鎌倉朝日新聞 (11月1日号 2016年 第452号)

鎌倉朝日新聞社

庭園ギャラリー開設

11月6日にサロンコンサートも

鎌倉市大町在住の画家・村田佳代子さんが10月中旬、金婚式の記念に邸内にギャラリーを開設し、11月22日まで「History of FAMILY(家族の歴史)」の題の絵画展を行っている=写真。 鎌倉の美術の振興に尽力している鎌倉美術連盟代表の村田さんは、日頃から市内に気軽に利用できるギャラリーが少ないことを残念に思い、市民の発表の場づくりに自宅の庭を提供しようと開設にいたった。広さ10㎡ほどのガラス張りの建物で、20点ほどの小品が飾れるようになっている。 11月6日午後2時、邸内のミニホールでチェロ、ピアノ、ソプラノのサロンコンサートが開かれる。毎回さまざまな演奏者を招いて2006年から年4回開催しており、41回目。茶菓付3千円。要予約。村田さんは「美術と音楽を身近で鑑賞できるので、ぜひ地元の皆様に楽しんでいただきたい」と話している。 12月はクリスマスに因んだ作品展、1月は鎌倉の画伯や画友の小品を集めた新春展を予定。
入場自由。鎌倉市大町2―10―28 0467・22・1759


鎌倉朝日新聞社

異国の地で同郷のよしみ

ニューヨーク鎌倉会 発足

アメリカのニューヨークで、鎌倉を愛し、鎌倉にゆかりのある人が集う「ニューヨーク鎌倉会」の第1回会合が9月15日、現地のレストランで開かれ、発足式が行われた=写真。 今年7月初旬、ニューヨーク在住の篠崎晃さん(79)と脇田玲子さんが出会い、話をしているうちに同じ鎌倉出身で、横浜国大附属鎌倉小学校の同窓生であることがわかり、「ニューヨークに鎌倉をキーワードにする集まりを作ろう」と、媒介を通じて呼びかけたところ、入会希望者が30人にも及んだ。 「新橋発鎌倉着」を合言葉にニューヨークのレストラン新橋で行われた会合には、郊外も含む各地から28人が集まり、歓談した。壁に飾った江ノ電の風景画も好評で、ゲストで参加した全国県人会の事務局が「県人会はNYに25以上あるが、市民の会は初めてではないか」と話したという。 発起人で代表幹事の篠崎さんは10月初旬、帰国した折り、鎌倉を訪れ、「ニューヨークにいる親戚や知り合いなどにぜひ、会のことを知らせてほしい。NY滞在中、困ったことがあれば連絡してもらえればサポートできる」と会のPR活動をした。 入会条件は、鎌倉市出身者のみならず、鎌倉に馴染み深い方、鎌倉と何らかの繋がりがある人。
連絡先は篠崎 晃さん shinozaki@optonline.net
脇田 玲子さん reiko.whland@gmail.com


鎌倉朝日新聞社

鎌倉みほとけ紀行(65)

大慶寺・釈迦如来坐像

湘南モノレールや江ノ電の車窓が好きだ。観光地への道すがら人の息吹を感ずる住宅街を走り抜ける景観がいい。湘南深沢駅からほど近い、住宅街にぽつんと禅の古刹、大慶寺があらわれる。 弘安年間(1278年~87年)創建の壮大な禅宗寺院で、日本の臨済宗に多大な影響を与えた渡来僧、大休正念(仏源禅師)を開山とする古刹。創建当初は塔頭が五つも並ぶ関東十刹に列する格調高き大寺院。「寺分(てらぶん)」の地名の由来が「大慶寺分」、つまり「寺領であった所」といわれ、また付近にはかつての塔頭の名を残す地名も点在している。 境内には珍しい茅葺きの山門があり、その正面に聳え立つように仏殿が建つ。和尚様の案内で御本尊釈迦如来を拝した。像は堂々とした量感があり、歴史的に幾多の数奇な運命を辿った御本尊のお顔がやさしく見えた。 気さくに明るくお話される和尚様だが、その功績は大きく、円覚寺塔頭、そして大慶寺の復興を果たされた。また大慶寺の前住職は仏教学者(文学博士・華厳学権威)の鎌田茂雄先生がおられた縁もある。こうしてお寺も仏像も縁ある人に守られ、乱世を切り抜け、いまに受け継がれていることがあらためて有り難いと感じた。 永正9年北条早雲の鎌倉攻めで寺は壊滅的被害を受け、本尊釈迦如来は頭部のみが奇跡的に助かり村民が修復するが、再び上杉謙信の鎌倉乱入。前難を恐れて本尊を円覚寺にあずけておいたのだが、円覚寺は永禄6年の大火で像も消失してしまったのだ。そこで円覚寺154世奇文禅才禅師が大願を発し鎌倉仏師快円に命じて現在の釈迦如来像が造立された。 栄枯盛衰、人々の苦悩を受け止め慈悲が滲み出す様な像は、この世を遠くまで見渡し人々の平穏無事を願っておられるようだ。額にはルビー色の白毫相が輝いていた。
寄木造、玉眼、漆箔。像高79・5㎝。室町時代。


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体長4㎝のオオスズメバチ

鎌倉朝日新聞社

大きさ比較 ニホンミツバチとオオスズメバチ

鎌倉つれづれ(54)

オオスズメバチ 池田正弘

今年はスズメバチの被害が新聞・テレビでニュースとして数多く取り上げられている。この2、3年はスズメバチがめっきり数を減らして街中では巣を見かけることが少なかった。当欄8月号でニホンミツバチの復活を報告したが予想どおりにスズメバチも復活を果たした。ニホンミツバチは狩りバチであるスズメバチの貴重な食料で両者の群れの盛衰は正比例する。 ミツバチを初めて飼いはじめた頃、セイヨウミツバチを分けてくれた養蜂家は秋になるとスズメバチの襲来があるから注意すること、午前10時頃に偵察にやってきたスズメバチを駆除するとその日は襲ってこないと教わった。ところが鎌倉ではそうはいかない。確かに朝10時頃にスズメバチが2、3頭やってくる。それを捕獲してもすぐに次の偵察隊が現れる。スズメバチの棲息密度が異常に濃いとしか思えない。 鎌倉でよく見かけるスズメバチにはオオスズメバチ、キイロスズメバチ、コガタスズメバチがある。 オオスズメバチは地中に巣を作る。切り通しや谷戸が多く崖の上で根の浮いた古木の下は格好の営巣地となる。 キイロスズメバチは天井裏や軒下に巣を作る。社寺の古い建物は隙間が多く侵入しやすい、また軒の深い建物の庇は雨風がしのげて最高の場所となる。 コガタスズメバチは良く繁った木の枝に巣を架ける。剪定された生垣がお気に入りである。スズメバチたちにとって鎌倉ほど住みやすいところはない。 スズメバチの仲間は晩秋に来春の女王蜂を羽化させ一斉に巣を離れ越冬する場所探しに出掛ける。その女王蜂を育てる時期に最も活動を活発化させる。秋も深まり多くの昆虫たちがいなくなるとミツバチの巣箱を毎日のように襲う。 キイロスズメバチはミツバチの巣箱の前で待ち受け蜜を採取して動きが遅くなったミツバチを捕まえて近くの木の枝で肉団子にして幼虫の食料にする。キイロスズメバチに襲われてもこの時期にも巣箱の中には2、3万頭のミツバチは居るので群れが全滅することはない。しかしオオスズメバチに襲われるとひとたまりもなく全滅する。オオスズメバチは数十頭でミツバチを襲う。たった一日で数万頭の群れが全滅することもある。 ニホンミツバチはスズメバチに対抗できると言われているが正確ではない。ニホンミツバチはスズメバチが入り込めない細い隙間の奥を探して巣を作るがオオスズメバチに巣の中に侵入されるとやはり全滅する。被害は、一方は全滅でオオスズメバチの犠牲は十数頭に過ぎない。鎌倉でセイヨウ、ニホンを問わず蜂の飼育は中々に至難の業である。 スズメバチは肉団子を幼虫に与え、幼虫が出す分泌液を栄養源に一日百㌔㍍を飛ぶと言われている。この分泌液がスズメバチアミノ酸と云われアスリートといわれている人達が常用していて高価な栄養剤である。その為、スズメバチ駆除のプロは後の利用を考えて殺虫剤を使わない。


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女性消防団員も活躍

第1回葉山消防操法大会

一般町民が団員として活躍する消防団の技術向上を目的に、葉山町の6つの分団がポンプ車操法を点数方式で競う初めての大会「第1回葉山町消防操法大会」が10月2日町役場駐車場で開催された=写真。 7月に行われた県の消防操法大会でポンプ車の部の優秀賞を受賞した第4分団(一色)など各分団から合計約50人の団員が出場。5人1組で消防ホースの延長、接続、筒先の結合、放水などを所要時間、迅速性、確実な動作、チームワーク等を採点基準に、県大会に準じた方式で競い合った。 分団の、町内会など約2百人が見守る中、第3分団(下山口)が151・1点で優勝した。 同分団の森谷茜さん(34)は、幼稚園勤務の傍ら活躍する町内唯一の女性団員。今年初めて採用となった町の女性消防士3人とともに救命救急法のデモンストレーションも行った。「きっかけは消防団員だった父の影響。飛び込めば女性でもできることがある」と話し、男性に引けを取らない力強い動きで注目を集めた。 消防団員は非常勤特別職の地方公務員。町内在勤・在住の18歳以上の健康な人であれば誰でも入団できる。全体の団員数は約180人。自営業や一般企業に勤務しながら兼務する人が約8割を占めている。 (K)


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観光案内所サービス拡充束

鎌倉駅前に外貨両替機も

鎌倉市観光総合案内所がJR鎌倉駅東口みどりの窓口横へ移転し、業務を開始するにあたり、10月1日、鎌倉市長、観光協会会長、JR駅長らによるテープカットが行われた=写真。 外国人観光客の増加にどう対応していくかを市とJRが協議してリニューアルを決めた。 主な拡充点としては、デジタルサイネージによる観光情報を提供し、タブレット端末2台を設置し、自由に検索に使用できるようにしている。英語やロシア語など7カ国語に対応する案内所職員が交代制で勤務している。開所時間をこれまでより2時間延長し、午前9時?午後7時とした。 みどりの窓口そばのATM機設置場には外貨両替機も導入されている。


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2000人目の赤ちゃん誕生!

