鎌倉朝日新聞 (7月1日号 2022年 第520号)

鎌倉朝日新聞社

「鎌倉彫御朱印」八幡様へ奉納

地元職人が共同制作

伝統鎌倉彫事業協同組合と鎌倉はんこの共同で制作した鎌倉彫御朱印が完成し、6月21日鶴岡八幡宮への奉納式が行われた=写真。 完成した御朱印10体が、同組合の三月一彦理事長や制作に関わった鎌倉彫職人の博古堂・後藤尚子さんら約10人と、同店代表で印章彫刻士の月野允裕(みつひろ)・千恵子夫妻らの手で同八幡宮本殿に運ばれ、松尾崇鎌倉市長らの参列のもと、祈祷され奉納された。 鎌倉彫の御朱印の構想は、月野さんが3年前に考え、鎌倉を地域が一丸となって盛り上げるための事業として2021年に「鎌倉市元気アップ事業」に認定された。 御朱印の大きさは6・8㎝四方、高さ6㎝など2種類。材料にツゲと、鎌倉市の「市の木」であるヤマザクラを用い、装飾部に鎌倉彫を施した。印影部には元々使われている鶴岡八幡宮の印章を忠実に写し、彫刻仕上げ加工し、何百年先も残るようなしっかりとしたもの作りを目指した。新型コロナウイルスのまん延防止でテレワークが推進され、「印鑑不要論」が持ち上がった最中の印章店と、衰退しかけている地場産業の鎌倉彫とのコラボだった。
「組合の皆さんも企画に賛同していただき、新しい道が開けた」と三月さん(70)。月野さん(43)は「無事、奉納を終えてほっとした気持ちだ」と笑顔を輝かせていた。


鎌倉朝日新聞社

義時公お位牌

覚園寺で開眼法要

清々しい晴天の6月13日、覚園寺(鎌倉市二階堂)本堂薬師堂で北条義時公の「位牌(いはい)開眼法要」が行われ、仲田順昌住職(49)らの先導で、同寺の役員、位牌の制作にあたった伝統鎌倉彫事業協同組合の組合員らが参列した=写真。 同寺薬師堂の前身は義時公が1218年に建立した大蔵薬師堂といわれる。大河ドラマで注目される本年、寺の起源となる義時公のお位牌を作製お祀りし後世に残そうと発願し、檀家らの賛同寄進を得て、義時公の799回目命日に供養した。 鎌倉彫で制作されたお位牌は高さ60㎝ほど。「當寺本願北條寺殿徳崇大居士」と彫られている。法要で、お位牌が人々の心をつなぎ、生きる人に一所懸命の勇気と元気、知恵を与えつづけることを願うと表白文が読み上げられた。


鎌倉朝日新聞社

61万円を寄付

ムジカおさらぎ会員募集中

60歳以上の団員からなる鎌倉混声合唱団ムジカおさらぎが鎌倉芸術館で開いた第34回定期演奏会のチャリティ募金を、6月17日、アルペなんみんセンターに50万円、東日本大震災記録映画制作支援の会に11万円を寄付した=写真は練習会場で。 同団は1988年に設立し、これまで1700万円以上寄付している。 演奏会は4月30日3年ぶりに開催。コロナ禍で活動休止中、退会者も出て260人ほどいた団員が180人になった。 主宰で鎌倉合唱連盟理事長の佐藤ゆりさんは「合唱は免疫力をあげ、誤嚥性肺炎を防ぐ。足腰を弱らせないためにも外に出て仲間とともに歌い、オーケストラとの演奏会を励みに生き生きとした生活をおくってほしい」と呼びかける。練習は毎週金曜の午前中、市内のホールで。
佐藤方 0467・25・4624


