15時・17時半。寺村輝夫原作、岡田利規演出。3千円、4歳~高校生千円、親子3千5百円。
▽須川展也サクソフォン・リサイタル21日15時。リサイタルとアンサンブルでカッチーニ(朝川朋之編)「アヴェ・マリア」など。3千円~。
▽かまくら名人劇場番外編「煌めくよったり旬な芸」24日18時半。立川志ら乃、古今亭文菊らの話芸。3千円。
0120・1192・40

▼ムーンライトオーケストラ 第30回サマーコンサート
8月6日14時、鎌倉芸術館。ビッグバンドによるジャズで「シング・シング・シング」「ムーンライト・セレナーデ」など。無料。
市川方 090・5324・0279

▼ENOSHIMA EASTSIDE BEACH おやじバンドコンテスト
8月7日10~16時、片瀬東浜海水浴場。平均年齢40歳以上の公募のバンドが音楽ジャンルを問わず参加。無料。
ジェイコム湘南 0120・999・000

▼吹奏楽の夕(ゆうべ)
8月8日17時、鶴岡八幡宮(雨天中止)。海上自衛隊横須賀音楽隊の演奏。無料。
鎌倉商工会議所 23・2561

▼第33回鎌倉ジュニアオーケストラ定期演奏会
8月28日14時、鎌倉芸術館。田辺四郎・長崎亜星指揮、小学生から高校生までの管弦楽で「アルルの女」など。
無料。 080・5512・6137

▼ワンコインコンサート―0歳からのクラシック
9月7日11時半、藤沢市民会館。クラリネット、ピアノ、ヴィオラでブラームス「ハンガリー舞曲第4番」など。
5百円。藤沢市みらい創造財団 0466・28・1135

▼第12回身体にいい音楽会
9月11日14時、藤沢市民会館。クラリネット、オーボエなどの室内楽。湘南鎌倉総合病院小林修三副院長の講演「作曲家の病と音楽」も。2千5百円、ペア4千円。
癒しの医療を考える会 045・286・0634
◆10組20人ご招待申込は8月10日までに往復ハガキに氏名・住所・年齢・を記入して1面題字下住所の鎌倉朝日へ。

▼柳家権太楼独演会
9月17日14時、鎌倉生涯学習センター。柳家権太楼さんの滑稽噺と演芸評論家・長井好弘氏とのトーク。3千5百円。
鎌倉市芸術文化振興財団 23・3755


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『ティファニーで朝食を』
(C)1961 by Paramount Pictures and Jurow-Shepherd Production All Rights Reserved. TM, (R) & Copyright(C) 2011 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.

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み る

▼東慶寺文書展―三くだり半と内済離縁一件文書
9月4日まで東慶寺。修復された同寺の縁切り文書(重文)や離縁状などを展示し、世界的にみて特異な縁切り寺を紹介。4百円(入山料別)。
33・5100

▼第58回日本総合書芸院展
8月5~9日東京都美術館。学生部と一般部の漢字・かな・書工芸の展示。
23・2100

▼川喜多映画記念館
▽企画展「夢みるハリウッド―映画に頬をよせて」9月11日まで。2百円。
▽映画8月2~4日「地上(ここ)より永遠(とわ)に」、5~7日「ティファニーで朝食を」、16~18日「グレン・ミラー物語」、19~21日「カサブランカ」、30~9月1日「慕情」千円。
▽シネマセレクション8月9~11日「ふたつの祖国、ひとつの愛」11日に県立近代美術館・李美那さんのトーク、9~11日「FOUJITA」千円。
23・2500

▼映画
▽夏休みこども映画会8月6日10時、鎌倉市中央図書館。「とべ!くじらのピーク」など。無料。
25・2611
▽そして父になる26日13時半、今泉さわやかセンター。字幕付邦画。無料。
要申込。同センター 45・4611
▽「さあ のはらへいこう」9月17日14時、鎌倉市福祉センター。青空自主保育の記録。交流会も。千円。託児3百円。
申込はメールeiga2016nakayoshi@gmail.comで。
青空自主保育なかよし会 44・3678