鎌倉市医師会立産科診療所

鎌倉市医師会立産科診療所「ティアラかまくら」(市内小町・高山照雄所長)で、満月の夜の10月16日の未明、2千人目の赤ちゃんが誕生。20日は「鯛の塩釜焼」付の祝い膳が用意された。  藤沢市在住の土橋美咲さん(27)と英(ひで)泰(ひろ)さん(27)夫妻の里帰り出産で、生まれたのは第一子で男の子。直(なお)弘(ひろ)くんと命名された=写真。夫妻は「元気にのびのびと育ち、心の広い子になってほしい」と話している。  同診療所は「市内で分娩できる施設がほしい」との要望を受けて、2009年2月に鎌倉市の援助のもと鎌倉市医師会により設立された旧鎌倉市内唯一の分娩施設。 妊娠から産褥までの全期間を通した助産師の妊婦と家族への細かい対応を心がけ、安全で快適なお産―子育てを目指し、鎌倉市民はもとより、市民以外の利用も多い。 母親や家族に向けての講座を随時開催していて誰でも参加できる。 2014年4月からは婦人科領域にも対応しており、市の子宮がん検診もここで受けられる。
問い合わせ 0467・61・0311


鎌倉朝日新聞社

【寄稿】俳句事業に10万円寄付
   百周年の鎌倉同人会

鎌倉同人会理事 松岡洋太郎

「鎌倉同人会」は、昨年百周年を迎えた由緒ある市民団体であるが、このたびその文化推進事業として「鎌倉市芸術文化振興財団」に事務局を置く「鎌倉俳句&ハイク」実行委員会に、鎌倉市内19カ所に設置されている俳句ポストの補修援助金として寄付を行った。 その贈呈式が秋晴れに恵まれた10月18日、鎌倉文学館前庭で行われ、富岡幸一郎同人会理事長から森田晃輔財団理事長に寄付金10万円が贈呈された=写真。 「鎌倉俳句&ハイク」は2004年に開設され、投句数は年間約1万句に及ぶ。児童からも投稿があり、観光客が鎌倉へ訪れる楽しみにもなっている。高浜虚子の孫星野椿氏、曽孫星野高士氏の選者による年間大賞などの表彰式は、毎年5月の鎌倉の文化事業として定着している。



終の棲み家を考える30

(31)基礎について

住宅の基礎の歴史を見ると、点から帯そして面に変わってきている事が分かります。昔の神社やお寺それに大きな屋敷等の基礎は独立基礎と呼ばれる作りで、柱が立つ部分の下を集中的に固め大きな石を据えその上に柱を建てたもので、現在まで狂う事無く建っている物も数多くあります。 その後、布基礎と呼ばれる作り方に変わり、固くした土の上に石を並べ、その上に土台という材木を敷き、その上に柱を立てました。この方法を改良して、石の代わりにコンクリートを使い、更に鉄筋を入れて強さを増しました。これはほんの十数年ほど前まで主流で採用されていました。 現在は、建物が経つ殆ど全ての床下を鉄筋コンクリートで固める、ベタ基礎と呼ばれる方法に変わってきています。この方法の良さは、建物を点や帯で支えるのでは無く、面で支える事にあります。地盤を固く強くして、基礎を面にする事で丈夫な土台になる訳です。 鉄筋の組み方にも決まりがあり、太さや本数も基準があります。打ち込むコンクリートの強度も打設方法も決まりがあります。湿気を避け・地質調査をし・地盤改良をして・ベタ基礎にする事でやっと建物を支える準備が整い、100年住宅が見えてくるのです。

日向建設
鎌倉市大船1―15―3
0467・47・5454 http://www.hyuuga.co.jp


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木版画 藤本宿

谷戸の風(41)

鎌倉の秋  山 内 静 夫

〝色鳥(いろどり)″という俳句の季語がある。 秋渡ってくる小鳥たちの中の美しい色の小鳥を指して言うことばだろうが、特に羽色そのものを言うよりも、色とりどりの美しい小鳥の総称という意味だろうと思う。このところ、起きて窓を明けると、きれいな小鳥のさえずりが数多く飛び交っているのを聞く。聞きわける耳を持っていない素人にとっては、どれだけの種類の小鳥たちが集っているのかわからないが、いかにも秋を感じさせる心地よい響きだ。欲を言えば、背景が美しく晴れ渡った秋空であったら、もっと澄んだ音色に聴けたのにと残念だ。 そう言えば、今年の秋は、九月から何となく長雨の印象しかない。残暑らしい暑さはなく、長雨の間にゲリラ的な猛暑が十月に入る頃まであり、とにかく季節感など全く感じられない誠に行儀の悪い気候であった。 私は、一年の間で十月が一番好きだ。最近の鎌倉は、春夏秋冬お構いなしに観光客が溢れる街だから、街中の人出はどうしようもないが、ちょっと横道へ外れたりすれば、街音も消えて、しっとりと物静かな町筋もあり、十月の爽やかな空気が流れて、鎌倉の良さを感じることが出来る。鎌倉らしい美しい外塀に囲まれたお屋敷、小路の佇まいは、時代と共に随分少なくはなったが、鎌倉のもつ本来の姿はまだまだ随所に残されている。 鎌倉の良さは何なのか、何処なのか、町の持つ本来の姿を知り、それを大事に守って行くにはどうあるべきか、行政の力など待っていたら大変なことになる。市民の、ここに住む人みんなの大きな宿題ではないだろうか。


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いまや古典となった赤羽末吉の「ももたろう」=福音館書店、初版1965年

文学つれづれ(145)

『桃太郎と一寸法師』(1)

アニメが普及した現代では大分様子が変わってきたが、桃太郎は長い間日本の男の子の理想であった。一ぱい食べれば一ぱい分、二はい食べれば二はい分、ずんずん大きくなって、日本一のキビ団子を持って、犬と猿とキジを従えて鬼ヶ島へ鬼退治に行く話は一点のためらいも淀みもない。日本の子供たちは、桃太郎に自分の将来の成長の姿をだぶらせて、心を躍らせてきた。 しかしなぜ、そんな立派な男の子が川上から桃に入って流れて来たのだろう。子供たちは、桃が「どんぶらこ」と流れてくるところも大好きだが、お婆さんに拾われた後ほどには、流れて来たことに注目しない。そもそもどうやって自分が生まれてきたのか知らない子供たちにとって、川上から桃に入って流れて来たというイメージは、自分の誕生の秘密がすんなりと納得できる、心躍らせる出来事なのだろうか。 しかし一体、桃はどこから流れて来たのだろう。かぐや姫を見つけたのは山の中で、しかもおじいさんだったのだから、桃太郎の話も、おじいさんが山に芝刈りに行って大きな桃を見つけたのではいけなかったのだろうか。これまでの桃太郎についての研究は、ほとんど、桃が川上から流れて来たことについて注目していないが、桃が川をどんぶらこと流れて来たということに、われわれの心を躍らせる何かがあるとしたら、もっとそのことを考えてみる必要はないだろうか。 桃太郎と同じように、日本の子供たちに人気のある一寸法師の場合は、現在の子供向けの話ではなく、御伽草子によると、少しも大きくならないので爺と婆に疎んじられて、お椀の舟で川を流れて行くのだが、桃太郎と比べると、一寸法師が川を流れて行く姿には、何か孤独な寂しいものが感じられる。また、姫の手に入れ方にしても、姫が寝ている間に姫の口に粟(あわ)を付けて姫を泥棒に仕立てて、姫が父親の三条の大臣に追放になるという話には、一寸法師の何か暗い情念が感じられる。しかし、とにかく一寸法師も鬼を退治して打ち出の小づちで美少年となり、姫と結婚してめでたしめでたしとなっている。 おとぎ話や民話の中に、その民族の夢や憧れ、また反対に、悲しみや苦しみといった人間の暗部が秘められているとしたら、桃太郎や一寸法師とは何だったのであろうか。桃太郎は川上―かつての日本人にとって山の奥深くにある川の水源は聖なる場所であった―から爺と婆の所に流れて来て、一寸法師は爺と婆の所から、川下の京の都という世間の雑踏の中へと流れていった。後に述べるように、日本人の感性にとって、川の流れというものが大きな意味を持っているとしたら、桃太郎や一寸法師が流れて行った川とは、いったい何だったのだろうか。 私の考えを述べる前に、これまでの桃太郎像がどんなものであったかを、滑川道夫の大著『桃太郎像の変容』(東京書籍、1981年)によりながら述べておきたい。 桃太郎や一寸法師の話のルーツは、遠く神話の時代にさかのぼるであろうが、桃太郎が昔話として成立したのは、室町末期から江戸初期にかけてであるというのが定説である。特に桃太郎の鬼ヶ島征伐は、倭寇や八幡船にみられるように、海洋へ発展しようとした当時の日本人の生命力の現れでもあったろう。新渡戸稲造は「鬼ヶ島とは、南洋諸島の総称である」としている(『随想録』1907年)。
(神奈川歯科大名誉教授)