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「修理はおまかせ」

おもちゃ病院鎌倉

壊れた「おもちゃ」を無料で修理するボランティアグループ「おもちゃ病院鎌倉」が今年、開設20周年を迎えた。現在、30代~80代の会員のおもちゃドクター19人が活動を展開する=写真。 会員たちが知恵を出し合いながらおもちゃを修理して、次の活動日に引き渡す。費用は原則として無料で、部品などの実費がかかる。 会長の大嶋武志さん(75)は、「子どもたちと喜びを共有できるのが何より。コロナ禍で自粛していた活動を再開し、人手もあるのでぜひ利用してほしい」と話す。
第1水曜と第3土曜は市福祉センター( 23・1075)、第4火曜は笛田リサイクルセンター( 32・9094)で午前10時~午後2時の受付。持ち込みは一人1点、各センターへ事前予約を。


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鎌倉みほとけ紀行(122)

天養院・薬師三尊仏

梅雨の晴れ間、海と田畑が広がる三浦へ写真家の原田先生に同行して撮影ツアーに出かけました。  今回のみほとけはご存知「鎌倉殿の13人」のひとり侍所(さむらいどころ)初代別当(べっとう)(鎌倉幕府軍事長官)、勇猛で弓の名手として知られた和田(わだ)義(よし)盛(もり)公の念持仏、薬師三尊仏です。 像の安置されている三浦市初声(はっせ)町和田、天(てん)養(よう)院(いん)(浄土宗五劫(ごこう)山(ざん)天養院宝泉寺)のご住職に話をお聞きしました。像は元、天養院の斜(はす)向かいにあった安楽寺(天養院末寺、廃寺)の本尊で、義盛の館(やかた)の鬼門除け(北東)の鎮護として代々護持されてきたと伝えられます。 伝説によると、義盛が建暦(けんりゃく)の合戦で刀傷を受けての帰り、この御仏の前に額(ぬか)ずいて存命の喜びを祈ると、薬師さまのひび割れた顔や胸にかけて血が流れ出て身代わりになったそうです。義盛はこの像を念持仏として深く信仰しました。 歴史も古く、平安時代の作で、作者は行基(ぎょうき)(奈良時代の僧)と伝えられ、一木造りで特徴的な衣文(えもん)は流れるように深い翻波(ほんぱ)式彫刻法で見事に表現されています。右に日光菩薩、左に月光菩薩を脇侍、さらに十二神将(しんしょう)も眷(けん)属(ぞく)しています。 義盛は豪傑の武者と知られますがその実、情に厚く、身代わり薬師を深く信仰したそうです。 戦勝の加護と身の安泰、そして和田の郷に暮らす人々の病苦を除き、見守ってきた薬師さま。大きくひび割れしたそのお顔は戦国武将の俤(おもかげ)と慈悲に溢れていました。
一木造り、彫眼。
像高=薬師如来75・5㎝、日光菩薩111・0㎝、月光菩薩111・5㎝。
平安時代。県重文。


鎌倉朝日新聞社

「ひと」
緑化功労者農林水産大臣賞を受賞した

小澤 牧子(おざわ まきこ)さん

のこぎりで枝を払い、刈払機で草を刈る。鎌倉の緑を守る営みの先頭に立ってきた。その貢献が認められて、6月5日に滋賀県で開かれた全国植樹祭で、緑化功労者農林水産大臣賞を受けた。全国で3人だけの栄誉だ。 公益財団法人鎌倉風致保存会の活動に1997年から加わり、翌年から幹事を務めた。2016年から代表幹事となり、340余人の会員をまとめている。 保存会が所有する御谷山林、十二所果樹園をはじめ、鎌倉市内の寺社の境内や史跡で、倒木の処理や枝払い、下草刈りをする。その「みどりのボランティア」の隊長役。刈払機を使えるただ一人の女性会員だ。 鶴岡八幡宮の後背地「御谷」に1964年、宅地開発計画が持ち上がった。保存会はそれをきっかけにできた。大佛次郎らの著名人や市民が参加し、寄付を集めて計画地を買い取った。 日本のナショナルトラストの草分けで、これをきっかけに「古都保存法」ができた。 ところがこの法律で、保存会が指定していた地域のほとんどが守られることになったため、会は休眠状態になった。再び活動が盛んになったのが、小澤さんが参加し始めたころだ。活性化100人委員会で活動内容の検討をし、会員制度ができて、すそ野が広がった。 「活動を始めたころの朝夷奈切通は、大きな木が交差するように根こそぎ倒れかかっていた」と、当時を振り返る。専門の森林インストラクターとともに倒木を片付けた。 その後も、2019年の台風で、十二所果樹園の多くの木が倒れるなど、緑を守る仕事に終わりはない。 山の手入れが必要な理由を4つ挙げる。①生態系を守る②自然災害を防ぐ③歴史遺構を守る④自然に興味を持つ心を育む。 高齢化が進み、会員数は最盛期の半分ほどになった。 活動を次世代につなぐため、大学のサークルに参加を呼び掛けるなどしている。 鎌倉市大町で生まれ育ち、上智大学を出た後、東京に住んで出版・編集などの仕事をした。40歳を過ぎたころ、ぜんそくがひどくなった。ところが鎌倉に戻ると、ぴたりと治ったという。
「山の中は気持ちがいい。山菜をとったり、梅でジュースを作ったり、野遊びもできる。この恵まれた環境を家族で楽しんでもらいたい」。
70歳。
(文・写真 眞田正明)