▼第23回鎌倉カメラクラブ写真展
8月23~28日鎌倉生涯学習センター。作品約90点。課題「鎌倉・雨の日」、自由、創作など。東日本大震災の復興をテーマにした作品も。
畑山方 23・0636

▼震災写真展と講演の集い
▽写真展8月31日~9月4日逗子市民交流センター。▽講演9月3日10時、同センター。無料。「熊本地震に学ぶ」をテーマに減災を考える。
三浦半島活断層調査会・赤須方 24・0935

▼桒山賀行彫刻展
8月16~21日藤沢市民ギャラリー。藤沢在住で「手で触れて見る彫刻展」(藤沢市点字図書館主催)に長年携わってきた桒山賀行の木彫、素描など約80点。無料。
藤沢市教委 0466・23・2415

▼第24回伝統工芸 神奈川会展
8月31日~9月5日、鎌倉芸術館。県内の作家による陶芸、金工、染織、漆など約60点。無料。
日本工芸会東日本支部神奈川研究会 046・254・3362



小津監督と原さんを偲ぶ

第12回麦秋祭

8月12日13時半、鎌倉生涯学習センター。
小津安二郎監督「麦秋」上映と子役出演した城澤勇夫さんらの対談。千5百円。
申込は往復ハガキで〒248-0036手広4-31-20渡利方へ。
32・4802



能「葵上」・狂言「昆布売」など

第58回鎌倉薪能

10月7・8日17時、鎌倉宮。雨天中止。7日は狂言「昆布売」野村萬斎、能「葵上」武田志房、8日は狂言「昆布売」野村万作、能「葵上」金春安明。被災地復興に寄せて鎮魂の舞も。7千円。9月1日~申込。
問合せ・市観光協会 23・3050
申込 23・3545



まなぶ

▼第26回鎌倉市遺跡調査・研究発表会と速報展
8月7日9時55分、鎌倉生涯学習センター。講演「鎌倉と武蔵国東漸寺」と昨年度発掘調査の報告。無料、資料代千5百円(希望者)。3~7日遺物等の速報展も。
市文化財課 61・3857

▼学問の神様「荏柄天神社」を学ぶ
8月15日14時、鎌倉生涯学習センター。講師は荏柄天神社神職。無料。申込は5日までに往復ハガキで〒248-0006小町1-10-5同センターへ。
25・2030

▼鎌倉市長と夕張再生の会代表の講演会
8月16日19時、鎌倉生涯学習センター。松尾崇市長と夕張再生の会・上田博和代表がまちづくりリーダー論をテーマに講演とトークセッション。無料。要申込。
鎌倉青年会議所 25・5538

▼古代史学び隊 博物館見学会
8月20日9時20分、JR逗子駅。神奈川県立旭高校の西川修一教諭と東京国立博物館を見学。無料(交通費・入館料別)。要申込。
長柄・桜山古墳をまもる会 046・871・3187

▼今に生きる禅のくらし
8月19日14時、大船学習センター。円覚寺派・朝比奈恵温教学部長と坐禅体験。無料。申込みは8日までに往復ハガキで〒247-0056大船2-1-26同センターへ。
45・7712

▼講座「ブラジル人のライフスタイルとお国柄」
8月21日10時、鎌倉生涯学習センター。日系3世のブラジル人の生活の話。5百円。要申込。
自然環境と人間生活を考える会・渡邉方 090・4710・3790

▼講演会「未来に引き継ぐ鎌倉の歴史遺産」
8月21日14時、鎌倉女子大二階堂学舎。神奈川県文化財協会・八幡義信会長が「鶴岡八幡宮段葛・鎌倉大仏・今小路 吾妻鏡そして現代」をテーマに。資料代千円。
ICP鎌倉地域振興協会 090・6025・5107

▼神奈川県で想定される地震と津波について
8月23日14時、腰越学習センター。講師は神奈川県温泉地学研究所の本間直樹さん。無料。申込は10日までに往復ハガキで〒248-0033腰越864同センターへ。
33・0712

▼共感される文章術講座
8月27日14時、鎌倉市雪ノ下の銀の鈴サロン。木村文章店・木村吉貴代表の「届く言葉・伝わる文章」。5千円。要申込。
銀の鈴社 61・1930