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寺社や洋館に若人の美声

鎌倉で第1回アカペラ・サミット

鎌倉芸術祭のスタートを切る「第1回カマクラ・アカペラ・サミット」が10月1日、鎌倉文学館テラス=写真=と長谷寺観音堂横特設ステージで行われた。 無伴奏の声だけのハーモニー〝アカペラ〝を鎌倉から多くの人に伝えたいと、市内在住の音楽プロデューサー・マキノユキオさんが近隣の大学生らと企画した初めての催しで、9バンドが出場。小雨がぱらつく空模様だったが、歌声が雨雲を吹き飛ばしたかのように雨もやみ、ハーモニーが一帯に響き渡った。 明治学院大や筑波大などの学生ほか、社会人チーム、男性チーム、女性チーム、男女混合チームなどがそれぞれの持ち歌を披露。この日初ステージのチームもあり、真剣な取り組みに会場はしんとして聴き入った。 演奏後、観客の投票が行われ、得票の多かった5チームが午後から長谷寺のステージに。優勝はの筑波大学の男3、女2人のチーム「perhaps」で、10月10日に鎌倉宮で行われた宇崎竜童さんら出演の「鎌じゃず?鎌倉音のカーニバル」でもバランスのとれたハーモニーを披露した。


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地元製品の紹介やロボット対戦

鎌倉モノづくり展2016

鎌倉工業界の振興発展を目指して、市内の事業者が生産している製品・技術を広く知ってもらい、子どもたちにモノづくりの楽しさを味わってもらおうと「鎌倉モノづくり展2016」が10月15・16の両日、鎌倉商工会議所で開かれた。 初日の小学生向けの体験教室「紙で兜を作ろう」には約40組の親子が参加し、鎌倉市台の第一パック大船工場で製造された兜を組み立てた。2日目は9月に作った小型ロボットのデザインコンテストや対戦競技大会が行われ、小学校高学年の児童らが競い合った。 展示では、木工業者の鎌倉彫、金属・機械業者の製品紹介があり、食品業者のハムやかまぼこなどの試食コーナーも好評だった。


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サダコの折り鶴伝える佐々木祐滋さん

御成小で平和の出前講話

シンガーソングライターの佐々木祐滋さん(46)が10月14日鎌倉市立御成小学校(中澤純二校長)の3・4年生約2百人に平和の出前講話を行った=写真。 佐々木さんは広島平和記念公園にある「原爆の子の像」のモデルで「折り鶴の少女サダコ」として知られる佐々木禎子さんの甥で、2009年ごろから禎子さんに因んだ広島の原爆の話や、歌で平和を訴える活動をしている。 2歳で被爆した禎子さんが12歳のとき、白血病を発病し、入院してから8カ月で亡くなったこと、病床で生きる希望の願いを込めて1600羽の鶴を折ったこと、その鶴は真珠湾に展示されていることなどを話し、「戦争がなくなるように、いじめや、相手を傷つけるような行為はしないで。思いやりの心を大切にね」と児童たちに呼びかけた。 「なぜ、病気になったの?」「お墓はどこにあるの?」と子どもたちは関心深く問いかけ、佐々木さんの歌にも手拍子で参加していた。


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70歳からの人生

豆紙人形作家の生き方語る講演会

指先ほどの大きさの小さな豆紙人形の展示と、作家・マサコ・ムトーの人生を語る講演会が9月30日、鎌倉市小町の鎌倉婦人子供会館で開かれ、約百人が参加した。 講演したのは、マサコさんの長女で、エッセイストで作家のヒロコ・ムトーさん(横浜市港北区在住)。 70歳からパステル画、88歳から豆紙人形の制作を始め、約3百点を制作し、パリでの個展を成功させ、93歳で亡くなった母親の生き方を伝え、ハーブの伴奏で朗読を行った=写真。


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「ひと」 寺のあるべき姿を思う建長寺派宗務総長

石澤彰文(いしざわしょうぶん)さん

鎌倉五山第一位の臨済宗建長寺派大本山・建長寺の宗務総長に就任してから10カ月余り。今年は宗祖・臨済禅師の千百五十年、中興の祖・白隠禅師の二百五十年遠諱を来年に控えてさまざまな事業を展開してきた。記念行事はほぼ終わり、寺のあるべき姿に思いをはせる日々である。 横浜市金沢区富岡の臨済宗建長寺派・長昌寺の長男として生まれた。妹が3人。「父のあとの住職を継ぐのが宿命だった」。鎌倉学園中・高校から慶應義塾大学文学部に入学。サークルは歴史を誇る「仏教青年会」に所属。 大学を卒業すると京都・建仁寺の専門道場で4年半の修行。「午前3時には起床。厳しい僧堂生活だった」。祇園や先斗町が近く、舞妓や芸妓が境内や町を行き交っていた。「遊びに行くなんてとんでもないことだった。托鉢(たくはつ)で回るだけだった」。  京都から戻ると、慶應義塾大学通信教育の教材を作る会社(現、慶應義塾出版会)に就職。教授の教科書づくりにも携わった。英文学の西脇順三郎教授らとの出会いは楽しかった。「ラッシュにもまれたサラリーマン生活はいい経験になった」。 父親の死去に伴い1980年5月、長昌寺の住職になった。境内には直木賞で知られる直木(なおき)三十五(さんじゅうご)の墓がある。三十五の50回忌をきっかけに1983年以来毎年、命日(2月24日)直近の日曜日に墓前祭「南国忌」を行っている。 昨年12月、宗務総長に選出された。「思いも寄らなかったが、これも仏縁だと受け止めた」。宗務総長は吉田正道管長の補佐役であり総務部、法務部、教学部、財務部、内務部各部の統括・調整が主な仕事。「鎌倉時代からの伝統を踏まえた諸儀式、多彩な人との付き合い。改めて、奥の深さを実感している」。この10カ月余の感想である。 10月29、30日に建長寺・円覚寺で行われたこれまでにない規模の「大坐禅会」も無事終わった。東京国立博物館で27日まで禅の至宝3百点を展示した大展覧会を開催中。 記念行事は最終段階を迎えややほっとしている。建長寺派407カ寺を見渡しながらこれからの寺の在り方を考えるこのごろである。「宗旨を守り、訪れる人が心静かにお参りできる雰囲気を保ちつつ、これまで通りコンサートや催しに場を提供するなど社会に貢献していきたい」。  母校であり、建長寺との縁が深い鎌倉学園の理事長も務める。71歳。
文・写真 浅田勁


鎌倉朝日新聞社

健康百科通信(91)

かかりつけ医は担任の先生
  医学博士・日本消化器内視鏡学会指導医・
  日本東洋医学会指導医   小尾 龍右(りょうすけ)

小学校では担任の先生が全教科を教えて下さいます。勉強だけでなく、友達と喧嘩してしまったときには、仲直りの方法を一緒に考えてくれます。なぜなら、学童期は学力だけでなく、生きる力を身につけていく時期ですので、担任の先生が大きく見守って下さっているのです。 実は、かかりつけ医の役割も同じです。かかりつけ医はみなさんの健康を色々な角度から見守っています。体のこと、精神的なこと、家庭のこと、学校のこと、お仕事のこと。どれかひとつでも問題があれば、健康を損なってしまいますね。 ぜひ、担任の先生のような、かかりつけ医をもってください。もし、とても悪いところが見つかったら、専門医を紹介してもらいましょう。専門医は個別の教科を専門的に指導してくださる、塾の先生のような存在です。 健康は宝です。元気な日々が送れるよう、あなた自身のことを大きく見守ってくれる、かかりつけ医をもち、御身を大切になさってください。

おび内科・漢方クリニック院長
鎌倉市岡本2―1―10
0467・42・7288


鎌倉朝日新聞社

大隅秀雄作「KEHAI」=昨年度展示作品・建長寺

鎌倉朝日新聞社

榎俊幸作「楽猿図」「遊猿図」(手前の作品)と麻殖生素子作「曲(」奥の作品)=昨年展示作品・浄智寺

鎌倉朝日新聞社

小川勝久作風景曼荼羅「波動」「紅白梅図」=昨年度展示作品・円覚寺

古都・鎌倉の文化遺産を舞台に新たな光を発信

観○光(かんひかり)ART EXPO

開催中の「第11回鎌倉芸術祭」(12月7日まで)の応援企画で「観○光(かんひかり)ARTEXPO2016 鎌倉展」(11月25日~12月4日)が建長寺、浄智寺、円覚寺で開かれる。今年で7回目を迎える同展について、実行委員長の中堀慎治(画家)さんにうかがった。