み る

▼川喜多映画記念館
企画展「映画と音楽の素敵な出会いPart2」
9月11日まで。映画音楽の名作・名曲を映画関連資料と紹介。2百円。
▽関連上映 7月12・14・16日10時半、13・15・17日14時「すばらしき映画音楽たち」12・14・16日14時、17日10時半「ようこそ映画音響の世界へ」26・27・28・30日10時半、29・31日14時「いつも2人で」26・28・30日13時半、31日10時「海の上のピアニスト」各千円、小中学生5百円。
23・2500
▼現代美術
草間彌生・李禹煥他
ギャラリー伸 244081
▼生誕100年 ドナルド・キーン展―日本文化へのひとすじの道
7月24日まで神奈川近代文学館。日本文化研究第一人者キーンの足跡と生涯を紹介。7百円。
045・622・6666
▼葉祥明の世界―幸せへの道案内人
7月29日まで葉祥明美術館。これまで出版してきた絵本からメッセージ性が高い作品を集め、編集した新刊の原画展。6百円。
24・6536



き く

▼鎌倉交響楽団第18回ファミリーコンサート
7月2日14時。鎌倉芸術館。創立60周年記念演奏会。音楽でめぐる世界旅行をテーマに、ドヴォルザーク「新世界より」など。千円。
同館 0120・1192・40
▼第58回鎌倉合唱連盟定期演奏会
7月3日12時。鎌倉芸術館。25団体の演奏。無料。
酒井方 32・6904
▼海の日だヨ!全員集合
7月18日14時、鎌倉生涯学習センター。「情熱大陸」など名曲の演奏と「夏の思い出」などをみんなで歌う。2千円、小中学生千円。
鎌倉童謡の会B 090 ・2207 ・0031
▼フレッシュコンサート
8月5日18時、鎌倉生涯学習センター。昨年度の鎌倉市学生音楽コンクール最高位入賞者の演奏会。5百円。鎌倉音楽クラブ主催。
齊藤方 070・3131・5971