美術館・文学館めぐり

県立近代美術館葉山
046・875・2800
クエイ兄弟―ファントム・ミュージアム 映像や舞台デザインなど、アジア初の回顧展 ~10/10
1300円
県立近代美術館鎌倉別館
22・5000
片岡球子展―面構シリーズを中心として 歴史的人物を描いた面構シリーズなど20点 ~9/25
600円
鎌倉国宝館
22・0753
仏像入門―ミホトケをヒモトケ! 仏像の姿や材料に注目して見方を学ぶ ~9/4
400円
鎌倉文学館
23・3911
たかどのほうこの世界 児童文学作家たかどのほうこの原画など ~9/19
300円
鎌倉市川喜多映画記念館
23・2500
夢みるハリウッド―映画に頬をよせて ハリウッド・カップルの恋愛模様を写真で辿る ~9/11
200円
鏑木清方記念美術館
23・6405
清方の美しき絵の世界 代表作「朝涼」など夏の風情溢れる作品 ~8/28
200円
観音ミュージアム
22・6100
カワイイKawaiiほとけさま 所蔵品から素朴な造形の仏様を紹介 ~9/27
300円
県立金沢文庫
045・701・9069
国宝でよみとく神仏のすがた 新国宝指定の「称名寺聖教・金沢文庫文書」 8/5~10/2
250円
山口蓬春記念館
046・875・6094
山口蓬春が慈しんだ仏の和と美 蓬春が蒐集した仏画と仏画の模写 8/16~10/16
600円
藤沢市アートスペース
0466・30・1816
Art Album
「side BMagic moments」
熊野淳司とFOOT ARTIST JUNの写真 8/6~9/4
無料
茅ヶ崎市美術館
0467・88・1177
夏の福袋「じぶんのまわり」展 五感に働きかけるオブジェやインスタレーション ~9/4
500円
神奈川近代文学館
045・622・6666
絵本作家・西村繁男の世界展 鋭い観察に基づく細密な絵本・原画など ~9/25
400円
そごう美術館
045・465・5515
レンブラント リ・クリエイト展2016 17世紀当時の色調などを復元した複製画 ~9/4
1500円



さんか

▼みどりのボランティア
8月3日内藤家墓地、6日泣塔、9月3日十二所果樹園。要申込。
鎌倉風致保存会 23・6621

▼鎌倉史跡めぐり
▽歩いて見よう宿場・門前町〝ふじさわ〟8月3・4・5・9日藤沢駅北口。遊行寺、藤沢宿跡など。▽夏風爽やかな建長寺と境外塔頭円応寺8月23・24・29・30日北鎌倉駅東口。建長寺、円応寺。▽秋の花咲く寺院に愛称あるお地蔵さま9月3・8・15・17日鎌倉生涯学習センター前。安養院、宝戒寺など。▽鎌倉に残る江戸後期の四大建築9月5・6日北鎌倉駅円覚寺側。建長寺、妙本寺など。▽初秋の秘境 台峯緑地から隠れ里へ9月13・16・27・30日北鎌倉駅交番横。光照寺、其中山房跡など。各5百円(交通費・拝観料別)。
申込は1週間前までにハガキかFで。
鎌倉ガイド協会 24・6548F24・6523

▼鎌倉ぼんぼりウォーク
8月6日14時50分、亀岡八幡宮。池子散策路から鶴岡八幡宮へ。5百円。
鎌倉歩け歩け協会 090・2633・3715

▼第75回実朝祭奉納俳句会
8月6日16時~20時、鶴岡八幡宮。16~17時投句。俳人の星野椿さんらによる入選者の発表と講評。千円。
鶴岡八幡宮 22・0315

▼逗子文化プラザホールオープンデー
8月7日逗子文化プラザ。9時45分、チケットもぎりなどレセプショニスト体験(小中学生、無料)。14・15時、プロに学ぶ吹奏楽の楽器体験(小学生以上、無料)など。15時、ダンス集団コンドルズのショー(5百円)も。
046・870・6622