お寺は日本人の心の故郷です

催し名の冠に「観○光」とありますが。

観光とは、色々なところへ出向いてゆき、見識を広め、自分の今の生活に役立てて、未来に対する糧とするという意味があります。で、2つの文字の間に入れた○は「窓」なのです。自分を見つめなおす窓という趣旨で入れました。そして、その窓を通して未来を見る。その意味で「観が光る」です。

この催しは、そもそもどなたの提唱で始まったものですか。

僕が提唱しました。たまたま京都の作家から、京都のデパートで展覧会を一緒にやりませんか、という誘いがありました。でも展覧会へは何度も参加していたので、京都でやるのだったら今こういうことを考えていると逆に提案しました。 例えばお寺で展覧会をやったら、と。そういうところで啓発されて作られた作品を展示して多くの人に見てもらう。不特定多数の人たちが来る場所で展示して、意図せず見てしまうようにする。そうすると作品を思いがけずに見て、心に感じたことが5年後、10年後に花開くかもしれない。そういうことを僕は考えているのだけれどもと言うと、向こうからは「それ、面白いね」という賛同の答が返ってきました。そこで京都のお寺をお願いして歩き、実際に形にしていったわけです。(今年度の京都展は4月29日~5月8日に開催)

「観○光」の○は窓であって心の表現とのことですが、禅宗では○は人の心を現すと言われていますが。

その件に関しては、どう捉えていただいてもいいのです。お寺に行って作品を鑑賞した人が、そこで感じたものを持ち帰って自分の中で反芻して、それを元にした何かを感じていただければ。

作品を通してですね。

そうです。作家がその場所(寺院)をちゃんと見て、こういう作品を作ろうと見立てて作っているのです。作品を鑑賞することで、作家が何を見、感じたかということを鑑賞者が感じる。

具体的にどんな活動をしようとしたのですか。

お寺という空間に自分を置き、そこで何かに触発され、作品を創るということは、ただ作品を作るのとは違った制作プロセスを辿るわけです。

お寺の空間で心の対話をして作品を制作しお寺に展示することに意義があるということですね。

日本の歴史のほとんどに寺社が関わっています。日本人の歴史はそういう歴史なのです。もう1度それを見つめなおす場所はやはりお寺しかないんじゃないかと考えました。

求む、お寺で心の対話できる人

展示するジャンルは。

ありとあらゆる作家に参加していただきたいと思っています。現代に生きる我々が、寺という場でどう考えるか、葛藤の結末を見せていただきたい。作品を。見学者には、その結果としての作品を見ていただきたい。

なんでもありということですか。

要は質です。そのためには作家が対象をよく租借して作品に作り上げるだけの力を持っていないといけない。ですからお寺での無言の対話を形に表現できる能力のある作家を選んでいるのです。

先ほどらいの話は、仏教思想に合致しているかどうかという話ではないのですね。

お寺の宗旨に合っているかどうかということではなく、日本人にとって歴史の集積された場所としてのお寺から何を感じ取ったかということがとても大切なことなのです。

ARTEXPOという表現は。

海外の作家にも日本を見立ててもらいたい。日本の心や歴史観を見立ててもらい、その成果としての作品をそのお寺に寄付してもらう。将来的に世界中の人を日本に呼びたいです。 今お寺には外国人が大勢来ていますが、その人たちがもし作家だったとしたら、禅寺の庭を見てそこから啓発されたら。キリスト教徒もいますが、日本の仏教のそういうものから何かを感じ啓発され、作品を作りたいと思う人が現れたら、そういう作品を発表すればよいのです。それが、観光なのだと思います。自分の未来に光を見ることです。

今年のテーマは「円相」です

禅宗の言う「円相」と関連していますか。

鎌倉は3会場とも禅宗のお寺です。禅宗というものに対して、自分がそのお寺から啓発されたかということです。そのお寺がどういう歴史で成り立っているかということ、そして自分の作品を提示することによって、いかにそのことを租借した上でその作品を作ったかとを作品自体で表現するということでしょう。

応募数は。

今年は10人の応募があり、8人が選考を通過しました。 近代美術館の学芸員や画廊の経営者、デザイナーなどで構成する選考委員会委員の評価点で合否が決まります。すでに作られている作品は、あくまでもこういう作品を作る能力があると選考委員会にはかる資料として提出するだけです。 選ばれた人たちはそこから作品作りに入るのです。作家は現場に行っていろいろな啓発を受け、それを基にして創作するのです。今頃は作品を作っている真最中です。

搬入は。

11月24日です。

寺との対話で生まれた成果を、見る人も感じ取るということですね。

作家がその場で啓発されて何を感じて作品に仕上げたか、そのプロセスを見ていただきたいのです。その場がまずありきなのです。そこで何を見たかが第一段階の核心部分です。「見立てる」です。

3つの寺が会場となりますが、それは単なる展示場所ではない、ということですね。

それぞれの作家が、私はここで作品を展示したい、と希望を出します。第一希望、第二希望まで聞いて、その上であなたはそこ、と指定するのです。作家はその寺に行って何かインスピレーションを受けたうえで創作に入るのです。

どうもありがとうございました。

『観○光ARTEXPO 2016 鎌倉展 「○円相」』

会場 建長寺 浄智寺、円覚寺(龍隠庵)
日時 11月25日?12月4日午前8時~午後4時30分
料金 無料(拝観料別途)
観○光ARTEXPO 090・9840・4290


いざっ!!鎌倉てらこや(30)

和賀江島上陸作戦?!  上江洲 慎

空は快晴。海は凪。10月15日(土)材木座海岸で「第2回 海LOVE鎌倉」を開催した=写真。OS(Save Our Shore)/神奈川県海水浴場組合連合会・鎌倉アウトリガークラブ・鎌倉ライフガードの皆様に多大なるご協力をいただき和賀江島への接岸にチャレンジした。 海に入る前には、ライフガードのお兄さんから、楽しい海が危険な海に変わるリスクのレクチャーを受け、安全に関する管理を実行。その後、鎌倉アウトリガーカヌークラブの皆さまからカヌーの漕ぎ方を教えてもらい、いざ航海! 声を合わせ、動きをあわせ、前進していく。ものの5分で景色が変わる。いつも眺めている海から、いつも暮らしている海を眺める視点の転換が新鮮な気持ちを与えてくれる。 「ボートを漕ぐ腕に感じる海面の重み」 「風をきり、進んで行く爽快感」 「透明に輝く海面の美しさ」 「海中に広がる豊かな自然」 和賀江島の歴史が、子どもの感性は正直で、瞬発的。ヒトデがいるよ、の案内に即座に反応し、カヌーから身を乗り出す。海中に腕を突っ込み、ためらいなく掴んだのは、イトマキヒトデだった。 「やったー!捕まえた!」 この感動が、何かにチャレンジする気持ちを育むのだろう、と直感した。 わずか20分の航海で、五感が研ぎすまされ、視点が変わり、自分と街の関わりが変わっていく。そんな感動が身近に広がるまち、鎌倉。 まちが自ずから子どもを育てる、そんな仕掛けを今後も作っていきたい。

鎌倉てらこや事務局
0467-84-9746(平日13~17時)
http://kamakura-terakoya.net/


鎌倉朝日新聞社

杵屋勘志津さん

ティータイムを楽しむ展

鎌倉彫後藤会の作品215点

鎌倉仏師の流れを汲む後藤家28代後藤俊太郎氏が1956年(昭和31)に創設した鎌倉彫後藤会(後藤尚子会長・会員1200人)の「鎌倉彫 ティータイムを楽しむ展」が10月中旬、横浜会場の三渓園で行われ、2千人が来場し、盛況だった。 11月24日から27日まで、鎌倉会場の北鎌倉ツドイで行われる。 スタンドや花瓶、食卓を彩るカップや器など215点が出展される。 後藤さんは、「鎌倉彫を始めて3年の方から50年のベテランまで『創る楽しさ、観る楽しさ、使う楽しさ』をモットーに制作している趣味の鎌倉彫作品をぜひ、ご覧ください」と話している。 午前10時?午後4時、最終日は3時まで。
問い合わせ
0467・23・7822


鎌倉朝日新聞社

十二所温泉の源泉

鎌倉の失われた風景(30)