さんか

▼鎌倉ガイド協会 古都鎌倉史跡めぐり&講演会
A滑川のせせらぎと竹林の風とともに
7月1・6・14日9時。報国寺竹林、一条恵観山荘など。約3㎞。
B尼将軍・北条政子の愛と苦悩
20・22・26日9時。寿福寺から段葛、妙本寺など。約4㎞。
C鎌倉殿創建の三大寺院を巡る
28・30日9時。足利公方邸旧跡、永福寺跡など。約4㎞。 各集合は鎌倉駅西口時計台広場、7百円、交通費、拝観料別。
▽北条義時講演会 十三人合議制 比企氏の乱 17・21日10時、鎌倉生涯学習センター。5百円。
HPから申込。 24・6548
▼ハスの早朝開園
7月2・3・9・10・12~15・20~24・30・31日7時開園、大船フラワーセンター。4百円。
46・2188
▼エコ広場ずし
7月3日13~15時、4~10日10~15時。逗子文化プラザ。もったいない市、フードドライブ、生ごみリサイクルコーナーなど。
逗子ゼロ・ウェイストの会・海野方 090 ・9380・1422
▼逗子の市
亀岡八幡宮境内。
▽フリーマーケット7月29日9~15時(雨天
中止)雑貨・衣類 ・手造り品など約20店。
▽骨董市30日(雨天時31日)8~15時。 ※フリマ・骨董出店者募集。
片岡方 090・5442・3778
▼鎌倉ユネスコ協会
▽バザー7月10日10~14時、同会深沢倉庫(深沢中学へ上る手前の信号右折の長屋)。毎月第2日曜、雨天開催。※献品受付衣類・着物・雑貨・支援用食糧品。
44・9830
▽書きそんじハガキでアジア寺子屋支援未使用切手も。御成町11―2ヤノヤビル2Fへ送付。
080・6602・9498
▼北鎌倉・台峯の緑をともに
▽山の手入れ7月16日10時、山ノ内配水池脇。
▽山歩き17日9時、山ノ内公会堂。
北鎌倉の景観を後世に伝える基金・望月方 45・7420
▼ふらっとカフェ鎌倉 食を通じて多世代交流
▽7月15日17時半~18時半二階堂デイサービスセンター。音楽を楽しむ会&テイクアウト。
▽27日16~18時ソンベカフェ。店内飲食。各子ども2百円、大人5百円。テイクアウト5百円。
メール予約flatcafekamakura@gmail.com
渡邉方 090・5199・1654



まなぶ

▼第11回歴史講演会「鎌倉殿と小坪」吾妻鏡から見える不思議な小坪領域6月12日10時、逗子文化プラザ。講師は鎌倉考古学研究所理事・伊藤一美さん。7百円。
逗子の歴史を学ぶ会今泉方 090 ・8916・9574
▼こどものための手作り絵本講座
7月30日・8月1・3・15日全4回、10時・13時半。講師は絵本作家山本省三さん。2千円。小学生以上対象。
逗子文化プラザ 046 ・870・6622
▼学習センターの催し
鎌倉市在住者優先。申込は催し名、住所、氏名、を明記し往復ハガキで各センターへ。
【玉縄学習センター】
ズンバで楽しくフィットネス 7月5・19日13時半。無料。岡本2―16―3。20日必着。
44・2219
【大船学習センター】
遠藤周作文学の世界を見る 7月9・16・23日13時半。「沈黙」「深い河」などから人間を考察。無料。大船2―1―26。20日必着。
45・7712
【鎌倉生涯学習センター】ポルトガル語講座「入門クラス」 7月13・20・27日、8月3日18時半。無料。e-kanagawa電子申請。7月6日締切。
25・2030
【腰越学習センター】
南インド古典舞踊とインド神話・文化 7月17日14時。古典舞踊の演舞、神話や文化の紹介。無料。腰越864。7月7日必着。
33・0712


鎌倉朝日新聞社

育成プロジェクトの始まった放課後かまくらっ子

いざっ!!
鎌倉てらこや(85)

自分で作る自分たちの居場所
鎌倉てらこや事務局 豊田 晋

鎌倉市内に住む小学生が、学童保育として通う「放課後かまくらっ子」。この子 どもたちの放課後の居場所で新しい試みがスタートしている。中高学年を対象にした育成プロジェクトだ。 学童保育施設を対象にした厚労省の調査では全国的に低学年の利用が多く、学年が上がるにつれ利用が少ない。てらこやの活動で訪れる、「放課後かまくらっ子」もほとんど低学年だ。 私たちはその要因を年齢が上がるにつれて学童に「行かされる」という意識が強くなるからと考える。 そこで本プロジェクトでは、子どもたちが自ら遊びイベントを企画、運営することで、高学年の子どもも、「自分たちの居場所」として受け入れることを最終的なゴールとする。学生スタッフが企画・運営のプロセスに携わり、子どもたちを導く伴走の役割を担う。 昨年度、一緒に企画を作った男の子から「鬼ごっこはやりたくない」と嫌がられた。どうしてやりたくないのか聞けば、「以前タッチしたか、してないかで友達と喧嘩になったから」とポツリと答えた。頭を抱えていると他の子から「じゃんけんで解決したらいいよ」と一言。それならできるかもと男の子も主体的に取り組むようになった。「放課後かまくらっ子」という場所を居場所として、認めてくれたのではないだろうか。 今年もイベントへ向けて話し合いを進めている。子どもたちの心を受け止め、「自分たちの居場所」を共に作っていきたい。 鎌倉てらこや事務局 0467・84・9746
鎌倉てらこや事務局
0467・84・9746(平日13~17時)
http://kamakura-terakoya.net/