▼歌のサロン
8月10日14時、鎌倉生涯学習センター。懐かしい歌を歌いましょう。千円。
古川方 22・2131

▼自然教育教室「池子の森から地球の道へ」
8月19日10時、逗子の池子の森自然公園。森の中を歩き地球の歴史を体感。逗子在住の小学4~6年。無料。
Fで申込。逗子ロータリークラブ F046・873・0226

▼鎌倉てらこや
▽てらハウス8月17・18・19・20・21・22・23日大船の千里ビル。午前学び、午後遊び。千円。小中学生と保護者。
84・9746

▼北鎌倉・台峯の緑をともに
▽山の手入れ8月20日10時、山ノ内配水池横。
▽山歩き21日9時、山ノ内公会堂。
北鎌倉の景観を後世に伝える基金・望月方 45・7420

▼第13回福祉教育セミナー
8月22日10時、逗子市市民交流センター。「福祉のまちづくりに向けた福祉教育」をテーマに、逗子の地域福祉活動の説明、講演、グループワークなど。無料。要申込。
逗子市社会福祉協議会 046・873・8037

▼桜の樹名板づくり
8月22日9時、大船駅周辺整備事務所。鎌倉の小学生以下の子ども。無料。
申込はメールsakuraaigokai@gmail.comで。
砂押川プロムナード桜愛護会 090・5785・1873

▼らんま先生のeco実験パフォーマンスショー
8月23日10時、鎌倉生涯学習センター。らんま先生のマジックなどで地球環境を考える。鎌倉在住・在勤・在学者。無料。
申込は22日までに。
市環境政策課 61・3421

▼フラワーセンター大船植物園のセミナー
A押し花アート教室9月10日10時半・13時半。3千円。B秋のこけ玉盆栽作り9月24日10時・13時半。2千円。C秋のデジカメ教室9月28日9時半・13時半。千円。
申込はAは20日まで、BCは31日までに往復ハガキで
〒247-0072岡本1018同センターへ。入園料360円。
46・2188

▼キッズフェスタ 小学生がつくる『けっこんしき』
8月25日11時、長谷の萬屋本店。結婚式のプロに学び、ウェディングプランナー、パティシエなどの仕事を体験。小学生と親。1組千5百円。要申込。
24・2040


鎌倉朝日新聞社

対い波

季節の心③

波に遊ぶ  佐伯 仁

●海水浴はいつから…
子供たちの夏休みも始まりました。空には入道雲、街ゆく人の額には汗、そして寝苦しい熱帯夜…暑さから逃れるため、人が求めたのは涼風であり、冷たい水、その代表は海でしょう。海での解放感を演出してくれるのは、カラフルなビーチパラソルです。俳句の季語には「砂日傘」「波日傘」があり、どこか長閑で日本的な情緒を伝えてくれます。 一方、私たちはいつ頃から海水浴に親しんできたのでしょう。古くから水泳は水練と呼ばれ、武術の一つでしたが、レジャーになったのは、明治期からです。明治18年(1888)陸軍の軍医が海水浴に医療効果を認め、出会ったのが大磯海岸でした。以来、ハイカラなレジャー地として逗子、鎌倉、鵠沼など湘南一帯に海水浴場が開かれました。 海への愉しみとは別に先祖は海の彼方に神の世界=常(とこ)世(よ)を信じ、エビス神を祀り、海に感謝してきました。祭りの際、「みこし」を山頂まで担ぎあげ、遠く光るを見せるのも、燈(とう)籠(ろう)を海へ流すのも、信仰心の表れといえましょう。海と戯れていても、海を崇め、畏れる心はわすれてはならないでしょう。



第65回実朝祭短歌大会

谷岡亜紀さんの講演と歌会

8月9日(火)12時半、鶴岡八幡宮直会殿。県歌人会の主催で、県知事賞、鎌倉市長賞、鎌倉朝日賞などが選出される。歌人・谷岡亜紀さんの講演「百人一首と源実朝」と歌会(作品の講評)、表彰など。資料代は一般千5百円。
木村方 22・3873



購入新図書のリスト抄

鎌倉市中央図書館(6月分)