鎌倉の鉱泉宿 十二所温泉 島本 千也

明治期から昭和初期にかけて鎌倉の各所に鉱泉宿の記録がある。 『現在の鎌倉』(明治45年)には扇ガ谷の要山鉱泉香風園、養気園、米新亭、深澤の山崎園の4カ所が記載されている。高浜虚子の昭和11年11月27日の鎌倉俳句会は十二所温泉で行われた。
 客あれば鉱泉沸かす紅葉宿
 鉱泉をわかす煙や夕紅葉
十二所温泉と言ってもその存在を知る人は現在では少ないだろう。鎌倉の近代史年表には昭和5年に「十二所地区に鉱泉が出た」とある。その後、鉱泉宿へと発展したと考えられる。 鉱泉宿があった場所を尋ねてみた。場所は十二所の入口あたり、明王院の近くという情報と虚子の句だけが手がかりである。明石橋から明王院手前、滑川の右岸へ入っていくとすぐに太い筒条の土管を発見し、近づくと土管から水が染み出ていた。高さ1・5㍍ほどの土管の内側をのぞくと白濁した水がたまり水となって、かすかに硫黄のにおいがした。湧水らしくフツフツと泡がでていておそらく、これは温泉と関係があるだろうと判断できた。土管のある敷地内のチャイムを押したが留守であった。近所にお住いの方を見つけて尋ねると、確かに土管の場所が源泉、湯治場のような鉱泉宿があったという。元の経営者は現在も敷地内に居住し、屋号は温泉ということであった。 鉱泉の温度は低く入浴には沸かす必要があった。皮膚病に効能があり、皮膚に病を持つ人が多く訪れていた。あの水をもらって風呂に入ると肌がすべすべし、あせもなどは治癒した。体に良いと飲んだこともあるという。 虚子の鎌倉俳句会の記録には深澤村寺分にあった陣出温泉へ出かけたものもある。
 植ゑかけて捨てある山田あわれなり
 田植廣し山の麓をバス通ふ
 足許に早苗の束の浮いてをり
昭和13年6月24日、鎌倉俳句会。深澤村、寺分、陣出温泉宿。 陣出温泉は現在の山崎地区、旧自動車専用道路、モノレールの線路近くにあった。十二所も深澤村寺分も昭和10年代まではのどかな農村地帯で、一面の水田風景の中に鉱泉宿は営業していた。


鎌倉朝日新聞社

NPO法人 ミャンマー ファミリークリニックと菜園の会(16)

ステファ二・レナト賞受賞!  名知仁子

ミャンマーの南西部 デルタ地域・ミャウンミャからこんにちは! 今回は皆様にステファ二・レナト賞を受賞したことを報告します。http://nangoc.org/information/2016.php
この賞は2003年に 東ティモールで活動中に不慮の交通事故で亡くなった故ステファ二・レナトさんの名前がつけられています。ステファ二・レナト神父をご存知の方もおられるかと思いますが、1964年に来日以来、神父としての活動以外に社会的弱者の立場に立ち、人間の尊厳を守る活動をしてこられました。 今回の受賞は、発展途上国の人々の健康を守る活動を継続したこと、さらに自立にむけた支援をしていることと、私自身が進行乳癌を患いながら(あと1年で完治)も、人生をかけて尽くしていることを評価されたと聞いています。 そのような名誉ある賞を受賞できたのも、これまで我々の団体「ミャンマー・ ファミリークリニックと菜園の会(MFCG)」の活動をいつも支えてくれる運営パートナーやボランティア、また、この鎌倉朝日新聞を購読し、我々の団体の活動に共感し、寄付や会員になってくださった皆様のお力添えがあったからだと感謝しています。この紙面を通じて当会を知り、ここミャウンミャの活動資金を支援してくださる鎌倉の皆様には紙面を借りてお礼を述べさせて頂きたいと思います。本当に 本当に 本当に どうもありがとうございます。 MFCGはこれからもミャンマーの無医村で住民に「巡回診療」「保健衛生指導」「家庭菜園支援」の活動を通じ保健衛生・栄養などを学ぶ機会を提供し自立支援をサポートしていきます。
11月14日(月)18時半から鎌倉芸術館で講演会をします(参加費千円)
11月26日(土)27日(日) 増上寺(東京・港区)で行われるミャンマー祭りに出展します。27日はさかい・内科胃腸科クリニック(鎌倉・雪ノ下)酒井太郎院長も参加します!当日皆さまとお会いできることをメンバー一同楽しみにしています。

(同会代表/医師・気師)

【連絡先】
日本 東京荒川区東尾久8―41―23
03・6807・7499

【ミャンマー】
3G Kanbe Road 6 Ward YankinTownShip Yangon Myanmar
myanmarfcg.info@gmail.com
http://mfcg.or.jp/
https://www.facebook.com/mfcg.or.jp



第61回鎌倉田楽寄席

11月3日商議所ホール

桂歌丸門下の桂歌助さんの寄席が11月3日午後2時、鎌倉商工会議所ホールで行われる。 鎌倉市古町の小料理屋「田楽屋」が10年ほど前から毎年開いていて、常連も多い。春風亭美由紀さんの俗曲も。
2500円、問い合わせ田楽屋
0467・23・2121



小学生から町内会員ら快走

鎌倉市民駅伝大会に約440人

第38回鎌倉市民駅伝競走大会が10月16日鎌倉市立七里ガ浜小学校周辺で開かれ、小学生から一般まで約440人が参加した。鎌倉市陸上競技協会の主催。各チーム共、秒を争う接戦となった。優勝チームは次のとおり。

▽小学生男子=FC七里A、女子=清泉小学校▽中学男子=手広中A、女子=深沢中A▽一般男子=栄光学園高校A、女子=鎌倉高校▽自治町内会=七里ガ浜ランナーズA


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だんかづら

桜文鳥のもこ(9歳)とくー(8歳)。1歳違いの母子で結構な老鳥さんです。ペンギンのようなカラーリングがチャームポイント。2羽とも臆病で、鳥カゴから出すと家具の隙間に隠れてしまってさあ大変!
梶原 広川さん方


鎌倉朝日新聞社

画廊・ギャラリー

●小倉遊亀・平山郁夫ほかギャラリー伸(絵画売買)
24・4081

●ギャラリー一翠堂
11月3~7日島谷満孝作陶展、9~13日山崎善明陶展、19~23日第13回やぶ小路工房展(写真)
22・3769


鎌倉朝日新聞社

始めましょう

●秋の新入会員募集中!
楽しくしっかり身につく!をモットーに25周年。専用教室で本格的に学習。花のある生活、始めませんか?湘南フラワーコーディネート(SFC)スクール
0466・28・2731


鎌倉朝日新聞社

「アクト・オブ・キリング」


み る

▼特別展「忍性菩薩―関東興律七五〇年」
12月18日まで県立金沢文庫。東国に真言律宗を広めた忍性の生誕8百年を記念し、極楽寺・称名寺の文化財を中心に紹介。
7百円。 045・701・9069
▼開館1周年記念展「長谷寺縁起の世界」
12月18日まで長谷寺の観音ミュージアム。開館1周年を記念して、大和長谷寺の縁起資料をあわせ鎌倉長谷寺の開創伝承に関わる資料など紹介。「長谷寺縁起文」(市指定文化財)、「長谷寺縁起絵巻」(県指定文化財)など。
22・6100
▼川喜多映画記念館
▽企画展「世界のクロサワとミフネ」1月15日まで。3百円。
▽映画11月1~3日「雨あがる」、4~6日「隠し砦の三悪人」、15~17日「どん底」、18~20日「用心棒」、29~12月1日「天国と地獄」千円。
▽トーク3日15時、映画監督の小泉堯史さん。千円。
23・2500
▼特別展「清方の美 季節の装い」
11月27日まで鏑木清方記念美術館。江戸から明治の市井の人々の生活を、四季の移ろいとともに描いた名作を紹介。初公開の「落葉焚く」(昭和40年頃)など。3百円。
23・6405
▼葉山町所蔵美術展
11月27日まで葉山町立図書館。中村岳陵・山口蓬春など町ゆかりの画家の絵画を展示。
葉山町生涯学習課 046・876・1111
▼月岡榮貴生誕100周年記念展示
11月27日まで葉山町一色のしおさい博物館。町所有の月岡榮貴作品全14点を公開。3日ギャラリートークも。
葉山町生涯学習課 046・876・1111
▼能を知る会
11月6日鎌倉能舞台。10時、能「菊(きく)慈(じ)童(どう)」他。14時、能「猩(しょう)々(じょう)」他。各5千5百円。15日14時、横浜能楽堂。能「葛(かづら)城(き)」他。
5千5百円~。 22・5557
▼鎌倉の建築士・仕事展
11月11~13日鎌倉生涯学習センター。鎌倉の建築士の仕事をパネル・模型などで紹介。無料建築耐震相談も。無料。
神奈川県建築士事務所協会鎌倉支部 25・2584
▼吟舞の祭典
11月19日11時、鎌倉芸術館。キングレコード吟詠剣詩舞会神奈川支部と関東の専属吟士らの漢詩吟詠・詩舞・剣舞など。2千5百円。
加藤方 046・875・3723
▼鎌倉同人会 秋の映画会
11月22日鎌倉芸術館。渥美清さん没後20年記念。11時「男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋」上映、13時半山田洋次監督トーク、14時25分「母と暮せば」上映。千8百円、前売千5百円。
鎌倉同人会・小泉方 090・3007・9025
2015「母と暮せば」製作委員会
▼上映会「アクト・オブ・キリング」
11月26日14時、鎌倉生涯学習センター。ベルリン映画祭で2部門を制覇した、人間の倫理観を揺さぶるドキュメンタリー。千円、前売8百円。
鎌倉・映画を観る会・飯島方 25・3305
▼トム・プロジェクトプロデュース 舞台「挽歌」
12月13日18時、湘南台文化センター。古川健原作、日澤雄介演出、安田成美ら出演で、東日本大震災復興に向けて力強く歩き出す人々の物語。3千5百円。
藤沢市みらい創造財団 0466・28・1135