購入新図書のリスト抄

鎌倉市中央図書館(5月分)

鎌倉市中央図書館(25・2611)は5月に一般136冊、児童書45冊を収蔵。一般的なものは下記の通り。 ▼「西田幾多郎の哲学-物の真実に行く道」小坂国継著 岩波書店(岩波新書) ▼「源頼政と木曽義仲-勝者になれなかった源氏」永井晋著 中央公論新社(中公新書) ▼「この国の危機管理失敗の本質-ドキュメンタリー・ケーススタディ」柳田邦男著 毎日新聞出版 ▼「プーチンのユートピア-21世紀ロシアとプロパガンダ」ピーター・ポマランツェフ著 慶應義塾大学出版会 ▼「2050-日本再生への25のTODOリスト」小黒一正著 講談社(講談社+α新書) ▼「教養としての「金融&ファイナンス」大全」野崎浩成著 日本実業出版社 ▼「飛ばないトカゲ-ようこそ!サイエンスの「森」へ」小林洋美著 東京大学出版会 ▼「スタンフォードの眠れる教室」西野精治著 幻冬舎 ▼「ゲノムに聞け-最先端のウイルスとワクチンの科学」中村祐輔著 文藝春秋(文春新書) ▼「写真はわからない-撮る・読む・伝える-「体験的」写真論」小林紀晴著 光文社(光文社新書) ▼「小泉八雲-日本の霊性を求めて」池田雅之監修 平凡社(別冊太陽) ▼「ほったらかしで貯まる人のヒミツ」日経BP(日経BPムック) ▼「野口光が教える一生使えるダ―ニング術-大切にしたいものをお繕い」野口光著 秀和システム


鎌倉朝日新聞社

2021年鎌倉市長賞作品 「権威と虚構」志村順子

第49回 鎌倉写真連盟展

月13~17日鎌倉生涯学習センター。 鎌倉写真連盟(所属団体11、会員157人)の作品約160点。鎌倉市長賞・鎌倉朝日賞など36点を選出。
問合せ 湯浅方 090・2534 ・ 1459



市民が市民を支える「NPO鎌倉ファンド」応募募集

鎌倉でまちづくり、福祉、文化、子育て、国際交流などの分野で活動する、又は活動をはじめようとする市民団体に助成。 ●募集期間:8月1日~9月2日 ●助成金:総額40万円(1件10万円まで) ●助成団体数:5~8団体 ●助成対象期間:11月から1年間 ●公開審査:11月3日(書類選考通過した団体をプレゼンテーション審査) ●審査会場:たまなわ交流センター ●助成金の交付:11月8日~30日 ●応募:メールか書類持参。 ●問合せ:NPOセンター鎌倉・同大船
主催:鎌倉市市民活動センター運営会議


鎌倉朝日新聞社

季節の心(68)