鎌倉市中央図書館(25・2611)は6月に一般304冊、児童書51冊を収蔵した。一般的なものは下記の通り。
▼「日蓮信仰の歴史を探る」寺尾英智著(山喜房佛書林) ▼「三浦一族の研究」高橋秀樹著(吉川弘文館) ▼「足利持氏」植田真平編著〈シリーズ・中世関東武士の研究〉(戎光祥出版) ▼「鎌倉染色彩時記―千年続く古都の色と植物の物語」たなか牧子著(オフィスエム) ▼「藤沢市の昭和―写真アルバム」高野修監修 磯崎三郎ほか執筆(いき出版) ▼「湘南戦後文学紀行」ゆりはじめ著(江ノ電沿線新聞社) ▼「哲学者に会いにゆこう」田中さをりほか著(ナカニシヤ出版) ▼「スマホ時代の親たちへ―「わからない」では守れない!」藤川大祐著〈大空教育新書〉 ▼「保育の瞬間―「りんごの木」の保育・子育てエピソード」柴田愛子著(学研プラス) ▼「からだのーと」早川ユミ著(自然食通信社) ▼「おいしい雑草―摘み菜で楽しむ和食」平谷けいこ 赤間博斗共著 摘み菜を伝える会監修(山と渓谷社) ▼「やまとことば50音辞典―自分の名前の美しさに気づく」高村史司著(飛鳥新社) ▼「お礼状・季節のご挨拶・お見舞いの書き方―一筆箋とはがきで気持ちを伝える 100作例」浅倉龍雲著(日貿出版社) ▼「俳句を遊べ!」佐藤文香編〈小学館SJムック〉



まつり バザー

▼鎌倉 海のカーニバル
昭和の「鎌倉カーニバル」と「鎌倉アカデミア」の精神を受継いだ文化とアートの催し。
▽海のアカデミア7・8月中の夏休み、由比ガ浜海岸や市立第一小学校など市内各所。小学生~高校生と保護者。ビーチコーミングで集めたゴミで作品制作などのワークショップ(材料費)。▽海のカーニバル8月27・28日鎌倉海浜公園由比ガ浜地区など。山車や仮装行進隊のエレクトリカルパレード、盆踊り、マーケット、ステージ、海に関する展示など。
ルートカルチャーinfo_carnival@rootculture.jp

▼あおぞら園の納涼祭
8月3日16~18時、鎌倉市笛田のあおぞら園。ダンボール迷路、手づくりおもちゃの店、ヨーヨーつり、太鼓演奏など。
同園 32・0739

▼ふかさわ夏まつり
8月6・7日12~21時、鎌倉市立深沢小学校校庭と周辺。ずんどこ踊り、灯篭流しなど。
原山方 090・8114・9743

▼第44回清和納涼祭
8月20日17~18時半、鎌倉市植木の障害者生活支援センター鎌倉清和。模擬店、作品販売、かき氷・ポップコーン無料進呈。
46・8700

▼市民の浜の盆踊り大会
8月21日17~20時、鎌倉中央海水浴場。無料。
実行委 080・1797・6696

▼逗子の市(雨天中止)
亀岡八幡宮境内。▽フリーマーケット8月26日9~15時。雑貨・衣類・手造り品など約20店。▽骨董市27日8~15時。出店者募集。
片岡方 090・5442・3778

▼第16回幸寿会夏祭り
8月27日12~15時、鎌倉市関谷の鎌倉幸寿苑。盆踊り、屋台、ゲームなど。
42・5388



鎌倉生涯学習教養セミナー(8月)

22日 しの笛を吹いてみよう 安生通明
23日 ストレッチとダンス運動 寺坂裕美
24日 接客と心の関係について 手塚遼一
25日 音鼓知身(ミニ音楽会付) 菱田博俊・啓子
26日 楽に美しい帯結びと着物の知識 元泉伎美子
27日 源氏物語三十九帖「夕霧」 野田富士子
30日 あの頃、あの歌、実演と語り 奥山敏美
31日 手ぬぐい―本で作る人形ドレス 矢部基子