鎌倉朝日新聞社

第43回創作大賞のお盆

全国公募の作品紹介

第44回鎌倉彫創作展

11月23~27日鎌倉市由比ガ浜の鎌倉彫工芸館。 プロ・アマ問わず、販売を目的とする製品であることを条件に全国の鎌倉彫愛好者から作品を公募し、一般部門と課題部門(「鎌倉彫を飾る」)の入賞作品10点を含む全作品を展示。無料。
伝統鎌倉彫事業協同組合 23・0154



き く

▼湘南モーツァルト愛好会例会
11月6日14時、藤沢リラホール。室内オケによるヴァイオリン・ピアノ協奏曲などで、モーツァルト「ヴァイオリン協奏曲第5番〈トルコ風〉イ長調K219」他。
3千5百円。 046・872・1963
▼歌のつばさに願いをのせて
11月20日14時、逗子福音教会。ソプラノ村田望さん、ピアノ中澤美紀さんで、カッチーニ「アヴェ・マリア」など。
2千円。ハイチの会セスラ 045・622・2827
▼第62回鎌倉市小・中・高学生音楽コンクール
11月23日10時、鎌倉生涯学習センター。鎌倉音楽クラブ主催の小中高校生のヴァイオリン・チェロ・ピアノ・声楽のコンクール本選の鑑賞。
無料。同クラブ 080・5871・1212
▼AMDAチャリティーサロンコンサートVol.18
11月27日14時、鎌倉芸術館。フラメンコをメインに、箏、コーラス、ピアノなどの演奏。2千円(飲物付)。
AMDA鎌倉クラブ 090・4619・8701
▼子どものためのウィンターコンサート
12月11日14時、鎌倉生涯学習センター。鎌倉シティブラスの演奏でウィンターソング、アニメ主題歌など。無料。
申込みは11月11日までに往復ハガキで
〒248‐0012御成町12‐18
鎌倉水道営業所庁舎2階鎌倉市教育委員会教育総務課へ。
61・3740


鎌倉朝日新聞社

まなぶ

▼逗子の別荘邸園を散策し、逗子なぎさホテルを偲ぶ
11月6日14時、逗子市役所。旧脇村義太郎邸と旧徳川家達別邸を見学し、逗子なぎさホテルを偲ぶ。講師は松尾弌之上智大学名誉教授ら。千円。要申込。
逗子文化の会 080・5096・1385
▼人権啓発講演会
11月9日13時半、茅ヶ崎市民文化会館。映像上映、落語家の高座。
藤沢市人権男女共同参画課 0466・25・1111
▼講演会「津波研究最前線―東日本大震災の教訓」
11月11日19時、藤沢市民会館。東北大学災害科学国際研究所の今村文彦教授が津波の研究成果と防災について話す。3百円。
SL湘南ネット・葉木方 0466・36・4177
▼中村天風心身統一法鎌倉講習会
11月12日14時、鎌倉商工会議所。金子隆さんの「観念要素の更改法」。千円。
天風会鎌倉賛助会 44・4461
▼講演会「源頼朝公について」
11月13日14時、鎌倉生涯学習センター。昨年設立した「源頼朝会」が主催。講師は随筆家の大貫昭彦さん。5百円。
同会・高橋方 24・8000
▼講演会「僻地医療を通じて生きるという意味を考える」
11月14日18時半、鎌倉芸術館3階集会室。ミャンマーで自立型援助の提供を目指し「ミャンマーファミリー・クリニックと菜園の会」を設立した名知仁子医師が現地状況を報告。千円、懇親会2千円。要申込。
神奈川県倫理法人会 045・315・2433
▼シンポジウム「共にめざそう!落書きゼロの街づくり」
11月15日13時半、鎌倉生涯学習センター。キープ鎌倉クリーン推進会議の高田晶子代表の講演、鎌倉・藤沢・逗子・平塚市の事例報告など。
無料。市環境保算課 61・3453
▼講演会「外交官の世界巡覧記」
11月19日14時、大仏殿高徳院。講師は駐日ポルトガル大使、フランシスコ・シャヴィエル・エステヴェスさん。2千円。要申込。
星槎塾「はなしの玉手箱」 24・7223
▼鎌倉女子大公開講座「暮らしの安全を守るために」
会場は鎌倉女子大学大船キャンパス。鎌倉市教育委員会と共催で、講師は同大学教授ら。①11月19日13時半「安全においしく楽しくたべるための知恵袋」、②20日10時半「安心・安全な住まいとは」、③20日13時半「私たちの生活と保険」。
無料。同大学 44・2287
▼市政を知る会
11月21日14時、鎌倉生涯学習センター。「鎌倉市における待機児童の実態」をテーマに、鎌倉市明るい選挙推進協議会が主催。
選挙管理委員会 61・3874
▼論語講座開設20周年記念講演会「論語の深意」
11月19日14時、鎌倉論語会館(鎌倉市御成町13-23)。論語の教えを広める会・佐藤敏彦会長が論語の心を話す。無料。
同会・小出方 090・7015・1822
▼第11回鎌倉歌壇さきがけ源実朝公顕彰歌会
11月24日13時、鎌倉生涯学習センター。鎌倉歌壇と鎌倉同人会の共催。沖ななもさんの講演「夭折歌人の歌」と歌会、講評、表彰。
無料。鎌倉歌壇 66・3297
▼講演会「円覚寺の文化財(秘宝)の見方」
11月30日14時、鎌倉生涯学習センター。鎌倉の世界遺産と秘宝を訪ねる会・内海恒雄代表が、映像や資料で円覚寺の文化財を紹介。千円。申込はメールkamakura-sekai@docomo.ne.jpで。
内海方 090・3312・6931



第60回鎌倉市民文化祭 11月

菊花展 1~15日 鶴岡八幡宮 鎌倉菊花会
23・1071
第24回「謡曲と仕舞のつどい」 1日9時50分きらら鎌倉 鎌倉謡曲連盟磯崎方
45・0016
鎌倉合奏祭2016 3日11時 きらら鎌倉 鎌倉合奏連盟渡辺方
44・0824
第58回市民合唱祭 3日12時鎌倉芸術館 鎌倉合唱連盟澤方
22・5069
波の会 湘南グループ秋のコンサート(1500円) 4日18時半きらら鎌倉 日本歌曲振興会天野方
25・5232
第31回鎌倉市詩吟詩舞連盟大会 6日10時半きらら鎌倉 同連盟高橋方
44・2903
第50回鎌倉マジシャンズクラブ奇術大会 13日13時鎌倉芸術館 鎌倉マジシャンズクラブ山田方
31・1829
鎌倉シティブラス第37回定期演奏会 13日14時半鎌倉芸術館 鎌倉シティブラス 田原方
080・5527・1275
パントマイム公演(1000円) 19日15時きらら鎌倉 MMTパントマイム 藤井方
090・3536・9758
鎌倉民謡民舞協会公演会 23日11時半鎌倉芸術館 鎌倉民謡民舞協会熊谷方
44・2097
Knot Plus,音楽ひろばin鎌倉(1500円) 25日19時きらら鎌倉 地球音楽園 田中方
080・1060・9673