清流が育む山葵 佐伯 仁

古き良き日本の風味
7月。文月。夏空が眩しい季節。暑い日の食事には辛味の山葵が欲しい。 山葵は古く飛鳥の遺構の木簡に「委佐俾」、万葉集に「和佐俾」、平安期の和名抄(辞書)には「山葵」とある。 同じ平安期の法典「延喜式」には若狭や越前、飛騨などから献納されたと記されている。 この記載からも香り豊かな日々が窺える。 興味深いのは室町期の御伽草子・『精進魚類物語』。魚類と野菜が優劣を競う。その中に山葵も登場している。 当時、山葵は地元の住民や修験者だけが知る、芳香性健胃剤だった。日本最古の薬草事典「本草和名」に山葵がある。 防腐、殺菌の効果があり刺身に山葵を添えるのも現在と同じ。江戸期、家康は駿府・有東木に山葵田を開設し山葵を庇護。 そして江戸期、握り寿司が登場。当時のいわばファストフードは大人気。山葵の旨さは江戸っ子を唸らせた。 日本食ブームの現在、香味と殺菌効果の知恵に世界のグルメも舌を巻く。
 滝しぶき まひて山葵の
  花濡らす  富安風生


鎌倉朝日新聞社

設立10周年記念イベント 全国をつないで
ミャンマーファミリークリニックと菜園の会
 MFCG(44)

  代表理事 名知仁子

当会は2012年の設立から本年6月12日、10周年を迎えることができました。そして今もミャンマーで活動を継続しています。 コロナ感染の蔓延、さらに2021年2月1日にクーデターが起こった国、ミャンマー。ほんとに何が起こるかわからないなか、10周年記念イベントを6月12日14時半、開催しました。その名も〝MFCG10周年 感謝の集い~ありがとう!これからも共に〟。 ミャンマーの現場と会の事務所がある東京・荒川区の会館を繋ぎ、約20人の支援者をお招きし=写真、さらに、ZOOMを駆使し、北海道から福岡まで繋ぎ、2部に分けて行いました。約120人のサポーターから申し込みがあり、企画・運営ボランテイア12人はうれしいやら緊張するやら…この2カ月、みんなで毎週のようにミーテイングを重ね、3日前はリハーサル、当日もリハーサルから開始。ミャンマー側の大雨で音が聞こえないハプニングもあり事前の確認の重要さを経験。巡回している村の地域健康推進員が作成した〝ゴミの歌〟も初公開―現地の村からのクイズや現地に向かうジェットコースターのような道のりを体感する動画など盛り沢山。 東京の会館に集まった支援者は久しぶりの再会に笑顔がこぼれました。鎌倉からの応援者もいて、嬉しい・楽しい・エネルギー交流があった2時間でした。
このイベントのために現地とお揃いの10周年記念Tシャツを作成し販売しています。不要な本の寄付も受け付けています。収益は現地の活動に充てさせていただきます。詳細はHP。
事務局 東京荒川区東尾久8―41―23
FAX 03・6807・7499
myanmarfcg.info@gmail.com
http://mfcg.or.jp/
https://www.facebook.com/mfcg.or.jp

【この記事は清興建設提供】



終の棲み家を考える(98)

土地の財産的な価値

土地を財産として持つことは、日々の価格変動が少なくて有利な方法です。首都圏の住宅地は条件が整えば安心して持っていられ、財産としても代々持ち続けられると思います。 「財産として安心して持てる」土地の条件はなんでしょうか。変形した敷地でなく、南に開けて、崖を含めない平らな場所が良いでしょう。近くに川や沼などの湿気のある所は避けたいものです。駅・スーパー・病院・銀行など、生活の便がよいことも大切です。 一番大事な事は建築確認が取れること。できれば公道に広く面している事などです。このような条件が揃っている所は殆どありませんが、昔ながらの家が相続等で売りに出される事が少なからずあります。そのときがチャンスです。 どのように使うかはじっくり考えれば良い訳で、住まいと賃貸物件を組み合わせ、相続税対策も考えながら、土地という財産を末代まで継承していく仕組みが出来上がります。 ほんの少し見方・考え方を変えるだけで、敷地一杯に無理やり3階建てを建て後で後悔せず、縁側で日向ぼっこができる様な家でゆったりと暮らすことも夢ではないかもしれません。
日向建設
鎌倉市大船1―15―3
0467・47・5454
http://www.hyuuga.co.jp/