10~11時半、鎌倉生涯学習センター。無料。
講師は市生涯学習指導者。申込は同センター 25・2030



科学をひもとく科学体験教室(8月)

夏休みに県内の科学館・研究機関・企業が体験教室などで子どもたちが科学に親しむ場を提供。抜粋を紹介。詳細は「サイエンスサマー」HPで。

工作体験 バードコール(鳥の声のような音を出す道具)作り
1~7日10時半、12時半、14時、15時半。小学生以上。500円
はまぎんこども宇宙科学館
045・832・1166
生物観察会 磯で魚・ヒトデ・ウミウシなど水中観察 2・18・19・20日10時。4歳~中学生1900円大人2100円。3日前までに申込 観音崎自然博物館
046・841・1533
飼育体験 サメの餌付見学 6・13・20・27日13時。小学生以上。500円
メダカの飼育 7・21・28日13時。小学生以上。500円
イルカ・アシカとのふれあい、バックヤードツアー(各有料)など
京急油壺マリンパーク
046・880・0152
科学の祭典 科学の不思議、科学工作 7日10~15時半。無料
はこカメラ作り 27日9時半、13時半。小学3~6年。無料。往復ハガキで11日までに申込
県立青少年センター科学部
045・263・4471
天体観望会 火星・土星・月を天体望遠鏡で観察 13日19時。無料 藤沢市湘南台文化センター
こども館0466・45・1500
自然体験 身近な植物で紙づくり 13・14日13時。300円 花と緑のふれあいセンター花菜ガーデン
0463・73・6170
見学とワークショップ ビーチクリーンと漂流物探し 21日9時。無料
ワークショップ(ハンカチ作り) ~31日。300円
新江ノ島水族館
0466・29・9960


鎌倉朝日新聞社

北斎、歌麿、広重らの名品を一堂に

藤澤浮世絵館オープン

東海道藤沢宿や江の島の浮世絵をはじめとした郷土資料の鑑賞ができる施設「藤澤浮世絵館」が7月16日、17日辻堂駅東口から徒歩5分の「ココテラス湘南」ビル7階にオープンし=写真上、初日2日間に約1700人が訪れた。 藤沢市が1980年の市政40周年の記念に浮世絵や地域資料などの収集をはじめ、今までに約1500点を集めた。それを展示するための施設で、延べ床面積550㎡、総工費に1億4千万円をかけた。 東海道五十三次、藤沢宿、江の島、企画展示の4つのコーナーに分けて作品が紹介されている。第Ⅰ期の開館記念展では歌川国貞の「役者見立東海道五十三次駅」、広重の「東海道五拾三次之内藤沢」、喜多川歌麿「風流四季の遊 弥生の江之島詣」(購入価格350万円)など59点を展示。作品保護のため、1カ月毎に展示替えがある。 浮世絵の制作工程のパネル紹介、ビデオ放映、絵解きタッチパネルの設置もある。日本の伝統工芸に関心を持ってもらおうと、午後1時から「浮世絵すり体験」を行っている。親子で訪れた市内の中里祥くん(7)は版に墨を塗って「鬼(おに)鹿毛(かげ)」の版画を摺り、「楽しかった」と話していた=写真下。
午前10時?午後7時、月曜休館。入館無料。
問い合わせ同館 0466・33・0111


鎌倉朝日新聞社

製品輸入で開発途上国を支援

フェアトレードタウンに認定 逗子

開発途上国との公正な取引をまちぐるみで推進する「フェアトレードタウン」に7月6日、逗子市が関東で初めて認定された。熊本市、名古屋市に続き国内で3番目。 フェアトレードとは、開発途上国の人々に劣悪な労働を強いることなく、適正な賃金で生産された製品を買うことで、新しい経済や貿易の仕組みを作り出し、世界の貧困問題の改善をめざす国際的な運動。英国で2000年に始まり、世界では24カ国1800以上の自治体がフェアトレードタウンに認定されている。日本では「日本フェアトレード・フォーラム」が認定を行っており、同市では5年前から「逗子フェアトレードタウンの会」(長坂寿久代表)がフォーラムやイベント、企業や行政などへの働きかけを地道に重ね、今年4月「フェアトレードタウン宣言」を市長が行い6つ目めの基準を満たし認定された。 7月16日フェアトレード製品を扱う11団体が集まったマーケットが逗子文化プラザで行われ、記念パーティーで日本フェアトレード・フォーラムから認定証が授与された=写真。熊本と名古屋からも市民団体代表が駆けつけ参加者約百人と喜びを分かち合った。 (K)