きらら鎌倉は鎌倉生涯学習センター



さんか

▼第50回記念葉山町文化祭
11月13日まで葉山町福祉文化会館と町役場前。葉山町文化協会主催。日本舞踊、カラオケ、ハンドベル、書道・水墨画などの展示。
同協会 046・875・5081
▼逗子アートフェスティバル
前期11月6日まで、後期19~27日逗子市内各所。展示、コンサートなど。
▽第66回逗子市文化祭市民囲碁大会(3日、千2百円)、公募の美術展など(4~6日)。
実行委 046・873・1111
▼歌のサロン
11月2日14時、鎌倉生涯学習センター。懐かしい歌を歌いましょう。千円。
古川方 22・2131
▼鎌倉歩け歩け協会
▽秋の鎌倉を歩こう11月3日8時50分、湘南モノレール大船駅ペデストリアンデッキ。5百円。▽10㌔ふれあいウォーク22日稲村ガ崎半島縦断。▽5㌔はつらつウォーク15日旧小袋谷切通を尋ねる。9時50分、鎌倉駅西口。2百円。
090・2633・3715
▼鎌倉てらこや
▽てらハウス11月5・12・19・26日大船の千里ビル。午前学び、午後遊び。千円。▽陶芸体験13日河村喜史さん宅。2千円。▽朗読体験27日円覚寺伝宗庵。講師は元アナウンサー中里貴子さん。千円。
小中学生と保護者。 84・9746
▼介護の日の催し
11月5日10時半、湘南鎌倉総合病院。宅配弁当やシニア食の紹介、管理栄養士・医師・薬剤師の相談コーナー、同院の「地域総合医療センター」の紹介、福祉用具の展示など。
46・1717
▼親子で楽しむ松谷みよ子の世界
11月11・12日10~17時、鎌倉市中央図書館。児童文学作家・松谷みよ子の幅広い作品を紹介。「図書館とともだち・鎌倉」の話し会も。無料。
同会・黒瀬方 22・8545
▼第20回写真供養感謝祭
11月12日11~15時、浄智寺。住職の読経中、写真を焚き上げ供養する。当日写真を持込(アルバム・ネガ・額縁等は不可)。供養料志納。
実行委 090・9812・2717
▼スマイルまつり
11月12日10~15時、逗子市体験学習施設スマイル。お茶会(有料)、ライブ、木工体験(材料費)など。傘袋ロケット作り(5歳~小2は10時半、小3~6は13時半)は3日から受付。
逗子市児童青少年課 046・873・8581
▼第21回ふじさわ環境フェア
11月12日9時50分~15時半、藤沢市民会館と前広場。環境保全や地球温暖化をパネル展示やスタンプラリーで学ぶ。12時半、環境クイズ王決定戦も。
藤沢市環境総務課 0466・25・1111
▼鎌倉史跡めぐり
A紅葉に染まる、鎌倉の遺産「やぐら・切通」を訪ねる11月16・18・25・29日JR北鎌倉駅交番横。東・西瓜ヶ谷やぐら、大仏切通など。B紅葉の円覚寺・東慶寺に没後百年の夏目漱石を想う22・28日北鎌倉駅東口。円覚寺、東慶寺。C「日蓮聖人の仏さまの世界」お話と拝観12月2・5・6・7日鎌倉生涯学習センター前。妙本寺、本覚寺など。5百円(交通費・拝観料別)。申込は1週間前までに、AはハガキかF、Bは往復ハガキ、Cはハガキで。
鎌倉ガイド協会 24・6548F24・6523
▼北鎌倉・台峯の緑をともに
▽山の手入れ11月19日10時、山ノ内配水池横。
▽山歩き20日9時、山ノ内公会堂。
北鎌倉の景観を後世に伝える基金・望月方 45・7420
▼第25回逗子海岸流鏑馬・第19回逗子流鏑馬武者行列
11月20日10時20分、亀岡八幡宮~逗子中央商店街で武者行列。13時、逗子海岸で流鏑馬。商店街で稚児行列も。
逗子市商工会 046・873・2774
▼光の波プロジェクト
11月21~23日16時半~20時、由比ガ浜海岸。夜の白波に青色の光(ホロライト)を当てて幻想的な空間を浮かび上がらせる。無料。
鎌倉市観光商工課 61・3884
▼鎌倉市レクリエーション協会の催し
▽スポーツかるた大会11月23日10~15時、鎌倉武道館。小倉百人一首カルタ取り大会の見学。体験会も。無料。
同会 045・892・2634
▽鎌倉ジョギング&ウォーキング20日9時、笛田公園。無料。
同会・木村方 46・3817 ▼フラワーセンター大船植物園のセミナー
Aクリスマスリース作り12月7日13時半。2千円。B冬を彩るハンギングバスケット作り12月10日13時半。3千7百円。C正月の寄せ植え作り12月11日10時、13時半。3千5百円。D正月飾り作り12月23日13時。2千円。申込はABは11月16日まで、Cは20日まで、Dは30日までに往復ハガキで
〒247-0072 岡本1018同センターへ。入園料360円。
46・218



お知らせ

●吉屋信子記念館一般公開
11月1~3日、5~26日の土曜10~16時。無料。
鎌倉生涯学習センター 25・2030
●鎌倉風致保存会の催し
▽みどりのボランティア11月5・19日御谷山林、12日十二所果樹園。
▽鎌倉の緑と歴史探訪
5日13時、鎌倉駅東口。頼朝の足跡を訪ねて法華堂跡、荏柄天神社など。5百円。
▽お話サロン 26日14時、鎌倉生涯学習センター。「中高年からの自然観察」。百円。
各要申込。同会 23・6621
●第5回三世代交流事業in坂ノ下 11月5日9時半、坂ノ下海岸。各世代の交流を目指し、みらいふる鎌倉らが主催。地引網(1家族5百円)、魚の勉強会、海岸清掃など。
掛札方 23・1359
●栃木県人集まれ!
11月18日18時、井上蒲鉾店(鎌倉駅前)3階。栃木県ゆかりの皆様の親睦会。
10月に逝去された蓼沼誠一氏の追悼も。会費3千円。
鎌倉栃木県人会・倉持方 090・8743・8363
●被災地の子ども支援バザー 11月19日10~15時、鎌倉市大町の清興建設駐車場。
24・3700
●扇湖山荘の庭園公開
11月25日13~15時、26日10~12時、13~15時。
鎌倉市都市景観課 61・3477


鎌倉朝日新聞社

団扇笹

季節の心⑥

相撲を取る  佐伯 仁

なぜ相撲は〝取る〟のか…
『大辞林』で〝取る〟を引くと「手足を動かす」「動きをととのえる」がみられます。 相撲の実況の際、「合わせる行司は‥」といいます。ここには力士二人の動作を「ととのえる」意味がうかがえます。 場内放送では両力士の四股名を呼び上げます。なぜ「東~」「西~」と紹介するのでしょう。これは農作物の豊凶を左右する太陽の日の出、日没に由来するのかも知れません。 本来、相撲は五穀豊穣を祈る農業神事の役割を荷なっています。つまり東西どの方位が豊作になるのかを占う儀式です。 勝負を競う土俵の素材―稲ワラ―なのも稲作との深い関わりが顕著です。また四隅の四色の房―東西南北の神の象徴―に豊作への祈り濃厚です。 従って相撲の地方巡業も各地の豊作を願い、悪霊退散を祈念しますが、最近は興行本位に寄っているように思います。いずれにしても四股名を名乗る力士は、神の威力をもつ力人(ちからびと)です。 その力を神へ返す儀式が千秋楽の神送りの「打ち上げ」です。次の場所から番付にのる新弟子(出世力士)たちが土俵の上で行司を胴上げします。これは場所前の「土俵祭」と対をなす神事で伝統の底力を感じます。



まつり バザー

▼鎌倉文学館フェスティバル
11月20日まで鎌倉文学館。4百円。▽牧野竜太郎カルテット ジャズコンサート5日12・14時。▽子ども文学賞表彰式6日13時。全国の小中学生から募集した詩の入賞と大賞を表彰。▽バラ解説2・9日10時半。
23・3911
▼江ノフェス
11月6日まで江ノ島シーキャンドルなど。17~20時、サムエル・コッキング苑を7千基のキャンドルが彩る。湘南フォトコンテストの展示も。
江ノ島電鉄 0466・24・2715
▼第39回腰越地区総合文化展
11月3~5日9~16時、腰越行政センター。書道、生け花、手工芸品などの展示。
実行委 33・0710
▼北鎌倉「匠の市」
11月5・6日9~16時、
東慶寺・浄智寺各参道。
▽匠展ギャラリー&珈琲「結」。
北鎌倉まちづくり協議会 22・4693
▼ふじさわ健康フェスティバルin藤沢地区
11月5日10~16時、藤沢公民館。健康寿命の延伸を目指す催し。自転車プロロードレースの山本雅道選手、元バレーボール日本代表・益子直美夫妻のトークや体操など。無料。
藤沢市健康増進課 0466・50・8430
▼第20回フラワーフェスティバルおおふな
11月12・13日9~16時、フラワーセンター大船植物園。園芸教室、花苗や押し花の展示販売など。23日まで第54回神奈川県菊花大会も。入園料360円。
46・2188
▼名越やすらぎセンターフェスティバル
11月12日9時半~15時15分、名越やすらぎセンター。サークルの舞台発表、作品展示、模擬店、マッサージなど。
25・1188
▼第23回玉縄まつり
11月12日10~14時、玉縄小学校。お囃子、太鼓、小学生のジャズ演奏など。地元野菜の販売も。
玉縄支所 44・2217
▼かまくら国際交流フェスティバル
11月13日10~15時、高徳院鎌倉大仏殿。鎌倉市国際交流・協力団体連絡会の活動紹介、諸外国の手工芸品や軽食の販売。市役所などのチラシに入場券有。実行委?61・3870
▼深沢地区福祉バザー
11月13日9時半~12時、深沢行政センター。野菜などの即売。
深沢地区社会福祉協議会 48・0021
▼藤沢産の食材を楽しもう
▽藤沢市漁協朝市毎月第2土曜(1・2月除く)。同組合?0466・36・8220▽片瀬漁港直売原則月~金・日曜。
江の島片瀬漁業協同組合 0466・50・6830
▽かながわトントンまつり11月13日10~15時、湘南台公園・湘南台公民館。県内産銘柄豚の精肉・加工品販売など。
県養豚協会 046・238・2502
▽藤沢市園芸まつり
25日14時、湘南台のJAさがみ本店。野菜・果実・花卉などの品評会と即売。
JAさがみ藤沢地区運営委員会 0466・45・4118
▼鎌倉ちょい呑みフェスティバル
11月21・22日6~26時、鎌倉駅周辺の飲食店。街を盛り上げるはしご酒イベント。2千5百円、前売2千4百円。
実行委 090・5495・6928
▼かまくら里山フェスタ
11月23日10~13時、御谷緑地。自然とふれあい大切さを学ぶ。小学生以下と家族。無料。要申込。
鎌倉風致保存会 23・6621
▼逗子の市(雨天中止)
亀岡八幡宮境内。▽フリーマーケット11月25日9~15時。雑貨・衣類・手造り品など約20店。▽骨董市26日8~15時。出店者募集。
片岡方 090・5442・3778
▼東逗子イルミネーション・第7回光の夜まつり 会場は東逗子駅隣の東逗子ふれあい広場。11月26日17時、イルミネーション点灯式(~1月8日)。26・27日15~20時、光の夜まつり。ステージや模擬店など。
逗子市商工会 046・873・2774
▼エコフェスティバル
11月27日10~15時、笛田リサイクルセンター。鎌倉リサイクル推進会議設立20周年記念。ステージ、模擬店、リサイクル作品展、リサイクル手作り品販売など。
同会議 32・9094
▼人権フェスタin ずし
12月3日13時、逗子文化プラザ。中学生人権作文コンテスト優秀作品朗読、作家・石川結貴さんの講演など。11月1日から受付。
逗子市市民協働部生活安全課 046・873・1111