鎌倉朝日新聞社

新緑の笹ヶ峰

鎌倉朝日新聞社

雨上がりのクロアチア

鎌倉朝日賞に日本画と洋画の力作

鎌倉美術展 3年ぶり

鎌倉美術家協会(米倉正美理事長・会員113人)の第55回鎌倉美術展が5月27日~6月2日鎌倉芸術館で開かれた。コロナ禍で3年ぶりの開催。日本画・洋画・工芸(染織・陶芸)の各部門で、公募の78点と会員・会有の作品108点の計186点が展示された。 55回記念賞3点、笹りんどう賞2点など45点が入賞した。鎌倉朝日賞は、日本画の酒井尚平さん(葉山町)「新緑の笹ヶ峰」と、洋画の井端美代子さん(横浜市)「雨上がりのクロアチア」だった。「『雨上がり』に戦争終結の思いを込めた」と井端さん。同会では「意欲溢れる力作があり、期待と希望につながった」と話していた。



ウクライナ避難民支援

市社協が窓口に

ウクライナから鎌倉に避難している人たちの支援を行うための協定を鎌倉市は5月25日、鎌倉市社会福祉協議会と締結し、来年3月末まで、市役所、各支所、市社協、老人福祉センターに募金箱を設置した。同日、寄付金の贈呈式もあった。 鎌倉ユネスコ協会会長で鎌倉大仏殿高徳院の佐藤美智子さん、凌波会の西松凌波さん、奥山幸猛・誼子夫妻(以上鎌倉市)と中田真弘さん(横浜市)の各個人から計14万4635円が贈呈された。


鎌倉朝日新聞社

スケッチ日和(56)

「久木大池」 黒川 明

逗子の久木大池は二つの池から成っている。上の小さな池はピンクの睡蓮が繁茂していたが、今では雑草に追い詰められて見る影もない。 下の大きな池には睡蓮がなく、その他の水草もない。自然らしい美しさを維持することは、自然のままではできないものらしい。 池の管理は大変だろうが、手を加えればきっと美しい風景が出現する、と期待している。 さて、絵の中ではどうにでも変えられるので、下の池に白の睡蓮を描きこんでみた。
水彩画 36×51cm



鎌倉年中行事

7月

▼鶴岡八幡宮の七夕祭 7日17時、鶴岡八幡宮。
▼大町・八雲神社例祭9~11日。9日9時半例大祭、関係者のみ。13時神幸祭。
▼天王祭 10日関係者のみ。小動神社・江の島八坂神社の合同祭礼。
▼三門梶原施餓鬼 15日8時、建長寺。
▼亀岡八幡宮例祭 16日11時式典、関係者のみ。13時神幸祭。
▼石上様の例大祭 18日、関係者のみ。御霊神社(坂ノ下)。
▼三浦義明墓前祭 22日関係者のみ。来迎寺。
▼荏柄天神社例祭 24日16時半宵宮、関係者のみ。25日10時半例祭。
▼開山忌 23・24日関係者のみ。建長寺。
▼観蓮会30・31日光明寺。
▼献灯会31日17時半海岸回向、18時法要。光明寺。
【海水浴場の開設】
〇鎌倉市海水浴場 7月1日〜8月31日。
〇逗子海水浴場 7月1日〜9月4日。
〇葉山町海水浴場 7月1日〜8月31日。
〇藤沢市海水浴場▽片瀬東浜、片瀬西浜・鵠沼7月1日〜8月31日▽辻堂7月16日〜8月31日


プロムナード

対面での会議、食事の回数が戻ってきたように感じています▼「リモート飲み」のように交流の機会もあったのですが、同じ会話だとしても、やはり対面での会話はホッとしますし、腑に落ちることが多いと感じるのはアナログ人間なのでしょうか▼人力車に乗っている観光客も映像だけでは体験することのできない「車夫の息遣い、心地よい揺れ、風を切る爽快感」などを楽しんでいるように感じます▼リモートの経験が対面の充実さ、大切さを浮き彫りにしてくれたと感じます。けれども小さな画面から色々な情報が簡単に得られるのは本当に便利です▼電車の乗客を見渡すと大半がスマホを見ていますが、外の景色も素敵で楽しめますよ。(N)


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