鎌倉朝日新聞社

「桜花」上映会に寄せて

鎌倉美術連盟代表 村田佳代子

1945年(昭和20)、太平洋戦争の末期、とんでもない兵器が完成していました。場所は茨城県鹿嶋市神栖市にかつて広がっていた神の池基地です。プロペラも車輪もないただ敵艦に突撃するだけの特攻機「桜花」が今基地から飛び立ちました。 乗員は8人。沖縄上空までの90分彼らの人生の断片が語られつつリアルタイムで映画は絶体絶命の結末に向かいますが…。この春建長寺で乗員の慰霊祭があり、彼らの墓と供養塔に詣でました。この歴史を鎌倉市民に伝えようと決意しました。悲惨なだけの映画ではありません。多くの市民、特に夏休み若い家族でご覧頂き平和の大切さを語り合ってほしいのです。


鎌倉朝日新聞社

鎌倉花めぐり(144)

なじみ深いオシロイバナ

夏から秋にかけて庭先や道端などで、花筒をすーっと伸ばして紅色や黄色、白などの小さな花開かせるオシロイバナ。 中南米原産で日本へは2百年以上も前に渡来ししたという。オシロイバナ科の一年草、または多年草。高さ60㌢から1㍍になり、10㌢ほどの葉は先が尖り、基部はふっくらしている。花は径2・5㌢ぐらいで、花弁はなく、花弁に見えるのはがくで基部は緑色でふくらんでいる。花の根元にある緑色の部分は総苞。 花後の黒い種子には粉状の胚乳があり、そこからオシロイバナの名がついた。夕方開いて翌朝はしぼむので、「夕化粧」の名もある。イギリスではFour o'clock(フォーオークロック)というのだそうだ。 写真は実相寺。ヒグラシの鳴く本堂の脇でひっそりと咲いていた。花言葉は「臆病」「内気」。

小林千穂 文
松原省吾 写真



鎌倉朝日新聞社

鎌倉年中行事

8月

▼鶴岡八幡宮のぼんぼり祭 6~9日。6日15時、夏越祭。17時、俳句会。7日17時、立秋祭。9日10時、実朝祭。正午、短歌会。日本舞踊、献茶会、献華会、ぼんぼり回顧展など。
▼黒地蔵縁日 10日0時~正午、覚園寺。
▼四万六千日詣り 10日杉本寺、長谷寺、安養院。
▼閻魔縁日 16日山ノ内の円応寺。非公開。
▼鎖大師の施餓鬼法要 16日14時、本尊ご開帳。手広の青蓮寺。
▼鵠沼皇大神宮(烏森神社)人形山車 17日
▼鎌倉宮例祭 19日16時、前夜祭。20日10時、例祭。21日10時、後鎮祭。
▼玉縄首塚祭り 20日18時、ぼんぼり点灯。18時半、玉縄首塚で墓前祭。
▼片瀬諏訪神社例大祭 23~27日。


プロムナード

海と山に囲まれた自然の要塞が成立している、攻めにくい地形を利用して繁栄した鎌倉。そのような攻め込みにくい状況を今でも体感することができるのが「渋滞」だと感じます▼6月に車で鎌倉を訪れた知人が朝比奈ICから鶴岡八幡宮周辺に到達するのに約2時間かかった。どこの道も大渋滞をしていたので、鎌倉へ攻め込むのに苦労したそうです▼観光客だけでなく鎌倉に在住・在勤している人も苦労していますよね。特に仕事で車を利用している人は渋滞が死活問題に発展します。観光客と市民、どちらにとっても不幸な渋滞問題。渋滞のイライラをワクワクに変えるサービスがあると素敵ですね。 (N)


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