購入新図書のリスト抄

鎌倉市中央図書館(9月分)

鎌倉市中央図書館(25・2611)は9月に一般211冊、児童書14冊を収蔵した。一般的なものは下記の通り。 ▼「鎌倉幕府の御家人制と南九州」五味克夫著〈戎光祥研究叢書〉 ▼「最後の執権北条守時―北条家の人々とゆかりの寺」守時光暉著(文芸社) ▼「新版鎌倉本」トリコガイド編集部(エイ出版社) ▼「鎌倉のんで、たべる。」赤澤かおり著 長野陽一写真(朝日新聞出版) ▼「娘につたえる私の味1月~5月新版」「同6月~12月新版」辰巳浜子 辰巳芳子共著〈文春新書〉 ▼「養老孟司の人生論」養老孟司著(PHPエディターズ・グループ) ▼「初詣の社会史―鉄道が生んだ娯楽とナショナリズム」平山昇著(東京大学出版会) ▼「駆込寺と村社会」佐藤孝之著(吉川弘文館) ▼「ひきこもる女性たち」池上正樹著〈ベスト新書〉 ▼「家裁調査官は見た―家族のしがらみ」村尾泰弘著〈新潮新書〉 ▼「世界のお墓」ネイチャー&サイエンス構成・文(幻冬舎) ▼「作りおきダイエットマリネ―簡単だから長続きする!」柳澤英子著〈扶桑社mook〉 ▼「五味太郎絵本図録」五味太郎著 五味太郎構成・執筆 内海陽子構成・執筆(青幻舎) ▼「英語で雑談できるようになる生活フレーズ集」新崎隆子 石黒弓美子共著(研究社) ▼「西行・慈円と日本の仏教―遁世思想と中世文化」大隅和雄著(吉川弘文館)


鎌倉朝日新聞社

闇に光る波に酔いしれて

逗子海岸でナイトウエーブ

夏の喧騒が静まった夜の逗子海岸に光の波が舞い降りた=写真。 10月8日から3日間にわたり逗子アートフェスティバルと連携して開催された「NIGHT WAVE~光の波プロジェクトin ZUSHI」は昨年から始まった好評の企画。国の地方創生加速化交付金を活用した逗子海岸保全活用事業のひとつとして実施され、期間中約1万5千人が訪れた。「プロジェクション マッピング」と呼ばれるLEDライトを投射する演出法を、約4百mにわたり夜の波に向けて応用。暗闇に青白く光る波頭とゆるやかな音楽が織りなす幻想的な世界が表現された。 実行委の石多未知行さん(42)は「夜の波に向けた演出は世界初。今あるものの価値を引き出し、まちに溶け込むような企画をめざした」と夕暮れから集まり始めた観客を見守っていた。ロマンチックな光の波の余韻に肩を寄せ合うカップルや家族連れ、市外からSNSの情報を通して集まる人も多く見られた。10日には逗子葉山青年会議所を中心としたTEAM ZUSHI FANTASYが主催の初企画「ZUSHI FANTASY」も同時開催され、市内の飲食店のブースが並び、ビーチマラソン、ライブ、キャンドルナイトなどで賑わった。NIGHT WAVEは来年3月にも実施が予定されており、逗子海岸の魅力を引き出す新しい感覚のイベントとして注目される。 (K)


鎌倉朝日新聞社

著書の児童書を手に白石さん

尊い功績後世に伝えよう

杉原千畝を語る講演会

ナチス・ドイツの迫害から逃れようとしたユダヤ人に「命のビザ」を発給した外交官杉原千畝は晩年を鎌倉ですごし、没後30年を迎えるのを記念した講演会が、10月8日、鎌倉生涯学習センターで開かれた。市と外務省の共催で、講師は外務省外交資料館の白石仁(まさ)章(あき)さん。 白石さんは杉原さん夫人の幸子さんの著書に感銘を受け、手紙を書いたことから、杉原家とのつきあいが始まったこと、2000年に外交史料館に杉原さんの顕彰プレートが設置されたこと、現在、ユネスコの「世界の記憶」にノミネートされていて、世界中の子どもたちのために登録の実現を願っていることなどを話した。 白石さんの著書「諜報の天才 杉原千畝」は映画化されたが、小中学生にこそ知ってもらいたいと書いた「六千人の命を救え!」もある。 白石さんは「絵本も書こうと思う。誰でも、どこにいても杉原さんのことは知られるようにしたい」と話していた。 講演に先立ち、ルツ・カハノフ駐日イスラエル特命全権大使の挨拶もあった。


鎌倉朝日新聞社

小島喜尚さん=10月8日浄妙寺の花供養で

鎌倉華道会設立75周年

芸術館で記念華道展

鎌倉華道会設立75周年記念華道展(小島喜尚会長)が11月19・20の両日鎌倉芸術館ギャラリーで開かれる。 同会は1942年(昭和17)2月に設立。源実朝公生誕750年の年で、鶴岡八幡宮が実朝公を顕彰しようと始めた実朝祭に最初の献華を行い、以来、毎年献華を続けている。鎌倉文化協会にも加わり、鎌倉の文化活動に寄与している。 10月8日浄妙寺で行われた花供養では、会員たちがキクやリンドウ、ススキなど秋の花を小原流、古流松月会、池坊などさまざまな流派で生けた作品が方丈に飾られ、その中で住職の読経が行われた。 会員約80人。75周年記念華道展には55人が出展。冊子『75年のあゆみ』も刊行する。


鎌倉朝日新聞社

有し日の蓼沼さん=蓼沼聖一風景絵画集より

蓼沼先生を偲ぶ会

12月3日鎌倉

鎌倉の美術文化の振興にご尽力された蓼沼誠一先生が9月にご逝去されました。先生を偲ぶ会を行います。思い出を語り合うとともに、その、生きている限り何かを創り出されていた先生の功績を引き継ぐために。 12月3日(土)正午、鎌倉山下飯店。定員60人。会費5千円。
申し込みは鎌倉美術連盟副代表・黒川方 090・4964・4866


鎌倉朝日新聞社

鎌倉花めぐり(147)

タイワンツバキのふんわりとした白い花びら

高木に白い花を次々に咲かせるタイワンツバキ(台湾椿)。ややクリーム色がかった白い花びらがふんわりとやわらかい。 ツバキ科タイワンツバキ属(ゴルドニア属)の常緑高木で、樹高15㍍くらいになるという。 台湾、中国南部、ベトナムなどに分布。中国では「大頭花」と呼ばれ、木材にも使用される。 葉は通常のツバキとちがった形の、長めの楕円形で、互生している。枝先につぼみを5、6個つけ、10月から2月くらいまで花径10㌢くらいの花を咲かせる。花の真ん中の黄色い雄しべが白い花びらによく映える。花後にできる実は翼果で、風で運ばれるとか。 写真は長谷寺。幹の太さ20㌢、樹高・5㍍ぐらいで、駐車場で観光バスから降りてくる大勢の観光客を出迎えていた。 花言葉は「理想の愛」。

小林千穂 文
松原省吾 写真



鎌倉朝日新聞社

鎌倉年中行事

11月

▼宝物風入 3~5日円覚寺・建長寺。
▼国宝舎利殿特別公開 3~5日円覚寺。
▼火焚き祭 8日14時、鶴岡八幡宮境内の丸山稲荷社。五穀豊穣、無病息災祈願。鎌倉神楽奉納。
▼写真供養感謝祭12日11時浄智寺 (7面に紹介) ▼「七五三」の宮参り
15日。女子7歳「帯結び」、男子5歳「袴着け」、男女3歳息災と幸福祈願。
▼逗子流鏑馬と武者行列 20日10時20分武者行列(亀岡八幡宮~)13時流鏑馬(逗子海岸)(7面に紹介)
▼時頼忌大俳句大会 23日11時~投句。建長寺。
▼新嘗祭 23日10時、鶴岡八幡宮。収穫の感謝と国の弥栄を祈念。
▼一ツ火法要 27日18時、遊行寺。灯火を燈し仏法甦り念仏祈念。


プロムナード

山々が美しく着飾る11月。今年さまざまな色に木々が染まり、紅葉狩りなどを楽しみにしている人も多いと思います▼鎌倉の神社仏閣などの名所も背景の色が変わるだけで、別世界になるように感じます▼街並みに目を移すと、毎年のように新しいお店が軒を連ねています。新しい出会いや発見もあり、ワクワクする気持ちは嬉しいのですが、全国どこに行っても見かけるお店が多いような気がします▼昨年、九州の観光地を訪ねた際に鎌倉にも存在するお店を多く目にしたことが印象的であり、衝撃でした▼鎌倉の街並みも紅葉のように様々な色で染まっているからこそ、魅力的であり続けることになるのではないかと思います。(N)


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